一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

塩分とりすぎで高血圧 減塩すれば血管ダメージを抑えられる

キーワード: 高血圧 二少(少食・少酒) 抗加齢(アンチエイジング)

 塩分摂取量が多い食事が続くと、血管が受けるダメージが増し、高血圧症の発症率も上昇することが、オランダでの大規模研究であきらかになった。「高血圧の予防・対策として塩分を減らすことが大切」と研究者は注意を呼びかけている。


 研究は、大規模観察研究「PREVEND」に参加したオランダのグローニンゲン市の一般住民5,556人を対象に行われた。研究者は、降圧薬を服用していない被験者を対象に、24時間蓄尿による尿中のナトリウム濃度を調べた。

 さらに、高血圧と関連の深い検査として、尿中アルブミン値と血中尿酸値を調べた。尿中アルブミンが検出されるのは、腎臓に集まる毛細血管がダメージを受け、腎臓の機能が低下するため。また、血中尿酸値の高い状態では血管に炎症が起こりやすくなり、血管への負担が増える。つまりこれらの値は、血管のダメージ度を測る数値でもある。

 6.4年間(中央値)の観察期間中に、高血圧症と診断を受けたのは合計878人だった。1日のナトリウムの摂取量が最小の約2,200mg(塩分摂取量に換算すると5.6g)のグループに比べると、最大の約6,200mg(同15.7g)では、高血圧になる可能性が21%上昇していた。

 また、食塩摂取量が多いと、高血圧症を発症する割合は、尿中アルブミンが高いグループで1.86倍に上昇していたのに対し、尿酸値が高いグループでは1.32倍に上昇していた。

 塩分摂取量が多いと、血管が受けるダメージが増し、高血圧症の発症率が上昇することがあきらかになった。

 「高血圧の危険性を最小にとどめるために、食事の塩分摂取量をなるべく減らすことを、米国心臓学会では勧めている。今回の研究は、このガイドラインが適正であることを裏付ける結果になった」とハーバード大学ブリガムアンドウィメンズ病院のJohn Forman氏は話す。

 この研究は米国心臓学会(AHA)が発行する医学誌「Circulation」に発表された。

高血圧を予防・改善するための食事(米国心臓学会のガイドライン)

  • 栄養価の低い食品を大量に食べるよりも、栄養価の高い食品を少量とった方が、体には良いのです。体が必要とするカロリーは、年齢や身体活動レベルにより変化します。自分にどれだけカロリーが必要か、かかりつけの医師や管理栄養士に相談しましょう。

  • いろいろな食品から、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素をバランスよくとり、カロリーは抑えましょう。

  • 野菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれます。野菜を十分にとると、血圧や体重のコントロールに役立ちます。牛乳や乳製品は低脂肪のものを選びましょう。

  • 未精製の全粒粉を毎日とると、血中コレステロールが抑えられます。全粒粉には食物繊維が多く含まれ、満腹感も得られやすいので、積極的にとりましょう。

  • 魚を週に2回以上食べましょう。サケ、マス、ニシンなどの魚には、冠動脈疾患の危険性を低下させる不飽和脂肪酸(n-3系脂肪酸)が含まれます。

  • 加工食品は、飽和脂肪酸やコレステロール、ナトリウム(塩分)が多く含まれるものがあるので要注意です。食品の栄養表示ラベルを見ましょう。

  • 食品やお茶に食塩や砂糖を加えるのは、なるべく控えましょう。

  • 1日の塩分摂取量は4g(ナトリウム1,500mg)未満を目標にしましょう。

  • お酒はほどほどに。1日に女性は1杯、男性は2杯を目安にしましょう。

  • 外食をするときは食べる量を確かめ、食べすぎないようにしましょう。

Too much salt may damage blood vessels and lead to high blood pressure(米国心臓学会 2012年6月18日)

(Terahata)

関連トピック

疾患 ▶ 高血圧

2019年01月18日
健康について何でも相談できる「かかりつけ医」を検索できるサイトを公開 日本臨床内科医会
2018年12月26日
「10の食品群」の栄養バランスをチェックできる無料アプリ 東京都健康長寿医療センターなど共同開発
2018年12月12日
糖尿病の食事改善をアプリで支援 金沢大学などが新たな保健指導サービス
2018年11月27日
野菜で脱メタボ 宮城県が野菜の摂取を促す「みやぎベジプラス100」
2018年11月27日
スポーツを通じて女性の活躍を促進 子育て世代もサポート スポーツ庁

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2018年12月26日
「10の食品群」の栄養バランスをチェックできる無料アプリ 東京都健康長寿医療センターなど共同開発
2018年12月04日
糖尿病ネットワークがベトナムに進出 アジアの糖尿病医療を底上げ
2018年11月27日
野菜で脱メタボ 宮城県が野菜の摂取を促す「みやぎベジプラス100」
2018年11月14日
11月14日は「世界糖尿病デー」 糖尿病とともに生きる人と家族を支援
2018年11月14日
なぜ「朝食を抜くと体重が増える」? 体内時計で解明 名古屋大

テーマ ▶ 抗加齢(アンチエイジング)

2018年08月24日
簡単な体力テストで糖尿病リスクが判明 握力やバランス感覚が重要
2018年08月06日
2016年度の特定健診の実施率は51.4% 特定保健指導は18.8%で伸び悩み
2018年08月06日
「社会的な孤立」「閉じこもり」は危険 高齢者の死亡リスクが2倍超に
2018年06月22日
「老年医学推進5ヵ年計画」を学会が発表 人生100年時代の高齢者医療
2018年06月13日
水虫に対策するための8つの方法 高齢者の「白癬菌」は要介護のリスクに
全国生活習慣病予防月間2019少酒
糖とカロリーのお役立ちTips
大正製薬 コバラサポート
新着ニュース
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間
Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
大人の健康生活ガイド 30代以上の中高年者に関する健康情報を提供
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート
病気別BEST100サイト 知りたい病気の最新情報がすぐにわかる、病気サイトの百科事典