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がんが世界の死亡原因トップに がん撲滅に向け肥満対策

キーワード: がん 「無煙」喫煙は万病の元

 がんの予防や検査、治療法はこの40年間に飛躍的に進歩しているが、世界中で死亡原因のトップになりつつある。米国医師会では「がんを予防するために、肥満や不健康な生活習慣を改善する必要があることが十分に知られていないことや、社会の高齢化が進んでいること」を理由に挙げている。
がん死亡率は20年間に16%減少
 米国医師会は、3月16日発行の米医学誌「米国医師会雑誌(JAMA)」のがん特集号に合わせて記者会見を開催した。がんの早期発見や治療は進歩しており、診断予後も改善されている。

 1971年に米国がん法(National Cancer Act)が制定させて40年近くが経過し、がん撲滅のための研究に政府や研究機関、非政府組織、製薬企業などが1000億ドル(約9兆円)以上を投入した成果が現れているという。

 「医療は進歩しており、がんの予防を啓発したキャンペーンの効果もあり、米国ではがんの死亡率はこの20年で約16%減少し、年間のがんの新規診断は10年間に1%減少した」と、米国がん学会(ACS)副理事長のSusan Gapstur氏は述べた。

 こうした進歩があったにもかかわらず、米国では年間に56万人が死亡しており、死因の第2位になっている。米国がん学会によると、2009年には150万人ががんを発症した。近い将来に米国男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんと診断されるようになり、がんは心疾患を抜いて世界でもっとも死者数の多い病気になる可能性があるという。

 肺がんや肝臓、子宮、膵臓、脳腫瘍などの死亡率の高いがんについては、有効なスクリーニングや療法の方法はまだ十分に開発されていない。「がんの医療でより多くのことが分かってきたと同時に、がんに対する戦いはより複雑になっている」とGapstur氏は話す。

肥満と太りすぎががんの原因に
 がんの危険因子は加齢で、一般的に55歳を超えると発症が増えていく。平均寿命が伸び社会の高齢化が進むにつれて、がんの発症リスクが高くなる。「がんの予防と早期発見は、がん治療を改善するためにますます必要となっている」と強調している。

 がんの一次予防に向けた取組みの成果として、喫煙率の低下は重要だ。1990年から2006年にかけて米国男性のがん死亡率が大幅に減少したのは、喫煙率が低下し肺がんによる死亡が減った影響が大きい。

 米国人は喫煙以外にも、太りすぎや肥満に注意しなければならない。米国がん協会によると米国人の喫煙率はこの15年で20%まで低下したが、代わりに肥満が増えており、成人の3分の2が過体重か肥満だという。最近の研究によると、米国では毎年、脂肪過多による肥満が10万人以上のがん発症につながっているという。

 「禁煙により恩恵がもたらされても、肥満が帳消しにするおそれがある。肥満の増加はさまざまな種類のがんの発症と関連がある。米国ではこの20年で肥満が新たな公衆衛生上の課題になった」とGapstur氏は指摘している。

 がんによる死亡の3分の1は、不健康な食事、過体重や肥満、運動不足が起因となっているという報告もある。生活習慣の改善により、平均寿命とクオリティー・オブ・ライフ(生活の質)を引き上げることができることを、広く生活者に理解してもらう必要がある。

 Gapstur氏は「がんの予防と治療への理解は進んでいるが、まだまだやらなければならない仕事が多い。簡単に解決できることではない」と結んだ。

ACS Researchers: Progress, Challenges in the War on Cancer(米国がん学会)

(Terahata)

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