一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

40歳からの運動 老後の認知症を防ぐ対策

キーワード: 三多(多動・多休・多接) 「多動」身体を活発に動かす 認知症 抗加齢(アンチエイジング) 身体活動・運動不足

 40歳代のうちに運動をしていると、高齢になってから認知症を発症するリスクを下げられる可能性があるという研究が発表された。「運動を続けて体力を維持していれば、歳をとってから大きな恩恵を得られます」と、研究者はアドバイスしている。

 この研究は、米国の公的医療保険であるメディケアに加入している1万9,458人の男女を対象に、平均24年間継続して行われた。研究チームは、トレッドミルによる体力テストを行い、70歳時、75歳時、80歳時、85歳時に追跡して調査を行った。

 もっとも体力があると判定された人は、もっとも体力が低下していた人に比べ、65歳を超えてから認知症を発症する割合が36%低下していた。

 「運動を続けて体力を良好に維持していれば認知症を予防できると断言できないまでも、運動が恩恵をもたらす可能性は高いといえます」と、テキサス州ダラス市にあるクーパー研究所のローラ デフィーナ博士は言う。

 メッツ(METs)は、身体活動・運動を行ったときに安静状態の何倍の代謝(カロリー消費)をしているかをあらわした単位。安静時(横になったり座って楽にしている状態)を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示す。

 歩く、軽い筋トレをする、掃除機をかけるなどは3メッツ、速歩、ゴルフ、自転車に乗る、子供と屋外で遊ぶ、洗車するなどは4メッツ、軽いジョギング、エアロビクス、階段昇降などは6メッツ、長距離ランニング、プールでの水泳などは8メッツといったように、さまざまな活動の強度があきらかになっている。

 研究で、もっとも体力の高い人は最大で平均13.1メッツの運動能力をもっていた。一方、もっとも体力のない人は平均8.1メッツの能力があった。

 運動を続けて体力を高く保っていた人では、心疾患や脳卒中の発症も少なかった。「運動が脳機能にまで及ぼす影響はまだ全てが解明されたわけではありません。しかし、体の健康に良いことは、少なからず脳の健康にもつながることが、これまでの研究で示されています」と、デフィーナ博士は説明する。

 最近の研究では、認知症を発症に、発症から20年から30年前さかのぼった時期の生活習慣が大きく関わっていることがあきらかになっている。「歳をとってから認知症を発症するのを防ぐために、いま生活スタイルを改善するのが得策なのです」と、専門家は述べている。

 米国の運動ガイドラインでは、週に中強度の運動を150分、負荷のやや高い運動を75分行うことが勧められている。

The Association Between Midlife Cardiorespiratory Fitness Levels and Later-Life Dementia: A Cohort Study(米国内科医会 2013年2月5日)

(Terahata)

関連トピック

疾患 ▶ 認知症

2019年12月02日
認知症の原因は酸化ストレス 新開発の抗酸化サプリメントで認知症を予防 臨床試験で実証
2019年09月12日
認知症患者を介護する家族は睡眠不足になりやすい 睡眠は保健指導で改善できる
2019年09月05日
女性の認知症を防ぐために 女性ホルモンの分泌期間が短いと認知症リスクは上昇
2019年08月29日
糖尿病が認知症リスクを上昇させる がんを合併するとリスクはさらに上昇 日本人を調査
2019年08月28日
中年期の肥満やメタボが脳の老化を10年以上早める 肥満は脳にも影響

一無・二少・三多 ▶ 三多(多動・多休・多接)

2019年12月02日
肥満やメタボに対策し「フレイル」を予防 心身の活力低下を防ぐ3つの条件とは
2019年12月02日
インフルエンザシーズン到来にそなえて 感染前の最後の砦「のどバリア」を高める習慣とは
2019年12月02日
認知症の原因は酸化ストレス 新開発の抗酸化サプリメントで認知症を予防 臨床試験で実証
2019年12月02日
女性が妊娠中に味噌汁を飲むと子供の睡眠不足が減る 親の腸内細菌叢は子供に受け継がれる
2019年11月28日
「10月8日は、糖をはかる日2019」講演会レポート & 血糖値アップダウン写真コンテスト優秀作品公開

生活習慣 ▶ 身体活動・運動不足

2019年12月06日
【2/5市民公開講演会「多動で生活習慣病・がん予防」参加者募集中!】全国生活習慣病予防月間2020
2019年10月10日
運動が体の老化を抑制するメカニズムを解明 骨に加わる力が炎症を抑制
2019年09月17日
毎日の家事が女性の寿命を延ばす 軽い身体活動を積み重ねると死亡リスクが低下
2019年09月11日
筋肉の質の低下を決める3つの要因が判明 高齢者の筋肉を維持するために 名古屋大学
2019年08月30日
筋力アップで糖尿病に対策 血糖値の上昇を抑える 週1回の筋トレで効果

テーマ ▶ 抗加齢(アンチエイジング)

2018年08月24日
簡単な体力テストで糖尿病リスクが判明 握力やバランス感覚が重要
2018年08月06日
2016年度の特定健診の実施率は51.4% 特定保健指導は18.8%で伸び悩み
2018年08月06日
「社会的な孤立」「閉じこもり」は危険 高齢者の死亡リスクが2倍超に
2018年06月22日
「老年医学推進5ヵ年計画」を学会が発表 人生100年時代の高齢者医療
2018年06月13日
水虫に対策するための8つの方法 高齢者の「白癬菌」は要介護のリスクに

一無・二少・三多 ▶ 「多動」身体を活発に動かす

2019年12月06日
【2/5市民公開講演会「多動で生活習慣病・がん予防」参加者募集中!】全国生活習慣病予防月間2020
2019年12月02日
肥満やメタボに対策し「フレイル」を予防 心身の活力低下を防ぐ3つの条件とは
2019年12月02日
認知症の原因は酸化ストレス 新開発の抗酸化サプリメントで認知症を予防 臨床試験で実証
2019年11月12日
11月14日は「世界糖尿病デー」 糖尿病の半分以上は予防できる
2019年11月12日
日本高血圧学会が「台風19号により被害を受けられた皆さまへ」を公表
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
尿酸値PR
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート