一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

牛乳=メタボは誤解? 牛乳・乳製品はメタボ予防が効果

キーワード: 肥満症/メタボリックシンドローム 食事

 牛乳をとりすぎるとメタボや肥満になりやすいと思っている人が少なくないが、実際には牛乳・乳製品をよくとる人ではメタボの割合が低いとする調査結果を、日本酪農乳業協会(Jミルク)が8月26日に発表した。

 研究では、20〜60歳代の7650人を対象に(解析対象者は8659人)、2008年10月から09年3月に牛乳の摂取など日常の食生活、運動習慣、腹囲、血圧値、中性脂肪値、コレステロール値など健康診断の結果を調査した。調査結果は、日本栄養・食糧学会誌8月号に発表された。
牛乳を飲む女性ではメタボが4割減少
 研究チームは、牛乳・乳製品の摂取量により4つのグループに分け、摂取量のもっとも少ないグループ(男性0mg〜100mg未満、女性0mg〜100mg未満)を1とした場合の比率を解析した。

 その結果、「もっとも多く牛乳・乳製品を摂取する女性グループでは、もっとも飲まないグループと比べてメタボリックシンドロームの割合が40%少なかった」、「もっとも多く牛乳・乳製品を摂取する男性グループでは、最も飲まないグループと比べてメタボリックシンドロームの割合が20%少ない傾向」等があきらかになった。

 メタボ予防効果は女性でより顕著にみられた。女性では、腹囲80cm以上などを判定基準にしたが、牛乳・乳製品の摂取が多いほど腹囲、体格指数(BMI)、中性脂肪、収縮期血圧が低く、HDL(善玉)コレステロールは高かった。男性では、牛乳・乳製品の摂取が多いほど「血圧」が低かった。

 研究を行った「食生活、生活習慣と健康に関する調査研究会」(代表:折茂肇・健康科学大学学長)の上西一弘・女子栄養大学栄養生理学研究室教授は、「体脂肪の変動は利用可能なエネルギーと消費エネルギーのバランスによって決まる」と説明している。

 牛乳・乳製品をとることで、利用可能なエネルギーが減少し、エネルギー消費量が増加する。その結果、体脂肪が減少する。カルシウム摂取量やビタミンDがの増加し、栄養状態が改善すると、脂肪細胞での脂肪分解が促されるという。

 また、牛乳に含まれるカルシウムや、牛乳の蛋白質が分解される際に生成されるペプチドが血圧を低下させると考えられている。

1日1杯の牛乳が健康に恩恵をもたらす
 食生活の欧米化や運動不足により、肥満や脂質異常症、2型糖尿病、高血圧症などの生活習慣病になる人が急増している。これらは動脈硬化を促し、日本人の死亡原因の上位を占める心疾患や脳卒中の発症につながる。その多くは過食や肥満、特に内臓脂肪の蓄積に起因しているとみられる。

 Jミルクでは「牛乳や乳製品には肥満を防止する機能がある。牛乳がメタボや肥満の原因になるという理解は間違い」と強調している。

 牛乳やヨーグルトなど乳製品は、カルシウムの供給源としても重要だが、蛋白質、脂質、炭水化物、ビタミンも含まれる。
 糖尿病の食事療法でも、牛乳を1日コップ1杯(180mL、120kcal)とるこが勧められている。牛乳100mlに含まれるカルシウムは110mg。
 ただし、飲みすぎると脂質のとりすぎにつながる。また、チーズは乳製品だが、牛乳とは栄養組成が違い脂質が多いので注意が必要。

『牛乳・乳製品摂取とメタボリックシンドローム』に関する横断的研究(社団法人日本酪農乳業協会)

関連情報
牛乳を飲む人で心臓病などの死亡リスクが低下-糖尿病NET

(Terahata)

関連トピック

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2019年01月18日
健康について何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイトを公開 日本臨床内科医会
2018年12月10日
糖尿病のある人はコレステロール管理がより重要 米国でGLが改訂
2018年12月07日
毎日30分のウォーキングが乳がんを防ぐ 女性の運動を増やすアイデア7選
2018年12月04日
糖尿病ネットワークがベトナムに進出 アジアの糖尿病医療を底上げ
2018年11月30日
糖尿病やメタボの原因糖質が判明 ジュースやお菓子が勧められない理由

テーマ ▶ 食事

2019年01月08日
糖尿病の「冷え」を6つの改善策で克服 動脈硬化が隠れていることも
2018年12月27日
連休の夜更かし朝寝坊が体調不良の原因? 糖尿病リスクを朝型生活で低下
2018年12月21日
果物は糖尿病に良いのか悪いのか? 果物パワーを食事療法に活用
2018年12月12日
糖尿病の食事改善をアプリで支援 金沢大学などが新たな保健指導サービス
2018年11月30日
糖尿病やメタボの原因糖質が判明 ジュースやお菓子が勧められない理由
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
尿酸値PR
新着ニュース
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間
Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
大人の健康生活ガイド 30代以上の中高年者に関する健康情報を提供
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート
病気別BEST100サイト 知りたい病気の最新情報がすぐにわかる、病気サイトの百科事典