足(下肢)の痛みやしびれは、下肢の動脈硬化である「PAD(閉塞性動脈硬化症)」の症状のひとつであるが、心臓病を経験した人の4割で、足(下肢)に「痛み」や「しびれ」の症状があったことが、ジョンソン・エンド・ジョンソンが7月に実施した「心臓に関する意識」調査で判明した。
心臓以外の血管でも動脈硬化が起こる
調査は今年7月に、国内に居住する20〜70代の男女1200人を対象として実施。狭心症や心筋梗塞の原因でもある動脈硬化が、心臓以外の血管にも起きることを「知らない」と回答した人は全体の3割に上った。「動脈硬化」が起こる部位として認知度が高かったのは、頭(58%)、足(32%)、首(31%)、腹部(17%)、腎臓(13%)だった。
東邦大医療センター大橋病院循環器内科の中村正人教授は、「海外では、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患の患者の約25%がPAD(閉塞性動脈硬化症)という報告がある。胸の痛みや違和感という比較的気になる症状とは違って、PADは歩くと下肢や足が痛むという症状がある。老化現象と認識されると、発見が遅れるおそれがある。さらに、患者の50%以上が無症候であることも疾患の早期発見を妨げている」としている。
「動脈硬化は全身性の疾患なので、1ヵ所でも動脈硬化性疾患の治療経験がある人は、体の他の部位にも起こっていないか定期的に検査を受けてもらいたい」と強調している。
また、家族に心臓病経験者がいる人ほど、バランスのよい食生活を心がけるなど、心臓病の予防意識が高いことが分かった。心臓病は体質や生活習慣の遺伝も原因となると考えられるため、心臓病経験者が家族にいる方の意識がより高くなっている可能性がある。
心不全の原因は腎臓の動脈硬化の可能性も
心不全の原因は心臓病以外に、腎臓の動脈硬化の可能性もある。しかし、調査では心臓病以外に心不全の原因があることを知っている人は、疲れ、息切れ、むくみ、呼吸困難といった心不全の症状がある人でも2割にとどまった。狭心症や心筋梗塞を経験した患者でも、十分な理解を得られていないことが分かった。
中村教授は「狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患を治療しても、心不全の症状が消えないなど、原因不明の心不全の場合、腎動脈狭窄症が原因となっている可能性もある。腎臓は血圧をコントロールしており、その血管が狭くなってしまうとコントロール機能が働かなくなり、血圧を補おうとして心臓に過剰な負担がかかる。腎動脈狭窄症では発見が遅くなり、気づいた時には透析を必要とするなど重篤になっていることもある。心臓はもちろん、他の血管の状態についても日頃から注意をしてほしい」としている。
ジョンソン・エンド・ジョンソン
(TERA)
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