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コミュニティ菜園で野菜作り 収穫は「肥満の解消」

キーワード: 二少(少食・少酒) 肥満症/メタボリックシンドローム 三多(多動・多休・多接)

 地域のコミュニティ菜園で野菜栽培に取り組む住民は、参加していない住民よりも肥満が少ないという調査結果が発表された。自分で作った野菜や果物を収穫できるだけではなく、運動量が増え健康的な食生活を獲得できるのが理由のようだ。

 コミュニティ菜園は、都市部に設けられた、住民が余暇時間に野菜や果物を栽培できる、規模が比較的小さい共同農園。「今回の研究で、コミュニティ菜園がどれだけ健康に良い効果をもたらすかを測定できました」と、米ユタ大学のキャサリーン ツィック氏は話す。

 研究チームは、ユタ州のソルトレークシティーにあるコミュニティ菜園で、野菜作りに参加している198人の住民を調査した。

 肥満指数(BMI)は、肥満度をはかる基準となる。「体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))」という式で計算できる。米国ではBMIが30以上であると「肥満」と判定される。

 最近の米国の大規模調査によると、ユタ州は住民の24.4%が肥満だ。調査の結果、ガーデニングに取り組む住民は肥満が少ないことがあきらかになった。ユタ州の平均と比べ、男性では62%、女性46%、それぞれ肥満者が減少していた。

 「平均すると、ガーデニングに取り組む男性はBMIが2.4、女性は1.8少ないという結果になりました。身長が1.6mの人では、男性では体重が7kg、女性では5kg、それぞれ体重が減ることを意味します」(ツィック氏)。

 研究チームは、ガーデニングを行っている人と行っていない人とを比較した。体格検査により調査参加者のBMIを調べ、年齢や性別、調査年といった因子の影響を排除して解析した。

 ガーデニングの減量効果を正確に調べるために、▽自宅の住環境やコミュニティ菜園からの距離がほぼ同じ場合、▽家庭環境や食習慣がほぼ同じ場合とで比較した。

 ガーデニングに取り組む人は、そうでない近隣の住民に比べ、肥満が少ないという結果となった。興味深いことに、ガーデニングを行っている人の配偶者などの家族のデータを調べたところ、やはりBMIが減少している傾向がみてとれた。

 「実際に、ガーデナーの1日の野菜や果物の摂取量は平均よりも高かったのです。ガーデニングは、野菜や果物の収穫をもたらすだけではありません。ガーデニングに必要な身体活動や運動は相当なものです。運動不足の解消にもつながります」(ツィック氏)。

 肥満は高血圧、糖尿病、脂質異常症などを引き起こし、心疾患や脳卒中などの原因になる。肥満による経済的損失は大きい。

 今回の研究は、肥満を改善するためにどのような都市環境が必要であるかを示唆するものです。コミュニティ菜園を広範囲に整備し、地域社会を活性化することが、健康増進にもつながることが解明できれば、都市開発にも影響をもたらします」と、ツィック氏は指摘している。

 多くの人は、ガーデニングはコミュニティ菜園のような恵まれた環境がなければ、始められないと感じている。また、園芸の知識や技術も必要で、費やされる労働力や時間が多い点も無視できない。

 この点について研究者は「実際には、屋外に数メートル四方の空間をもっていれば、ガーデニングはできます。屋内であっても、作物を選べば大丈夫です。週末に数時間、体を動かすだけの運動量で十分に対応できます」と指摘している。

Community Gardens May Produce More than Vegetables(ユタ大学 2013年4月18日)

[Terahata]

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