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1日の適正な塩分量を知っている人は1割程度 高血圧予防を啓発

キーワード: 高血圧 脂質異常症(高脂血症) 二少(少食・少酒) 糖尿病 健診・保健指導

 医師や製薬企業などが参画し高血圧予防を啓発するキャンペーンを実施している「塩を減らそうプロジェクト」(代表顧問:荒川規矩男・日本高血圧協会理事長)は、塩分摂取と高血圧に関する意識調査を行った。
 高血圧患者もそうでない人も、9割が「食塩の過剰摂取が高血圧、ひいては脳卒中や心筋梗塞を引き起こす」ことを知っているが、適正な1日の塩分量を知っている人1割にとどまることが分かった。
塩分量の多い外食メニューの順位は?
 調査はインターネットを用い、昨年12月に実施。40〜79歳の男女約1200人が回答し、うち約600人が高血圧患者だった。

 塩分摂取と病気の関連について質問したところ、9割以上が塩分と高血圧について「関係がある」と回答しており、認知している人が多いことが分かった。しかし、塩分と関連が深いと思われる病気を尋ねたところ、「脂質異常症」では38%、「2型糖尿病」では53%と低く、高血圧以外の生活習慣病との関連は認知されていないという結果になった。

 糖尿病と高血圧をあわせもっていると、心疾患や脳卒中の危険が大きく高まる。そのため糖尿病の人は、血圧がそれほど高くない軽い高血圧でも、積極的な治療が必要とされる。糖尿病腎症を予防・治療するためにも、厳格な血圧コントロールは大切となる。

降圧目標(JSH2009)
  診断室血圧 家庭血圧

若年者・中年者    130/85mmHg未満   125/80mmHg未満 

高齢者    140/90mmHg未満   135/85mmHg未満 

糖尿病患者    130/80mmHg未満   125/75mmHg未満 

日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2009」より抜粋  





 また、ふだんの食生活で減塩に取り組んでいるという人は、高血圧患者で78%、高血圧患者でない人で65%に上るが、適正な1日の塩分量を把握している人は全体で34%、高血圧患者でも39%にとどまり、6割以上は「知らない」と回答した。「知っている」と回答した人でも、正しい基準である「1日6g未満」を把握している人は約3割に過ぎなかった。

 代表的な外食メニューに関して塩分量の多い順に順位を聞いたところ、「ラーメン」と回答した人が最も多く92%に上り、続いて「チャーハン(45%)」、「幕の内弁当(23%)」、「カレーライス(19%)」、「にぎり寿司(15%)」、「とんかつ(6%)」の順となった。

 実際には「チャーハン」1食に含まれる平均的な塩分量は1.9gで、「ラーメン」(6.2g)、「とんかつ」(5.0g)、「にぎり寿司」(3.7g)に含まれる塩分量はもっと多い。外食メニューの塩分含有量に関して正しく知られていないことが分かった。

 体内の塩を減らすことが高血圧予防につながる。そのために、食事での「減塩」に加え、野菜などを積極的にとりコレステロールや飽和脂肪酸の摂取を抑えたり、適正体重の維持、有酸素運動を中心とした運動の習慣化なども大切だ。

 減塩のほかに、カリウムを多く含む野菜や果物などの食品を摂取すると、塩分の排出を促進する。カリウムは、野菜やくだものに多く含まれている。調査では、減塩については認知していても、塩分を排出する食品に関しては全体で7割以上、高血圧患者でも半数以上が「知らない」と回答した。

 同プロジェクトでは、「日本高血圧学会が推奨する1日の適正な塩分摂取量は6g。しかし、日本人の1日の塩分摂取量の平均は10.9gと、目標値の1.8倍以上となっている。塩分を控えた食事をしても、食べる量が多いと摂取する塩分量も増えてしまうので、食事量にも注意が必要」と指摘。

 「福岡県久山町で実施された疫学調査では、血圧が140/90mmHgを超えると急激に脳卒中の発症率が増加することが報告されている。また、2002年の厚生労働省の国民生活基礎調査の結果より、寝たきりの原因として1番多いのは脳血管障害となっており、高血圧を放置すると脳血管障害を起こし寝たきりになるリスクが高まる」。

 また、日本高血圧協会理事長で福岡大学名誉教授の荒川規矩男氏は、「塩分をほとんどとらない民族では、年齢が上がっても高血圧が少ない。高血圧は年齢とともに上がると思われていたが、最近では若い頃から減塩や運動など、生活習慣に気をつけることで高血圧が予防できることが分かっている」と述べている。

塩を減らそうプロジェクト

(Terahata)

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