一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

清涼飲料を飲むとなぜ太る 遺伝子を解明

キーワード: 二少(少食・少酒) 肥満症/メタボリックシンドローム 「少食」食事は腹7~8分目

 高カロリーの食品を食べても、体重がたいして増えない人がいるが、太りやすい人もいる。肥満になりやすい体質を、遺伝子で調べることでできるという研究が発表された。驚くことに肥満遺伝子をもっている人ほど、高カロリーの清涼飲料を好む傾向がみられるという。
 米国では、炭酸やフルーツ飲料といったいわゆる砂糖入り飲料の消費が1970年代と比べて2倍以上伸びた。この間、成人の肥満人口も増加し、全米の30%を占めるまでになった。

 肥満は、体が消費する以上のカロリーを摂取すると起こる。最近の研究で、基礎代謝で使われるエネルギー量は、「肥満遺伝子」と呼ばれる遺伝子によって、ある程度左右されることが分かってきた。

 肥満には、肥満になりやすい体質(遺伝因子)と、生活習慣(環境因子)の両方が影響する。「肥満の遺伝因子をもつ人が、“自分には肥満の遺伝因子がある”と事前に知っていれば、高カロリーの食品を避けるなどして、肥満につながりにくい生活習慣を選べるようになるだろう」とハーバード公衆衛生大学院のLu Qi氏は話す。

 研究チームは、1980年代と1990年代に開始された3つの研究に参加した3万3,000人以上のデータを解析した。参加者は食事や清涼飲料などの嗜好食品について、アンケート調査に回答していた。

 参加者はゲノム(遺伝子)情報も提供しており、肥満に関連する32の遺伝子マーカについても解析した。さらに、遺伝マーカの数やタイプにもとづき、遺伝の遺伝的な疾病素因についてスコア化を行った。

 その結果、肥満遺伝子の素因のある人は肥満の頻度が高いことが示された。さらに、高カロリーの清涼飲料を好んで飲む人ほど、その傾向は強まることが分かった。

 遺伝的リスクのスコアが高いと肥満の危険性が高まることが示されたが、清涼飲料をよく飲む人ほどその関連は高かった。高カロリーの清涼飲料を月に1杯未満飲む人では35%、1〜4杯飲む人では59%、1日に1杯以上の飲む人では235%にそれぞれ上昇していた。

 「高カロリー飲料の飲みすぎにより引き起こされる肥満や、関連の深い2型糖尿病などの病気の危険性を、遺伝子を調べて事前に知ることができるようになる可能性がある」とQi氏は話す。

 市販されている高カロリーの清涼飲料の多くは、風味や飲みやすさで嗜好を刺激し、どれだけ飲んでも飲み足りないという点が共通しているという。そうした高カロリー食品への嗜好が強いことが事前に分かれば、砂糖の代わりに低カロリー甘味料を使用するなどして、肥満に対して有効な対策を施すことができるようになると指摘している。

 この研究は医学誌「New England Journal of Medicine」に9月21日付けで発表された。

Regular Consumption of Sugary Beverages Linked to Increased Genetic Risk of Obesity(ハーバード公衆衛生大学院 2012年9月21日)

[mhlab]

関連トピック

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」

一無・二少・三多 ▶ 「少食」食事は腹7~8分目

2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」
2020年12月14日
【新型コロナ】薬膳レシピで「コロナうつ」「コロナ疲れ」に克つ 食養生で心身の不調を解消 近畿大学
スローガン川柳審査中
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート