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3月10日は世界腎臓デー 検査で腎臓病を早期発見・治療

キーワード: 高血圧 二少(少食・少酒) 糖尿病 CKD(慢性腎臓病) 心筋梗塞/狭心症 三多(多動・多休・多接) 健診・保健指導

 「世界腎臓デー」は毎年3月の第2木曜日に、日本を含む世界100ヵ国以上で世界中で開催される。今年の世界腎臓デーは3月10日。
 今年は糖尿病に焦点をあて開催される。糖尿病は高血圧、肥満とならび、腎臓病の主要な原因のひとつだ。
世界の10人に1人が腎臓病 日本の透析患者数は29万人
 世界腎臓デーは、国際腎臓病学会(ISN)と国際腎臓病財団連合(IFKF)によって共同で提案され、日本でも日本腎臓学会、日本慢性腎臓病対策協議会などが中心となり開催される。

「世界腎臓デー」ビデオ(YouTube)
画面をクリックするとビデオ再生が開始されます
 慢性腎臓病(CKD)の発症・進行に、生活習慣が深く関わっている。過去数十年で日本を含む世界中で食生活の変化や運動不足、高齢化、ストレスなどが要因となり糖尿病や心疾患が急増していることが広く知られるようになった。しかし、慢性腎臓病も増加していることは、一般的に十分には認知されていない。

 腎臓病は病気がかなり進行してからでないと自覚症状があらわれない。そのため早期発見・治療が重要となる。生活習慣を改善し、早期に発見し薬物療法などを開始すれば、腎臓病の進行を予防できる。

 そのことが十分に理解されておらず、腎臓病は世界の成人の10人に1人に相当する約6億人に影響しているとみられている。日本でも腎臓病患者は年々増加傾向にあり、国民の死因の第8位を占め、2009年末現在で約29万人が透析療法を受けている。

糖尿病と腎臓病
  • 慢性腎臓病(CKD)と心疾患(CVD)は関連が深い。血圧と血糖を良好にコントロールすることは、腎臓病や心疾患を予防・改善するためにも重要となる。

  • 日本で糖尿病が原因となり透析療法を開始した患者数は1983〜2005年に7倍に増えた。透析導入患者の4割以上が糖尿病が原因となっている。

  • 世界保健機関(WHO)によると、中国とインドの糖尿病有病数は2025年までに約1億3000万人に増加する。糖尿病に関連する医療費や経済的損失は全体の4割を占めるようになり、患者だけでなく社会にとっても、糖尿病による影響は深刻だ。

  • 予測によると透析療法の医療費は世界中で増加している。このままでは10年後に1兆1000 億ドル(約93兆円)に増え、うち3割は糖尿病腎症が原因となる。
出典:「世界腎臓デー」プレスリリース
 そのため世界腎臓デーには、「腎臓病は生活習慣を改善すれば予防・改善できる」、「医療機関で検査を受け早期発見・治療すれば、進行を抑えられる」と広く呼びかけられる。

 治療の開始が遅くなり腎不全にまで達してしまうと、透析療法や移植療法が必要となるが、これらは患者や家族にとって重い負担になるだけでなく、高い医療費が必要になるので社会の経済的な負担の増加も深刻だ。

 また、透析などの治療を受けられるのは日本や米国など経済的に豊かな先進国だけで、途上国の患者は十分な治療を受けられていないのが現状だ。

定期的な検査で腎臓病を早期発見
 慢性腎臓病(CKD)とは、腎障害を示す所見や腎機能低下が慢性的に続く状態。日本のCKD患者数は、成人の約8人に1人にあたる約1300万人以上に上る。

 腎臓病は初期には自覚症状がほとんどないが、腎臓が一度悪くなってしまうと自然に治ることはなく、適正な治療を行わないと、どんどん進行してとりかえしのつかないことになるおそれがある。そのため医療機関を受診し、定期的に検査を受けることが重要になる。

腎臓病の検査

 腎臓病が進行するのを予防するために、血糖・血圧・脂質のコントロール、体重のコントロール、禁煙などが効果的な治療となる。医療機関で行われる検査により、腎臓の障害を早期に発見できる。早期発見し治療をすることで、腎臓病や心疾患の進行を抑えられることが、国内外の多くの臨床研究で確かめられている。

  • 血清クレアチニン検査
     血清クレアチニンとは、血液中にある老廃物の一種。健康であれば腎臓でろ過され尿へ排出されるが、腎臓の働きが悪くなると、尿中に排出されずに血液中にたまっていく。血清クレアチニン値が高いと、腎臓のろ過や排泄がうまくいっていないと判定される。

     腎臓の機能を調べる検査のひとつに「クレアチニンクリアランス」がある。血液中と尿中のクレアチニンの量を比較するもので、糖尿病腎症が進行すると徐々に低下していく。

     腎臓の機能をあらわす検査値のひとつである「糸球体ろ過率(GFR)」は、クレアチニンクリアランスの検査値などで把握できる。高血糖による細小血管障害で糸球体の血管が傷められると、ろ過機能が低下して糸球体ろ過率は下がる。血液検査だけで得られる血清クレアチニン値から糸球体ろ過量を割り出す計算式も開発されている。

  • 尿中アルブミン検査
     アルブミンは、血液から尿中に排出される蛋白質の一種で、アルブミンの量を測定するのが「尿中アルブミン検査」。

     血液に含まれる蛋白質は、健康であれば尿中にほとんど排出されないが、腎臓や血管に障害があると漏れ出るようになる。アルブミンは分子量がより小さい蛋白質で、早期腎症の段階でも尿に混ざる。

     尿蛋白検査で陽性になる前の、微量アルブミンの段階で異常をみつけることが、腎障害を早期発見し治療を開始するために重要となる。

 厚生労働省は3月10日、東京国際フォーラムにて「慢性腎臓病(CKD)シンポジウム〜あなたの腎臓だいじょうぶ?」を開催する。

慢性腎臓病(CKD)シンポジウム〜あなたの腎臓だいじょうぶ?
日時:2011年3月10日(木)13:00〜(開場 12:30〜)
会場:東京国際フォーラム ホールD5
入場:無料
主催:厚生労働省
問合先:CKDシンポジウム運営事務局
Tel 046-220-1705 Fax 046-220-1706

World Kidney Day(世界腎臓デー)

世界腎臓デーファクトシート
日本慢性腎臓病対策協議会 J-CKDI
日本腎臓学会、日本透析医学会、日本小児腎臓病学会が共同で2006年に設立。

関連情報
ウェブで腎機能チェックし慢性腎臓病(CKD)を早期発見(糖尿病NET)

(Terahata)

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