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歩数計を利用するとウォーキングへの意欲が向上

キーワード: 糖尿病 運動

 糖尿病患者が歩数計やそれに連動したホームページを活用し、歩数を記録していくと、運動への意欲が高められるという研究が、米ミシガン大学の医療・研究機関(UMHS)の研究者らによって発表された。目標を設定してウォーキングを続けることで、患者の満足度も高くなるという。

 運動療法は糖尿病治療の有力な手段のひとつ。2型糖尿病の人では血糖コントロールが安定していれば、運動により血糖が下がるだけでなく、動脈硬化の予防、老化防止といった点でも効果であることが、さまざまな研究で分かっている。しかし、運動を楽しく続ける効果的な方法を調べた研究は多くない。
歩数計を持ち歩数を数えると運動は楽しくなる
 研究に参加した35人の2型糖尿病患者は、過体重でこれまで運動をする習慣がなかったが、ウォーキング・プログラムを始めることに意欲的だった。参加した患者全員に、歩数計を身につけてウォーキングに取り組んでもらった。その日のウォーキングの歩数を全てカウントするグループと、10分以上のウォーキングをしたときだけカウントするグループの2つに分け比較した。

 1日のウォーキングの歩数を全てカウントするグループではウォーキングの時間を増やすことを目標にし、10分以上のウォーキングのときだけカウントするグループでは、短い時間に速歩で歩数を増やすことを目標にした。

 研究では、USBポートで端末につなぐと記録された歩数がインターネットで転送されるタイプの歩数計が使用された。参加者の個人ホームページも設け、毎日の歩数や目標を確認できようにし、その日の感想なども書きこめるようした。前の週にそれぞれ目標を設けその達成度も調べた。1日の歩数の目標値は、歩数を全てカウントするグループでは数値を多めに設定した。

 その結果、両グループの参加者の歩数が大きく増加する傾向がみられた。30人の患者で1回のウォーキングが10分以上続くようになり、1日の歩数が1900歩から2700歩増えた。

1日の中でウォーキングの時間を増やすのがコツ
 歩数計を持ち歩くことで、両方のグループで1日の歩数の合計が増加した。「両グループで歩く時間が増え、長い距離を歩くようになっていた。1日のうちに30分の空いた時間をみつけて歩いてみたり、エレベータを使わずに階段を足を使って昇降することで、歩数を増やすことができる」とミシガン大学医学部准教授のキャロライン・リチャードソン氏(家庭医学)は話す。

 両グループで歩数に有意差はでなかったが、6週間が終了した時点で、歩数を全てカウントした患者で、ウォーキングの内容に対する満足度が高く、ウォーキングを行う時間も増える傾向がみられた。

 1日に時間を決めて集中的に運動をするよりも、長い時間をかけて全体に運動や身体活動を増やしていく方法が、運動による恩恵を得やすいようだ。「参加した患者のうち、時間をかけて運動を増やすプログラムに満足する人が多かった。歩数計で歩数を数えるときは1日を通じて行った方が続けやすく、ウォーキングを楽しめるようになる可能性がある。このことは運動指導を行う医療スタッフにとっても有益な発見だ」とリチャードソン氏は述べている。

 リチャードソン氏らの研究チームは今後も、歩数計を身体活動のレベルを増加させるための動機付けツールとして活用する研究を行うとしている。

Pedometers motivate people with diabetes to walk more, University of Michigan/VA study finds(ミシガン大学)

(Terahata)

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