一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

大豆のイソフラボンで肺がんリスク低下 非喫煙男性で最大57%

キーワード: がん 「無煙」喫煙は万病の元 トクホ

 豆腐や納豆など大豆製品に含まれる「イソフラボン」を多く摂取し、喫煙の経験がない男性は肺がんを発症するリスクが低く、最大で57%下がることが、厚生労働省研究班の大規模調査で分かった。女性でも大豆製品を多くとる人で発症が低下する傾向がみられた。

 研究班の島津太一・国立がんセンター研究員らの研究チームは、岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎、沖縄に在住していた45歳から74歳の男女約7万6000人を、2005年まで平均11年間追跡して調査した。

 食習慣についてアンケート調査を行い、みそ汁や豆腐を食べる頻度をもとに、イソフラボンの一種「ゲニステイン」の1日当たりの摂取量を算出し、多い順に4グループに分類し、肺がんリスクとの関連を調べた。期間中に、男性3万6000人のうち481人、女性4万人のうち178人が肺がんを発症した。

 年齢や地域、飲酒習慣、野菜や魚の摂取量などの因子を調整し解析した結果、男性では、全体でみるとイソフラボン摂取と肺がんリスクの間に関連はみられなかった。しかし、喫煙したことのない男性に限ると、もっとも摂取量の多いグループ(1日平均48mg)では、もっとも少ないグループ(同9mg)と比べて肺がんにかかるリスクが57%低かった。

 女性でもイソフラボンの摂取量が多いほど肺がんのリスクが下がる傾向がみられたが、統計学的に有意な差は確認できなかった。イソフラボン約12mgは、豆腐では40g、納豆では1/3パックに換算される。

 研究チームによると「肺がんの最大の原因は喫煙」だという。イソフラボンは化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)と似ているため、「女性ホルモンの働きに影響を与え、肺がんの発生についても影響を与えている可能性がある」と指摘している。また、女性の肺がんのリスク低下において有意差が出なかったことについて、「たばこを吸わない女性での受動喫煙の影響や、肺がんの症例数が少ないことなどにより関連性をとらえきれなかった可能性がある」としている。

 この研究は、厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)によるもので、米国栄養学会が発行する医学誌「American Journal of Clinical Nutrition」に発表された。

 厚生労働省・食品安全委員会が2006年にまとめた「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」では、大豆イソフラボンのみを通常の食生活に上乗せして摂取する場合の安全性を検討し、1日当たりの大豆イソフラボンの摂取目安量の上限値を70〜75mgとし、そのうち、サプリメントや特定保健食品などで摂取する量は1日当たり30mgまでが望ましいとしている。
多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究(JPHC Study)
Isoflavone intake and risk of lung cancer: a prospective cohort study in Japan
American Journal of Clinical Nutrition, doi: 10.3945/ajcn. 2009. 28161
大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aについて(厚生労働省、2006年8月23日)

(Terahata)

関連トピック

疾患 ▶ がん

2019年01月18日
健康について何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイトを公開 日本臨床内科医会
2019年01月09日
大人のがん教育を始めよう がん患者の就労問題に取り組む企業を支援 がん対策推進企業アクション
2019年01月09日
がん終末期患者の3割が「苦痛あり」 介護など家族の負担も大きい 国立がん研究センター調査
2018年12月07日
毎日30分のウォーキングが乳がんを防ぐ 女性の運動を増やすアイデア7選
2018年11月07日
長寿国ランキング 日本は2040年に2位に転落 社会格差が課題に

一無・二少・三多 ▶ 「無煙」喫煙は万病の元

2018年09月10日
高齢者のフレイル対策は栄養指導の大きな課題 日本栄養士会が全国大会
2018年09月10日
「スマートミール」認証がはじまる バランスの良い健康な食事の証
2018年08月29日
「第4回がん撲滅サミット」を11月18日(日)に東京ビッグサイトで開催
2018年07月31日
「受動喫煙対策法」が成立 全面施行は2020年 違反者には罰則も
2018年02月21日
喫煙と飲酒が口腔・咽頭がんのリスクを上昇 たばこ、お酒でリスクは4倍に

テーマ ▶ トクホ

2016年06月23日
「機能性表示食品」に課題 信頼性に不安も 科学者による初の採点を公開
2016年03月30日
温州ミカンの「β-クリプトキサンチン」が生活習慣病の予防に有用
2010年08月03日
トクホ制度を見直し、許可後も報告を義務化 消費者庁
2010年04月27日
トクホ市場が初の減少 生活習慣病予防の品目は堅調
2010年04月01日
健康食品の市場規模は1兆7700億円 アンチエイジングが拡大
全国生活習慣病予防月間2019少酒
大正製薬 コバラサポート
新着ニュース
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間
Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
大人の健康生活ガイド 30代以上の中高年者に関する健康情報を提供
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート
病気別BEST100サイト 知りたい病気の最新情報がすぐにわかる、病気サイトの百科事典