2010年09月16日
循環器病予防キャンペーンで生活習慣をチェック [茨城県]
キーワード: 高血圧 脂質異常症(高脂血症) 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 動脈硬化 心筋梗塞/狭心症 脳梗塞/脳出血 三多(多動・多休・多接) セルフケア 健診・保健指導 身体活動・運動不足
茨城県は、心疾患や脳血管疾患などの循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病による死亡率が高いことから、9月を「循環器疾患予防月間」と定め、「1に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にクスリ」をスローガンに、生活習慣病の予防に関する普及啓発を実施している。
2009年の「茨城県市町村別健康指標」や、2007年の「茨城県総合がん対策推進モニタリング調査」によると、県の脳卒中や心疾患、糖尿病などの生活習慣病の死亡率は全国平均より高い。 標準化死亡比は、脳卒中などの脳血管疾患では男女とも全国5位。心疾患では男性10位、女性9位、糖尿病では男性2位、女性4位となっている。 心臓、血管などの循環器の機能に異常があらわれ、正常に働かなくなる状態が「循環器病」。いろいろな要因がからまりあって発症すると考えられているが、多くは加齢とともに発症し、また、食事や運動習慣などの生活習慣が大きく影響するので、「生活習慣病」と呼ばれるようになった。 最近では、循環器病の発症時期が若年齢化しており、循環器病をよく理解し生活習慣を改善することが、予防するためにとても重要だ。 循環器病の要因となるのは、脂質異常や高血圧、高血糖(糖尿病)など。県の調査によると、善玉とされるHDLコレステロールの平均値は男性で56.6mg/dL、女性で64.2mg/dLで、それぞれ全国平均の57.6mg/dLと68.4mg/dLに比べ低い。また、食塩摂取量の1日平均は男性12.9g、女性11.4gで、日本高血圧学会が推奨する塩分摂取量(1日6g未満)の2倍。 たばこも循環器病の重大な危険因子となるが、県の喫煙率は男性41.2%、女性11.1%と高い。 その結果、肥満の割合は男性30.9%、女性28.6%と全国より高く、糖尿病による死亡率も男性1.3倍、女性1.2倍と高い割合になっている。 そこで県では、県民に運動・食事・禁煙など生活習慣の改善の重要性への理解を深めてもらおうと9月を「循環器疾患予防月間」と定め、各地で無料の健康チェックや相談・体験を受け付けるコーナーを設置するなど、キャンペーンを展開する。 つくば市の研究学園都市などで9月18日に、無料で参加できる体操体験コーナーやウォーキング講座、血圧、体脂肪などの健康チェックを実施。糖尿病と腎臓病を中心にした医師による医療相談や、看護師によるメンタルヘルスチェック、栄養士による食生活診断や栄養相談を受けられる。 健康づくりキャンペーン開催(茨城県)
(Terahata)