一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

清涼飲料水は脳卒中リスクを高める 低カロリーであれば安心

キーワード: 高血圧 脂質異常症(高脂血症) 二少(少食・少酒) 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 動脈硬化 心筋梗塞/狭心症 脳梗塞/脳出血 三多(多動・多休・多接) 健診・保健指導 抗加齢(アンチエイジング) 食生活


 高カロリーの清涼飲料をとりすぎると脳卒中の危険性が上昇するという研究が発表された。コーヒーやお茶を無加糖で飲んだり、低カロリー甘味料を利用すると、血糖値を上昇させない。

 米クリーブランド・クリニック医療研究所とハーバード大学の研究者は、清涼飲料の摂取と脳卒中の危険性との関連について調査した。清涼飲料のとりすぎにより、脳卒中の危険性が上昇することを確かめた。一方、カフェインの有無にかかわらず、コーヒーの摂取は脳卒中の低下につながるという。
高カロリーの清涼飲料は糖尿病などの危険性を上昇させる
 高カロリーの飲料をとりすぎると、肥満、2型糖尿病、高血圧、高コレステロール、痛風、冠動脈疾患などの生活習慣病の危険性が上昇することは、過去の研究でも示されている。

 今回の研究は、脳卒中リスクと清涼飲料の関連を調べたはじめての研究で、米国栄養学会が発行する医学誌「American Journal of Clinical Nutrition」に発表された。

 研究は、医療従事者を対象とした「ヘルスプロフェッショナル・フォローアップ研究」の1986年と2008年の調査に参加した4万3,371人の男性と8万4,085人の女性を対象に行われた。期間中に男性では1,416人、女性では2,938人で、脳卒中の発症が認められた。

 食事調査から、高カロリーの清涼飲料を1日1回以上の飲む習慣がある人と、全く飲まない人を比べたところ、飲む人では脳卒中のリスクが1.16倍と有意に上昇することが分かった。

 高カロリーの清涼飲料は、短い時間に血糖値を上昇させ、高インスリン血症や耐糖能異常の原因となるだけでなく、アテローム性動脈硬化症や、血管内のプラーク形成、血栓症にも影響を及ぼす。これらはすべて脳梗塞症の危険因子となる。

 「食事での清涼飲料のとりすぎは、糖質やカロリーの過剰摂取の原因となるだけではない。清涼飲料を過剰に摂取する生活スタイルが、脳卒中など生活習慣病の原因を連鎖的に引き寄せている可能性もある」とクリーブランド・クリニック医療研究所のAdam Bernstein氏は話す。

 研究によると、高カロリーの清涼飲料を毎日1回以上摂取している男女では、高血圧や高コレステロールの割合が高いだけでなく、身体活動の頻度が低い傾向がみられた。さらに、清涼飲料を頻繁に飲んでいる人では、▽赤身肉や全脂肪の乳製品を食べる頻度が高い、▽慢性疾患の発症率が高い、▽体格指数(BMI)が高かったり肥満が多い傾向がみられた。

 「米農務省の調査によると、米国では過去30年で高カロリーの清涼飲料の摂取量が劇的に増加した。食間や食事のたびごとに水の代わりに炭酸飲料やジュースを飲む人が増えた。清涼飲料利用の習慣化が健康にもたらす影響は大きい」とBernstein氏は話す。

 一方、コーヒーに含まれるクロロゲン酸、リグナン、マグネシウムには抗酸化作用があり、脳卒中の危険性を低下させるとみられている。「高カロリーの清涼飲料に比べ、カフェイン抜きのコーヒーは脳卒中の危険性を10%低下させる」と研究者は指摘している。

 米国糖尿病学会(ADA)は、高カロリーの清涼飲料のとりすぎを避けるため、次の生活スタイルを勧めている――
  • 果糖などの糖類を加えた高カロリーの清涼飲料、ソーダ水、フルーツドリンク、栄養飲料、砂糖入りのコーヒー、お茶などの中には、1回で数百カロリーが含まれるものがあります。コーラ1缶(350mL)には約150kcal・約12gの炭水化物が含まれます。これは角砂糖(5g)に換算すると約8個分に相当します。飲む前に食品の栄養表示を確かめましょう。

  • 低カロリー甘味料を清涼飲料であればカロリーを抑えられます。また、コーヒーやお茶に砂糖を入れないで飲めば、糖類はゼロのままです。これらは血糖値を上げません。

  • 血糖値を上げないためにもっとも勧められるのは単純に水です。「水だけを飲むのに飽きた」という場合は、着香料(フレーバー)で風味や香味を加える方法もあります。コーヒーやお茶を飲む場合には低カロリー甘味料を加えると甘味も楽しめます。

