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脳卒中治療:地域連携は「回復期、維持期では進んでいる」

キーワード: 脳梗塞/脳出血

 医師の半数以上は、脳卒中治療の地域連携は2年前に比べ「進んだ」と考えているが、急性期、回復期に比べ、維持期では満足度に差があるという調査結果を、製薬会社のファイザーが発表した。

 調査は、調査は、脳卒中治療における地域連携の運用状況と、脳卒中治療に携わる医師の評価を把握することを目的に、4月にインターネット調査を実施。急性期、回復期、維持期のそれぞれのステージで脳卒中治療に携わる医師359人(急性期:142人、回復期:106人、維持期:111人)から回答を得た。

 脳卒中は、発作が起こった直後(急性期)の対応がその後の経過に大きく影響する。そのため、専門的治療をすぐに実施できる医療機関に搬送することが重要となる。また、救急搬送先での急性期治療を経てから、回復期病院(リハビリ病院)、維持期を支える療養施設やかかりつけ医など、病期(ステージ)によって複数の医療機関がそれぞれ役割を担っている。診療内容と経過によって病院の役割が決まっているため、地域での医療機関間の連携は重要だ。

 調査では、回答した医師の半数以上が2年前に比べ、脳卒中治療の地域連携が「進んだ/まあ進んだ」と答え、地域連携が進展しているとみられていることが分かった。その一方で、急性期で55%、回復期で62%と約6割だったのに対し、維持期では4割に届かず、実感している進展度はステージによって差があることが示された。

 急性期病院との連携については、半数以上の回復期、維持期の医師が「満足/まあ満足」と回答。一方、回復期病院との連携は、急性期、維持期ともに3割程度にとどまり、一般診療所との連携では、急性期、回復期の医師は2割程度で、連携の満足度に差がみられた。

 また、2005年10月から医療保険で使えるようになった超急性期の効果的な治療薬であるt-PA(血栓溶解薬)については、急性期医師(脳神経外科・神経内科・救急・ICUなど)が勤務する医療機関の83%が「実施している」と回答。一方、200床未満の病院になると、t-PA実施の割合は50%にとどまり、病床規模により差がみられた。

 t-PAは脳梗塞に対して静脈注射して血栓を溶解する。t-PA治療によって劇的な回復率が期待でき、障害を残さない患者が増えるが、発症3時間以内の治療開始が求められる。病院到着後、準備に1時間近くかかるので、発症2時間以内にはt-PA治療を実施できる医療機関に搬送する必要がある。

 急性期治療を経てから、リハビリ治療が中心の回復期・維持期に移行するが、回復期の医師(リハビリテーション科・整形外科など)の75%は、脳卒中患者の自宅復帰率は「50%程度以上」と回答。しかし、復帰率を「70%程度以上」まで限定したところ、当てはまる医師は44%にとどまった。今後、脳卒中患者の自宅復帰率の向上が課題となる。

ファイザー(株)

[Terahata]

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