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有酸素運動とレジスタンス運動の組合せで2型糖尿病が改善

キーワード: 糖尿病 三多(多動・多休・多接) 運動

 2型糖尿病患者では、有酸素運動とレジスタンス運動の両方の運動を行うことで、血糖コントロールが改善するという研究が米国で発表された。運動を効果的に行うためには、両方を並行して続けることが重要で、どちらかが欠けると効果をあまり期待できなくなるという。
有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせると効果的
 「有酸素運動」は、体の糖質・脂質をエネルギー源とし、全身を使い酸素を消費しながら行う運動。ウォーキングやジョギング、水泳、自転車などが代表的で、筋肉への負荷が比較的軽い運動がメインになる。

 一方、「レジスタンス運動」は、筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動で、ダンベル運動やウエイト運動などが代表的。筋肉の量を増やし強くする効果を期待できる。

 運動の中には、有酸素運動とレジスタンス運動の両方の性質をあわせもつものもある。例えば、水の抵抗を受けながら行う水中ウォーキングは、両方の運動がミックスされており、膝にかかる負担も少なく、肥満のある患者も安全に行える運動とされている。

 研究は、米ルイジアナ州立大学ペニントン・バイオ医学研究センター(PBRC)のTimothy Church教授らの研究チームが、ルイジアナ在住の2型糖尿病の男女262人を対象に2007〜2009年に行ったもの。患者の年齢は30〜75歳(平均55.8歳)で、HbA1cの平均値は7.7%だった。

 Church教授は「糖尿病の人では、有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせて、継続して行うことで相乗的な効果を期待できる。どちらか一方だけに偏っていていると、あまり効果を期待できなくなる」と話す。

週に140分の運動を続けただけでHbA1cは低下
 研究では、参加者に9ヵ月の運動療法プログラムに参加してもらい、その際に(1)レジスタンス運動のみを行うグループ、(2)有酸素運動のみを行うグループ、(3)両方を組み合わせて行うグループ、(4)運動を何もしないグループに分かれてもらった。

 (1)のレジスタンス運動のグループには週に3日の運動、(2)の有酸素運動のグループには12kcal/kg/週の運動にそれぞれ取り組んでもらった。(3)の両方の運動を行うグループには10kcal/kg/週の有酸素運動、週に2回のレジスタンス運動に取り組んでもらった。

 レジスタンス運動の内容は、ベンチプレスやショルダープレスなどの上体を鍛える運動、レッグプレスやスクワットなどの下肢を鍛える運動、腹筋や背筋を鍛える運動で構成されていた。

 その結果、何も運動をしなかった対照群に比べ、運動を組み合わせて行った(3)のグループのみで、過去1〜2ヵ月の血糖値の平均を反映するHbA1cの平均値が有意に低下しており、対照群との差はマイナス0.34ポイントだった。(1)のグループではマイナス0.16ポイント、(2)のグループではマイナス0.24ポイントとなり、特にレジスタンス運動のみのグループでは期待していたほどHbA1c値は低下しなかった。

 内臓脂肪の蓄積を示すウエスト径や体脂肪量でも、運動を組み合わせて行ったグループがもっとも改善した。ウエスト径は、腹囲はすべてのグループで対照群に比べ減少したが、(1)でマイナス1.9cm、(2)でマイナス1.5cmだったのに対し、(3)の2種類の運動を組み合わせて行ったグループはマイナス2.8cmともっともウエスト径が減少していた。また体脂肪量は、(1)平均マイナス1.4kg、(3)平均マイナス1.7kgとなり、それぞれ対照群に比べ有意に減少した。

 Church教授は「運動を行うことで、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促され、血糖が低下する。インスリン抵抗性が改善し、肥満対策にもなる。2種類の運動を合わせて週に140分(1日平均20分)行うだけでも、続ければ高い効果を得られる」と強調している。

 この研究は米国医師会が発行する「Journal of the American Medical Association」11月24日号に発表された。

PBRC Demonstrates Benefits of Aerobics and Resistance Training Combination to Individuals with Type 2 Diabetes(ルイジアナ州立大学ペニントン・バイオ医学研究センター)
Effects of Aerobic and Resistance Training on Hemoglobin A1c Levels in Patients With Type 2 Diabetes
Journal of the American Medical Association, 2010;304(20):2253-2262. doi: 10.1001/jama.2010.1710

(Terahata)

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