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厚労省「次期国民健康づくりプラン」 健康格差の縮小を明記

キーワード: 二少(少食・少酒) 「無煙」喫煙は万病の元 三多(多動・多休・多接) 健診・保健指導

 厚生労働省は、今年度で終了する現行の「健康日本21」に続く、次期国民健康づくり運動プランの素案を、次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会(委員長:辻一郎・東北大大学院医学系研究科教授)に提示した。基本的方向として新たに「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」などを打ち出した。
拡大する健康格差 都道府県で数値目標
 厚生労働省の専門委員会は、生活習慣病の予防などを目的に2013〜22年度に実施する「国民健康づくり運動プラン」(第2次健康日本21)に、所得や地域などの社会的要因による「健康格差の縮小」を初めて明記し、専門家の委員会に示した。健康格差の是正については、2009年に世界保健機関(WHO)の総会が加盟国に対策の推進を勧告するなど、研究者からは国内でも積極的な取り組みを求める声があがっていた。

 日本の地域による健康格差は拡大している。個別の報告では、喫煙、運動習慣、食事習慣などの健康行動、冠動脈疾患の危険因子、脳卒中、高血圧、がんなどの生活習慣病、死亡率で健康格差が報告された。また、社会経済的な条件による健康格差だけでなく、保健医療施設や食料品店などの資源の地域的偏在化は、健康状態の地域差につながる可能性がある。

 具体的には素案では、「日常生活に制限なく活動できる期間」や「自分が健康だと自覚している期間」について、都道府県の格差を縮小することを目標とした。2007年調査によると、「日常生活に制限のない」期間の都道府県格差は男性3.58年、女性3.13年。「自分が健康である」と自覚している期間の格差は男性3.88年、女性3.54年。都道府県格差は広がっている。

 健康寿命のもっとも長い都道府県の数値を目標として、各県で健康寿命の延伸をはかる取り組みを求める。新プランでは市町村ごとの分析をし、格差是正に向けた目標を設定する。健康格差の縮小をはかる方策は▽地域のつながりの強化、▽健康づくりを目的とした住民活動の増加、▽健康づくりに関する情報発信、▽専門的な支援・相談が受けられる民間の活動拠点の増加、▽健康格差対策に取り組む自治体の増加。

 「2010年国民健康・栄養調査」では、世帯所得が低いほど、野菜の摂取量が少なかったり、運動習慣がなかったりするなど、生活習慣に問題がある人の割合が高くなる傾向があることも分かった。所得による「健康格差」の拡大は社会的な課題になっている。

 厚労省生活習慣病対策室では「健康意識がありながら、生活に追われて健康が守れない、逆に生活に追われる余り健康に関心が持てないといった人々を対象とすべきで、どこまで健康格差が縮小できるかが重要」と述べている。

 その他、素案では生活習慣病の発症と重症化を予防するため、糖尿病性腎症による年間新規透析導入率を現状(2006年)の0.18%から0.165%に下げるなどの目標値を示している。国民の健康増進を総合的に推進するための基本的な方向性として、▽健康寿命の延伸と健康格差の縮小、▽生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底、NCD(非感染性疾患)の予防、▽社会生活を営むために必要な機能の維持・向上、▽社会環境の整備、▽多様な関係者による効果的な取り組み――の5項目を挙げている。

次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会(厚生労働省)

[Terahata]

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