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3000年前の古代エジプト人も動脈硬化 CT検査で発見

キーワード: 二少(少食・少酒) 動脈硬化 心筋梗塞/狭心症

 動脈硬化から引き起こされる心筋梗塞は現代人に特有の病気ではなく、3500年前の古代エジプトの時代にもみられた――古代エジプト時代につくられたミイラをコンピューター断層撮影装置(CT)にかけ調査した結果、動脈硬化から引き起こされた心筋梗塞が認められたとする研究が、米国心臓協会(AHA)の学術集会で発表された。


紀元前1070年から712年の間に生きていたエジプト人のミイラをCT装置で調査
 動脈硬化が確かめられたミイラは生前は肉食が多かったとみられており、現代人の動脈硬化症の対策を考えるうえでも価値の高い発見としている。
現代人と同じ病気が古代エジプト人にも
 「現代では広くみられるアテローム性動脈硬化症は、3000年前に生きていた社会的地位の高い裕福なエジプト人でも一般的だったようだ」と米カリフォルニア大学アーバイン校のグレゴリー・トマス準教授(心臓病)は言う。

 カイロのエジプト考古学博物館に保存されていた古代エジプト王のMerenptah(紀元前1213〜1203年)のミイラの銘板には「60歳で死亡。動脈硬化症、関節炎、虫歯だった」と記されている。トマス準教授ら心臓病の研究チームは、古代エジプト人がアテローム性動脈硬化症を発症していたことに関心をもち、エジプト考古学の専門家らとともに博物館から20体のミイラを選び、今年2月にCT検査を行い心臓血管を詳細に調査した。

 その結果、16体のミイラのうち動脈や心臓を特定できた9体で血管の石灰化が認められ、6本の動脈が石灰化しているミイラもあった。エジプト考古学者らは骨格を分析し、すべてのミイラの死亡年齢を推定し、名前、職業を割り出した。45歳以上の年齢で死亡した8体のうち、血管石灰化をもっていたのは7体だったが、それよりも若い年齢で死亡した8体のうち動脈硬化をもっていたのは2体だった。アテローム性動脈硬化症は女性にはみられなかったが、血管石灰化は男女の両方にみられた。

 特定できたミイラはすべて、ファラオ(王)の宮廷に聖職者や尼僧として仕える社会的地位の高い人々のもので、経済的に裕福だったとみられる。どのような食生活をおくっていたか特定はできないにしても、当時の上層階層で一般的にみられた、牛、アヒル、ガチョウの肉をよく食べていたとみられている。「アテローム性動脈硬化症が死因となったかは分からないが、多くの人にこの疾病があったことは確かだ。この疾病を解明するために、現代人での危険要因を越えて考える必要があるかもしれない」とトマス氏は述べている。

 この研究は米国医師会雑誌「JAMA」11月18日号に発表された。

The mummy's curse: hardened arteries(カリフォルニア大学アーバイン校リリース)
Computed Tomographic Assessment of Atherosclerosis in Ancient Egyptian Mummies
JAMA. 2009;302(19):2091-2094.

[Terahata]

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