一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

水虫の予防法 感染を防ぐための足のケア

キーワード: 二少(少食・少酒) 「無煙」喫煙は万病の元 三多(多動・多休・多接)

 雨の多い梅雨の季節がやってきた。高温多湿でじめじめするこの時期に、気になるのが水虫だ。水虫の原因となる真菌は、健康な人の足にも生息している。体力が落ちているときや抵抗力が弱くなっていると増殖し、トラブルの原因になることがある。水虫に感染しないために、日常生活から心がけることが肝心だ。

 真菌感染症は、皮膚にカビ(真菌)が寄生して起きる皮膚病。一般的な真菌感染症としてもっとも多いのは、足の裏や指の間に真菌の一種の白癬菌が寄生して起きるできる足白癬(水虫)で、次に多いのが、主に足の指の爪にできる爪白癬。ほかにも、顔や首、手、股などに起こる体部白癬、頭髪部にできる頭部白癬などがある。
80種類以上の真菌が足に生息
 真菌は、例えば耳の後ろや手の平などにも生息しているが、真菌が体のどの部分にどれだけ生息しているのか、詳しいことが分かったのは実は最近になってからだ。

 真菌はとても小さいのでDNA解析は難しい。ヒトゲノム計画の技術による高度なDNA解析装置が実用化したおかげで、真菌の"地勢"が正確に分かるようになった。

 「人間の細胞は、多くの細菌や真菌と共生しており、体全体が生態系になっているといえます。真菌は体のさまざまな部位で生息していますが、特に多いのは足であることが判明しました。健康な人の足には、80種類以上の真菌が生息しています」と、米国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)の上級研究員ジュリー セグレ氏は話す。

 セグレ氏ら研究チームは、ワシントン氏に在住する健康な被験者10人を集め、真菌が繁殖しやすい体のスポットから綿棒で標本を採取した。その場所は、背中、手の平、肘の裏、外耳道、眉間、脚の付け根、胸骨上部、鼻の穴、後頭部、前腕、耳の後ろの計11ヵ所だ。さらに、足の3ヵ所、かかと、足の爪、足指の間からも標本を採取した。

 その結果、真菌は特に足に多く生息していることが分かった。足には80〜100種の真菌が生息しており、足指や足の爪、かかとで多くの種類の真菌がみつかった。

 なぜ真菌は足を好むのか? 「足は体の一番下にあるため、体の他の部分に比べて温度が低い傾向があります。また、靴や靴下を履いているため湿度が高くなっています。真菌は適温・多湿の環境で増えやすいのです」と、セグレ氏は説明する。

水虫を防ぐための足のケア
 真菌は、適度な温度と湿度のある環境を好む。湿度80%以上、温度15℃以上になると活発に増殖するため、梅雨から蒸し暑い夏には注意が必要だ。

 水虫は真菌(白癬菌)が増えることによって起こる感染症だ。生活でちょっとした工夫をすることで、水虫を予防できる。

・足の清潔と乾燥を保つ
 帰宅したら、すぐに足を石鹸で洗って清潔に保つことが望ましい。洗い方は、足の指一本一本を丁寧に洗うことが肝要だ。
 いちいち浴室に行くのは面倒という人は、水虫ができやすい足指の間やかかとを洗い、ティッシュペーパーを使い乾燥させよう。
 アルコールを含んだティッシュペーパーや脱脂綿が用意できれば、汗だけでなく、水虫菌の栄養分となる皮脂を拭き取ることもできる。

・通気性の悪い靴・靴下を避ける
 入浴後やスポーツなどで汗をかいた後は、足をしっかり乾燥させ、なるべく涼しく保つことが大切。通気性の悪い靴・靴下はなるべく避けよう。

・部屋をこまめに掃除する
 水虫になると、皮膚が剥離してはがれやすくなる。はがれた皮膚にいる水虫菌は感染力をもつ。感染を予防するために、部屋の掃除が重要だ。剥がれた皮膚を掃除機でこまめに吸い取るようにしよう。

・足拭きマットは汚染されやすい
 水回り、特に浴室にある足拭きマットなどは、真菌により汚染されやすい。家族に水虫の人がいる場合は、足拭きマット、タオル、爪切り、スリッパなどはその人専用のものを用意する。面倒な場合は、水虫の人は足拭きマットを使わずに使い捨てのキッチンタオルなどで足を拭こう。

・共同で使う施設では素足を避ける
 フィットネスクラブやサウナなどの共同で使う場所でも感染しやすい。足拭きなどを避けても、水虫の人の皮膚が剥離していて、それを踏んでしまうと感染してしまう可能性がある。共同で使う施設に行った後は、サンダルを履くなどして素足でいるのを避け、帰宅後にケアすることが重要だ。

・医師の診断を受ける
 糖尿病の人は水虫が進行しやすい。水虫くらいと軽視したり、ひどくなっても神経障害で痛みを感じにくいため、処置が遅れることがある。
 皮膚病や水虫に悩まされている人は、医師に診断してもらい適切な治療を受けることが望ましい。

NIH researchers conduct first genomic survey of human skin fungal diversity(米国国立ヒトゲノム研究所 2013年5月22日)

(Terahata)

関連トピック

一無・二少・三多 ▶ 「無煙」喫煙は万病の元

2019年12月02日
肥満やメタボに対策し「フレイル」を予防 心身の活力低下を防ぐ3つの条件とは
2019年11月12日
11月14日は「世界糖尿病デー」 糖尿病の半分以上は予防できる
2019年11月12日
日本高血圧学会が「台風19号により被害を受けられた皆さまへ」を公表
2019年08月08日
「新型たばこ」はやはり危険 WHOが報告書「規制の対象とするべき」
2019年08月07日
「治療と仕事の両立」は困難と6割超が回答 多様な働き方を選択できる社会へ

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2019年12月02日
肥満やメタボに対策し「フレイル」を予防 心身の活力低下を防ぐ3つの条件とは
2019年12月02日
がん患者の食事の悩みを解消するサイトを公開 料理教室と連携しレシピを作成 国立がん研究センター
2019年12月02日
認知症の原因は酸化ストレス 新開発の抗酸化サプリメントで認知症を予防 臨床試験で実証
2019年12月02日
女性が妊娠中に味噌汁を飲むと子供の睡眠不足が減る 親の腸内細菌叢は子供に受け継がれる
2019年11月28日
「10月8日は、糖をはかる日2019」講演会レポート & 血糖値アップダウン写真コンテスト優秀作品公開

一無・二少・三多 ▶ 三多(多動・多休・多接)

2019年12月02日
肥満やメタボに対策し「フレイル」を予防 心身の活力低下を防ぐ3つの条件とは
2019年12月02日
インフルエンザシーズン到来にそなえて 感染前の最後の砦「のどバリア」を高める習慣とは
2019年12月02日
認知症の原因は酸化ストレス 新開発の抗酸化サプリメントで認知症を予防 臨床試験で実証
2019年12月02日
女性が妊娠中に味噌汁を飲むと子供の睡眠不足が減る 親の腸内細菌叢は子供に受け継がれる
2019年11月28日
「10月8日は、糖をはかる日2019」講演会レポート & 血糖値アップダウン写真コンテスト優秀作品公開
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート