2009年08月28日
テレビゲームで肥満やうつが増える傾向 米調査で判明
キーワード: 肥満症/メタボリックシンドローム

テレビゲームのやりすぎと健康上の問題は関連があるらしい――米国のテレビゲームのユーザーの平均年齢は35歳で、女性では抑うつや健康状態の低下傾向がみられ、男性では肥満が多くインターネットを利用する頻度が高いことが、米疾病予防管理センター(CDC)などが米国人500人を対象に行った調査であきからになった。
この調査は、米ワシントン州シアトル・タコマ地域で、19歳から90歳の成人約500人のデータをもとに解析したもの。その結果、55%がテレビゲームをすると回答。テレビゲームのユーザーは子供や若者に多いとみられがちだが、実際にはユーザーの平均年齢が35歳で、比較的高い年齢でも愛好者がいることがわかった。 健康状態などを、抑うつ、性格、体と心の調子の自己申告、体格指数(BMI)、生活の質(QOL)などで判定し、調査の対象者にビデオゲームやインターネット、テレビ、ビデオ、DVDなどを視聴する時間を週ごとに評価してもらった。 その結果、テレビゲームのユーザーは全体の45.1%で、女性では抑うつや健康状態が低下している傾向がみられ、男性では体格指数(BMI)が高く、インターネットを利用する頻度が高いことが分かった。男女ともに社会生活でインターネットに頼る頻度は高かった。 米国疾病管理予防センター(CDC)の健康マーケティング国立センターのJames B. Weaver III博士は、若者だけでなく大人の間でもビデオゲームの利用が拡大していることにふれ、「ビデオゲームのユーザーでBMIが高く、メンタル・ヘルスが貧弱であるなどの傾向がみてとれるのは注目に値する。健康を促進したり、病気の予防に役立つゲームなどの有効利用について、大人を対象とした研究が今後は必要だろう」と述べている。 この研究はCDC、エモリー大学、アンドリュース大学の研究者らによって行われ、米医学誌「American Journal of Preventive Medicine(予防医学)」10月号に発表される予定。 New Study Finds Links Between Video-Game Playing and Health Risks in Adults(英文リリース)
[Terahata]