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情報技術(ICT)活用し健康観光 [山梨県中央市]

キーワード: 健診・保健指導

 山梨県中央市は、総務省の「地域ICT(情報通信技術)利活用モデル事業」として行ってきた健康改善事業を、市単独の事業として来年度以降も継続する方針を固めた。働き盛り世代の生活習慣病予備群を、発症予防から発症後の管理までサポートし医療費抑制につながたい考え。
ICTを活用し地域を「やすらぎの拠点」に
 中央市は、15歳から64歳の生産人口が全体の69%を占めており、若い年齢層が比較的多い地域だか、今後は高齢化が進み地域が負担する医療費が増大すると予測している。

 生活習慣病予防の観点から健康づくりを推進する「健康観光ICT利活用モデル事業」は、総務省の委託事業として、2007年度から3年間行われた。事業では、中央市、湯村温泉郷、山梨大学医学部が連携し、「日常型プラン」と「滞在型プラン」が組まれ、いずれも情報通信技術(ICT)が利活用された。

 日常型プランは、参加者それぞれに応じた食事や運動などのプランを作成し、携帯電話やパソコンを活用しながら生活習慣改善に継続的に取り組んでもらうという内容。参加者は、専用の携帯端末を使い体重や体脂肪率、歩数などのデータを送信し、受信した保健師が山梨大医学部と連携して分析する。食事や運動などに関する適切なアドバイスを個別に送信し、参加者の生活習慣改善を促す仕組み。体重の推移をグラフで確認でき、保健師がメールで励ますなど継続しやすい環境づくりを重視している。

 一方、滞在型プランでは、健康と観光とを融合した新たなビジネスモデルの創出も考えられており、山梨甲府にある湯村温泉で実施された。参加者は宿泊前に健康診断を受け、それをもとに医師からテレビ電話を使って個人の状況に応じた健康レポートやアドバイスが送られる。滞在中はレポートをもとにした改善プランに応じて、フィットネスや観光・散策、食事などで、生活習慣改善を体験できる。自宅に帰ってからも測定データなどの健診データや体重や食事内容などのデータを定期的に送信し、専門医や保健師などからアドバイスを受けられる。

健康の大切さを認識する市民が増加
 これまでに40〜74歳の国民健康保険加入者で、メタボリックシンドロームと診断された約170人が参加した。参加者の平均検査値は1年前に比べ、体格指数(BMI)は26.9から25.4に、腹囲は94.2cmから89.9cmに、総コレステロールは208.5mg/dLから187.9mg/dLにそれぞれ改善した。

 市よると参加者の評判は良好で、プログラムを実践すれば必ず効果や結果が現れることを実感している人が多いという。食事や運動に気を配り、ウォーキングを習慣として継続するなど、意識面での改革も進んでいる。市では「参加者以外でも健康の重要さを認識する市民が増えた」としている。市の広報やホームページなどで知名度が向上し、参加者が周囲の家族や知人、職場に与えた「口コミ効果」の影響も大きいようだ。

 委託事業としては、平成21年度で終了するが、日常型プランは継続する。市では「今後は広く一般へも範囲を広げ、住民全体の健康管理や健康増進を図りたい」としている。

「温泉」と「ウォーキング」でメタボ解消

 甲府・湯村温泉旅館協同組合は「湯村温泉郷散策ツア−湯村山コ−ス」を実施している。生活習慣病改善に向けて山梨大学医学部と連携した取り組み。

 散策ツアーでは、湯村山まで往復約2時間(約4km)を、湯村の名所をめぐりながらウォ−キングする。同行する保健師と歩きながら、坂道歩行のコツや入浴方法など、健康相談をすることもできる。散策後に利用できる入浴券とお土産の厄除健康甘納豆がつく。歩数計を無料で借りることも可能。

 湯村温泉には12ヵ所の源泉があり、湯量も豊富にある。古くは弘法大師が温泉のありかを杖つえで示したといわれる湯跡や、武田信玄の隠し湯などの伝説がある。厄除け地蔵尊で知られる塩沢寺や、湯谷大権現を祭神としてまつる湯谷神社など観光地も豊富にある。そうした観光資源を健康増進に役立てようと、さまざまな試みが始められている。

 開催期間は3月22日までの毎週金・土・日曜日。午前と午後の部があり、金曜は午後、日曜は午前のみ。1回の定員は先着10人で、参加費は散策ガイドに入浴券が付き2000円(子供は半額)。事前の申し込みが必要。

湯村温泉旅館協同組合

山梨県中央市

[Terahata]

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