2012年10月28日
子どもの食事は「オーガニック」にこだわらないで 米小児科学会
キーワード: 二少(少食・少酒) 「少食」食事は腹7~8分目
米国小児科学会(AAP)は、オーガニック(有機農産)の農産物、乳製品、肉などが子どもの健康にとって有益がどうかを科学的に検証した報告書を発表した。「農薬を使わずに作られたオーガニック農産物には、薬物耐性菌の付着が少ないというメリットがある」としながらも、「子どもにとってもっとも良いのは、無機農産かどうかに関わらず、多くの食品を取り入れて栄養バランスの良い食事をすることだ」と強調している。
報告書では、オーガニック農産物は従来の農産物に比べ、農薬の付着が少ないのはあきらかだが、含まれるビタミン、ミネラル、抗酸化物質、タンパク質、脂肪などの栄養素は同等だとしている。 野菜や果物、低脂肪の乳製品、全粒粉を子どもに食べさせるのが大切であることは広く知られている。しかし、オーガニック農産物を長期にわたって摂取することが、健康増進や疾病の予防・改善に役立つことを示した研究は発表されていない。 「すべての家庭で勧められるのは、毎日の食事で野菜や果物、全粒粉、低脂肪・無脂肪の乳製品などを十分にとることだ。こうした健康的な食事に利点があることは、これまでの調査で確かめられている」とAAPのジャネット シルバースタイン氏は述べている。 報告書では「有機農産の野菜に費用をかけることが、子どもの健康にとって有益であるかは不明だ。ほとんどの世帯では食費は限られている一方で、有機食品は比較的高い値段が付けられていることが多い。有機食品を購入したために、多くの健康的な食品を買えなくなるようでは本末転倒だ」と見解を述べている。 一方で、「体が成長過程にある子どもが、農薬などの化学物質にさらされるのは、危険をともなう点は否定できない」としている。しかし、市販されている野菜に付着した農薬程度の量が、将来の健康に影響をもたらす可能性については詳しくは分かっていないという。 例えば、牛乳と肉などを通じて微量の化学物質が子どもの体内に入り、子供の性ホルモンや内分泌かく乱物質に異常が起こる可能性については、「大規模なコホート研究を展開し確かめる必要がある」としている。 American Academy of Pediatrics Weighs In For the First Time on Organic Foods for Children(米国小児科学会 2012年10月22日)
(Terahata)

医療・健康情報グループ