  • 砂糖を添加していない低脂肪乳や100%果汁ジュースも健康的な食品です。牛乳には良質なタンパク質や脂質、カルシウム、ミネラルが含まれます。果汁ジュースは高カロリーのものもありますが、大切なビタミンやミネラルの供給源となります。ただし、カロリーはあるので飲みすぎに注意して、飲む量をコントロールしましょう。

  • 牛乳やジュースを飲むときは、糖類が添加されていないことを確かめましょう。1杯の低脂肪乳のカロリーは80kcalで、約10gの炭水化物が含まれます。100%果汁のオレンジジュースのカロリーは80kcalで、約20グラムの炭水化物が含まれます。

  • 「果汁ジュースには炭水化物が含まれるので、高カロリーなので心配だ」という場合は、低塩分の野菜ジュースを飲むという選択もあります。100%のトマトジュースのカロリーは30kcalで、約7グラムの炭水化物が含まれます。
Study Finds Soda Consumption Increases Overall Stroke Risk(クリーブランドクリニック 2012年4月20日)
[Terahata]

関連トピック

疾患 ▶ 糖尿病

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

疾患 ▶ 高血圧

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

疾患 ▶ 脂質異常症(高脂血症)

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト

テーマ ▶ 健診・保健指導

2021年01月22日
【健やか21】日本医学会連合が新型コロナ「重症化リスクをお持ちの皆様へ」注意喚起
2021年01月15日
【健やか21】「子どもの食育を考えるフォーラム」がWeb開催(日本小児医療保健協議会)
2020年12月18日
【健やか21】母子手帳の有用性が示唆―自閉スペクトラム症などの早期発見に(弘前大学)
2020年10月30日
【健やか21】4人に1人は食習慣・運動習慣を「改善するつもりはない」
2020年10月23日
【健やか21】「コロナ禍における自殺の動向に関する分析(緊急レポート)」の報告(中間報告)について(いのち支える自殺対策推進センター)

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」

一無・二少・三多 ▶ 三多(多動・多休・多接)

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査

疾患 ▶ 脳梗塞/脳出血

2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年11月26日
納豆などの「発酵性大豆食品」が循環器疾患や脳卒中のリスクを低下 日本人8万人を調査
2020年11月26日
「循環器病対策推進基本計画」を決定 健康寿命の3年延伸と循環器病死亡率の減少を目指す
2020年10月26日
毎日の歩数が多いほど死亡リスクは低下 1日の歩数を1000歩増やすだけでも効果

疾患 ▶ 心筋梗塞/狭心症

2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト
2020年12月14日
【新型コロナ】ワクチンがついに実用化 海外では有効性の高いワクチンが利用可能に ワクチン接種には課題も
2020年11月26日
納豆などの「発酵性大豆食品」が循環器疾患や脳卒中のリスクを低下 日本人8万人を調査

生活習慣 ▶ 食生活

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
【健やか21】「子どもの食育を考えるフォーラム」がWeb開催(日本小児医療保健協議会)
2021年01月14日
【セミナーレポート】今こそ“栄養のすすめ”−ウイルス、癌、認知症に打ち克つ力を!−Web配信中! 健康と長寿によって、活力ある未来社会の実現を目指す「世界健康フォーラム2020」
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に

疾患 ▶ 動脈硬化

2020年12月14日
肥満や糖尿病に「コーヒー・緑茶・アルコール」は良い・悪い? どれくらい飲むと健康効果を期待できる?
2020年11月26日
納豆などの「発酵性大豆食品」が循環器疾患や脳卒中のリスクを低下 日本人8万人を調査
2020年10月26日
毎日の歩数が多いほど死亡リスクは低下 1日の歩数を1000歩増やすだけでも効果
2020年10月26日
肥満やメタボは認知症リスクを上昇 体重コントロールで脳機能を改善 食事と運動で対策
2020年09月11日
「緑茶」に肥満・心臓病・脳卒中・認知症の予防効果 お茶を飲むシンプルな生活スタイル

テーマ ▶ 抗加齢(アンチエイジング)

2018年08月24日
簡単な体力テストで糖尿病リスクが判明 握力やバランス感覚が重要
2018年08月06日
2016年度の特定健診の実施率は51.4% 特定保健指導は18.8%で伸び悩み
2018年08月06日
「社会的な孤立」「閉じこもり」は危険 高齢者の死亡リスクが2倍超に
2018年06月22日
「老年医学推進5ヵ年計画」を学会が発表 人生100年時代の高齢者医療
2018年06月13日
水虫に対策するための8つの方法 高齢者の「白癬菌」は要介護のリスクに
全国生活習慣病予防月間
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート