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痛風の発症リスク、遺伝子変異で26倍に 防衛医大助教ら発見

キーワード: 高尿酸血症/痛風

 痛風の発症リスクを高める遺伝子を発見したと、松尾洋孝・防衛医大助教、高田龍平・東大助教などの研究グループが発表した。痛風の病因となる主要な遺伝子の特定は世界ではじめて。

 痛風は血中の尿酸値が高くなる高尿酸血症に続いて起こる病気で、激しい関節痛が起きるだけでなく、高血圧、腎臓病、心臓病、脳卒中などの危険要因になる。生活習慣の欧米化や高齢化にともない、痛風患者の頻度は増えている。生活習慣に加え、遺伝要因も発症に影響していると考えられているが、大部分で原因は分かっていなかった。

 尿酸は、3分の2は腎臓から尿中へ、3分の1は主に腸管から大便中へ排泄される。体内で作られた尿酸が対外へ排出されず、血中に増えることで痛風の発症につながる。研究グループは、細胞膜などで栄養分や薬物などを排出するポンプとして働く蛋白質「トランスポーター」を遺伝子解析し、腎臓や腸管にある「ABCG2」という遺伝子に着目した。

 研究は国内11ヵ所の施設の研究者によって行われた。痛風の前段階である高尿酸血症の患者90人の血液から抽出したDNAを調べ、ABCG2遺伝子の6つの変異パターンを発見。健康診断の受診者739人について、これらの変異により、血清尿酸値が上昇することを確かめた。

 さらに、痛風患者はほとんど男性であるため、痛風か高尿酸血症の男性患者228人と、血清尿酸値が正常な男性865人を調べ、尿酸値とABCG2の変異による関係を解析し、変異パターンと発症リスクの関係をあきらかにした。

 高尿酸血症患者と健常な人計1093人を対象に、ABCG2を作る遺伝子の配列を比較したところ、痛風患者の8割でABCG2遺伝子の変異による機能低下がみられ、さらに患者の1割は機能が4分の1以下しかなく、痛風発症のリスクが26倍高まる変異パターンをもっていることをつきとめた。

 今回の発見は痛風発症の仕組みの解明や、新たな視点からの予防法や治療薬の開発につながる可能性がある。個々の患者に適した治療法や予防法の開発も視野に入れており、研究者らは「発症リスクの高い人を検査で発見し、生活習慣を見直してもらうことが予防につながる」としている。

 この研究は米科学誌「Science Translational Medicine」電子版に5日付で発表された。

痛風遺伝子の発見〜痛風の主要病因遺伝子の同定は世界初:尿酸排泄トランスポーターABCG2〜(東京大学)

(Terahata)

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