2009年11月04日
市民に歩数計を無料貸与 「100万歩達成」でプレゼント
キーワード: 肥満症/メタボリックシンドローム 「多動」身体を活発に動かす 健診・保健指導 身体活動・運動不足
福岡県宮若市は、市民に歩数計を1年間無料でレンタルし、「100万歩」を達成した人には、そのままプレゼントする事業を実施している。市内居住者を対象に参加者を、市の保健センターパレットで受け付けている。
この「歩数計貸与事業」は、市民の主体的な運動への取り組むを促す狙いで、40歳以上を対象に旧宮田町が1998年に開始した。自治体が歩数計を長期間貸しだしたり贈呈するケースは珍しいという。 同市でも、生活習慣病の発症につながる肥満やメタボリックシンドロームが増加し、医療財政を圧迫している。2006年の調査によると、高血圧症や脂質異常症、2型糖尿病などの生活習慣病の患者の割合は、74歳までの29%に上るという。糖尿病や高血圧が要因となり発症する慢性腎症により透析療法が必要となった患者数は64人に増え、医療費の16%を占める。 同市健康増進課は、「原因となるのは不適切な食生活や運動不足などの生活習慣。近場でも車で移動する人が増え、1日の平均歩数も減少傾向がみられる。歩数計を貸与することで、歩くきっかけをつくり運動不足の解消につながる」と期待を口にする 市の目標はメタボリックシンドロームの該当者と予備群を2015年度までに25%減少すること。「1日3000歩ずつ歩けば、1年間の合計は100万歩に達する。季節は行楽の秋。ぜひ、ウォーキングに取り組んでほしい」と、市民に呼びかけている。 事業を開始してからこれまで約12年間で、歩数計を貸し出した市民は累計で400人以上になる。100万歩の到達は自己申告制だが、約6割が目標を達成、歩数計をプレゼントされた。参加者は50代−60代が多い。同課では「歩数を確認することでやる気が継続し、達成感も味わえる」と話している。 福岡県宮若市
[Terahata]