2011年07月08日
阿波踊りで血管も健康に 踊りながら健診 徳島赤十字病院
キーワード: 高血圧 肥満症/メタボリックシンドローム 動脈硬化 脳梗塞/脳出血 三多(多動・多休・多接) 健診・保健指導 身体活動・運動不足

徳島の夏の祭りである「阿波踊り」(8月12日〜15日)に合わせて、徳島赤十字病院(徳島県小松島市)は、血管ドックと阿波踊り体験を組み合わせた健康診査「四国路徳島へ“踊る血管”の旅」をスタートする。
阿波踊りは動作に調整のきく有酸素運動
動脈硬化により引き起こされる脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、高血圧などの病気は、血管の狭窄が起こり、心臓の筋肉に血液の供給が減る、または血液の供給が途絶え発症する。「これらは早期発見で予防と治療が可能。動脈硬化健診を受け、血管をチェックし、早期発見することが重要」と同病院では強調している。
この健診でユニークなのは、阿波踊り体験も健診の一部に含めていること。「運動時は、心臓に必要な酸素が増えるため、細くなった血管では十分な酸素の供給が追いつかない。健診では踊りながらのホルター心電図を計測し、運動のために十分な酸素が心臓に運ばれているか、また危険な不整脈の出現がないかもチェックする」としている。
阿波踊りは動作の緩急を調整しながら行える有酸素運動。体重コントロールや内臓脂肪を減らすためにも有酸素運動は有効だ。同病院では「阿波踊りを続けている人の中には、足腰が丈夫なだけでなく、血管が丈夫で健康な人が多いと感じている。体調にあった踊り方の指導の下、心電図検査をしながら、気持ちよく汗をかいてもらいたい」としている。
健診は2コースあり、いずれも循環器ドックに、阿波踊り体験を取り入れた。「コース1」では、徳島日赤連の医師や看護師といっしょに阿波踊りを、徳島市内演舞場で踊れる。「コース2」では、有名連の阿波踊りを見て、市内の阿波踊り会館で有名連の阿波踊りを見学し、阿波踊りを体験できる。
「コース1」は阿波踊り開催期間の8月12日、「コース2」は8月、9月、10月の毎週木曜日に実施する。いずれも午後1時から翌日の午前11時までで、料金6万9,000円(税込)。健診実施日の2週間前までの予約が必要。
健診では、同病院の循環器専門医が診察する。徳島赤十字病院は高度救命救急センターに指定されており、循環器治療では日本でトップクラスの実績がある。「動脈硬化が主原因となる脳卒中や心臓病、高血圧など生活習慣病は、自覚症状がほとんどなく、症状が突然に起きた時にはもう手遅れという場合も多い。予防と早期発見に勝る治療はないので、ぜひ循環器専門医による健診を受けてほしい」としている。
徳島赤十字病院
(Terahata)