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質の良い睡眠が糖尿病の危険性を低下 週末の「寝だめ」も効果的

キーワード: 糖尿病 三多(多動・多休・多接) 「多休」休養をしっかりとる

 睡眠をとることが大切であることは分かっていても、「仕事が忙しくて十分な睡眠時間をとれない」という人は多い。週末の「寝だめ」は、糖尿病予防の観点からは効果があるという研究が、第73回米国糖尿病学会(ADA)(6月21日?25日、シカゴ)で発表された。
週末の「寝だめ」は糖尿病予防につながる
 「質の良い睡眠を毎日とることが大切であることはあきらかですが、現実には仕事や生活の忙しさで、睡眠不足が続いているという人は多くいます」と、ロサンゼルス生物医学研究所のピーター リュー博士は話す。

 実験には、平均年齢29歳の健康な男性19人が参加した。参加者の平日の睡眠時間は平均6.2時間だった。時間に余裕のある週末には、睡眠時間は平均2.3時間増え8.5時間になった。

 参加者に週末の3夜を研究所で過ごしてもらい、ランダムに次のパターンの睡眠をとってもらった。▽平日より多い10時間の睡眠をとる、▽平日と同じ6時間の睡眠をとる、▽10時間をベッドで過ごしてもらうが、夜間ずっと騒音の多い環境にしてあり、浅い眠りしか得られない。

 4日目の朝の空腹時に血液検査を行い、血中インスリン値と血糖値を測定し、インスリン感受性がどれだけ変化しているかを調べた。

 その結果、参加者が3夜連続して10時間の睡眠をとった場合は、十分な睡眠をとれなかった場合に比べ、インスリン感受性は良好だった。

 インスリンは血糖値を下げるホルモンだ。インスリン感受性が低下した状態が続くと、血糖値が下がりにくくなり、血糖値を正常状態に戻すためにより多くのインスリンが必要となる。血糖値が上昇するために2型糖尿病を発症する危険性が高まるだけでなく、心臓病のリスクも高くなる。

 「平日に睡眠不足が続いている場合でも、週末に十分な睡眠をとればインスリン感受性は改善し、2型糖尿病の改善に役立つ可能性があることが示されました」と、リュー博士は述べている。

 ただし、週末の「まとめ寝」は応急処置的な解決策であり、基本となるのは、毎日の睡眠の質を高めることだいう。

 睡眠の質を高めるために、研究者は次のことを勧めている――

・ベッドの周りに物を置かない
 寝室は眠るための場所です。睡眠に関係のないものは、なるべく寝室に置かないようにしましょう。テレビやインターネット、携帯電話やスマートフォン、タブレット型パソコンなどをベッドに置かないようにしましょう。

・睡眠環境を改善する
 寝室は暗く、涼しく、静かであることが望まれます。寝具はなるべく清潔で快適なものを用意しましょう。環境を快適にすれば、質の良い睡眠を得られやすくなります。

・睡眠を妨げるカフェイン、アルコール、煙草を使わない
 これらは睡眠の質の低下につながるので、午後や夜は避けましょう。就眠前の食べすぎや激しい運動も刺激になるので良くありません。

・睡眠薬は医師の指導で正しく使えば安全
 睡眠に関連する生活習慣などを見直しても、問題が解決されない場合は、かかりつけ医に相談しよう。睡眠薬はさまざまなタイプが開発されており、医師の指示を守って正しく使えば安全です。

・睡眠時無呼吸症候群に注意
 米国では睡眠時無呼吸症候群の患者数は1,800万人と推定されています。睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に何度も呼吸が止まったり、気道の空気の流れが悪くなったりする疾患です。十分な睡眠がとれておらず、日中の居眠りが多くなります。
 睡眠時無呼吸症候群が重症になると、インスリン感受性が低下し、糖尿病が悪化する危険性が高まります。治療することで、血糖値の改善や、眠りの質の向上につながります。

Getting Enough Sleep could Help Prevent Type 2 Diabetes(ロサンゼルス生物医学研究所 2013年6月18日)

(Terahata)

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