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家庭血圧測定値をワイヤレスで医師へ送信 遠隔地の健康管理

キーワード: 高血圧 健診・保健指導

 札幌医科大学(島本和明学長)は米通信技術大手クアルコムなどと連携し、家庭用血圧計などに通信機能機を組み込み、医師が遠隔地に住む住民の血圧管理などを行う「ワイヤレス在宅健康管理プロジェクト」を開始する。

 プロジェクトは、北海道壮瞥町などで医療機関と連携し、遠隔地に住む300名の地域住民を対象に実施。家庭用血圧計や体重計、歩数計などの数値を、携帯電話の通信を通じて医師に送り、医師はそのデータを検証し、地域住民に身体状況を改善するためのアドバイスをする。さらに、臨床データやその他の因子と関連付け、よりふみこんだ分析にも活用する。

 日本には現在、救急医療や高度医療が手薄になっている地域があり、特に北海道のように降雪地は冬場は交通の便が悪くなり、医療機関へのアクセスが難しい現状がある。医師や看護師が遠隔地を巡回するのは、時間や労力の点で難しい。

 一方、政府は入院期間を短縮し、療養病床を減らすことで、医療費を削減する方針をうちだしている。患者の疾患リスクや症状を、遠隔でモニタリングし効率化する仕組みづくりが求められている。

 地域での在宅医療の重要性が急速に増しているなか、家庭血圧測定は高血圧症などの疾患を重症化させないために自己管理の手段として有用とみられている。

 日本高血圧学会では「高血圧と診断され治療を受けている患者さんでは、血圧が24時間にわたり適切にコントロールされているかどうかを確認することが大変重要。高血圧かどうか不明の人や、検診で高血圧を指摘されても医師による指導・治療を受けていない人、高血圧で治療を受けている患者のいずれにとっても、家庭血圧測定が必要」と説明。

 札幌医科大学学長・理事長の島本和明教授は「専門医の確保が難しい地域が存在し、十分な医療サービスを受けられない場合がある患者さんも少なくない」と指摘している。

 「30年以上も続く高血圧症を対象とした疫学研究を通してエビデンスの構築を進めてきたが、最新のエビデンスに基づく診療を多くの患者さんが受けられるようになるには、医療アクセスの改善が必要と感じている」。

 「日本高血圧学会では高血圧治療ガイドラインにおいて家庭血圧測定の重要性を訴えており、プロジェクトでは、家庭血圧の迅速かつ容易な把握により、例えば地方の患者さんが遠隔で専門医の診療が受けられるといったように、医療アクセスを改善するための重要なステップとなると期待している」と述べている。

札幌医科大学
クアルコム

[Terahata]

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