一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

生活習慣病を防ぐフラボノイド 野菜と果物の食べ方がポイント

キーワード: 高血圧 二少(少食・少酒) 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 脳梗塞/脳出血 がん 「無煙」喫煙は万病の元 三多(多動・多休・多接) 抗加齢(アンチエイジング)


 食品に含まれるフラボノイドは、糖尿病や肥満の予防・治療において効果的な作用をもっている。野菜を多く食べれば、フラボノイドの摂取量を増やせる。
フラボノイドは野菜、果物、緑茶、大豆に含まれる
 フラボノイドは、野菜や果物などの植物に含まれる色素成分のこと。化学構造上は、2つのベンゼン環を3つの炭素原子でつないだ構造をもつ化合物で、ビタミン様物質として「ビタミンP」とも呼ばれる。

 フラボノイドには、抗酸化作用が強く、血管を強くする働きがあるという特徴がある。フラボノイドの種類によっては、糖尿病や高血圧、動脈硬化、脳卒中に効果があったり、抗がん作用、認知症予防の効果があることが確認されている。

 フラボノイドは多くの種類がある。ブドウの果皮やレタスなどの緑色野菜に含まれる「フラボノール」や「アントシアニン」、タマネギやパセリなどに含まれる「ケルセチン」、ブロッコリーに含まれる「ケンフェロール」、ミカンやオレンジなどの柑橘類に含まれる「フラバノン」、緑茶など茶類に含まれる「カテキン」、大豆に含まれる「イソフラボン」などがフラボノイドだ。

 例えば、緑茶に含まれるカテキンは、お茶の苦みや渋みをもたらしている。ブドウの果皮や葉に含まれるフラボノールは、赤ワインの色に独特の深みをもたらしている。

 脂肪の多い食事をしているフランス人に動脈硬化や心臓病が少ないのは、赤ワインのアントシアニンによるものと考えられており、「フレンチ パラドックス」と呼ばれている。

 フラボノイドの摂取量を増やすコツは、野菜を多く食べること。緑黄色野菜をたくさん食べている人は、フラボノイド摂取量も多い。

 日本人の伝統的な食事スタイルでは、味噌や豆腐などの大豆食品や、野菜や緑茶を多く摂取する。日本人は1日に数百mgのフラボノイドをとっていると推定されている。

 フラボノイドを含む野菜や果物は、β-カロチン、ビタミンC、食物繊維などの宝庫でもある。1日の望ましい野菜の摂取量は350gだ。

 日本栄養士会は2010年から「野菜たっぷり350運動」を展開している。成人は野菜や海藻、きのこ、いもなどを1日5皿から6皿食べることを勧めている。

 フラボノイドは水溶性なので、体内にとどまる時間は短い。たまに野菜を食べただけでは、血中のフラボノイド濃度は高まるのは食べた直後のみだ。毎食、野菜を食べれば、常にフラボノイドを体内にとどめることができる。

フラボノイドを食べると糖尿病リスクが低下
 フラボノイドを多く摂取していると、2型糖尿病の発症リスクが低下するという研究も発表された。

 この研究は、中国の武漢大学のYu-Jian Liu氏らが、6件の研究を解析したもので、28万4,806人の成人を対象としている。

 1万8,146人が2型糖尿病と診断されたが、フラボノイドを多く摂取している人は、糖尿病を発症する割合が9%低いことが分かった。

 また、フラボノイドを1日に500mg摂取すると、糖尿病の発症を5%減らすことができるという。

 ハーバード大学公衆衛生大学院が行った研究では、アントシアニンの豊富なブルーベリーをよく食べている人では、2型糖尿病を発症する割合が23%低下することが分かった。この研究は、15万9,559人の女性と、4万1,334人の男性を対象に行ったもの。

 糖尿病の治療を続けている人にとっても、フラボノイドは強い味方になる。フラボノイドを食事でとると、2型糖尿病の女性で、心臓病の危険性が低下するという研究が発表された。

 英イーストアングリア大学の研究は、2型糖尿病のある閉経後の51〜74歳の女性93人の女性が参加して行われた。

 大豆に含まれるイソフラボノイドを多く摂取した女性は、10年間に心臓発作が起こる危険性が3.4%低下した。フラボノイドの摂取によって、インスリン抵抗性とコレステロール値も改善した。

Dietary flavonoids intake and risk of type 2 diabetes: A meta-analysis of prospective cohort studies(Clinical Nutrition 2013年3月27日)
Dietary flavonoid intakes and risk of type 2 diabetes in US men and women(American Journal of Clinical Nutrition 2012年2月22日)
Dietary flavonoids could provide health benefits for patients with type 2 diabetes(Diabetes Care 2012年1月16日)

[Terahata]

関連トピック

疾患 ▶ がん

2021年01月14日
【セミナーレポート】今こそ“栄養のすすめ”−ウイルス、癌、認知症に打ち克つ力を!−Web配信中! 健康と長寿によって、活力ある未来社会の実現を目指す「世界健康フォーラム2020」
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」
2020年12月14日
肥満や糖尿病に「コーヒー・緑茶・アルコール」は良い・悪い? どれくらい飲むと健康効果を期待できる?
2020年11月26日
ウォーキングなどの運動が体と心を健康にする がんサバイバーにも恩恵 どんな運動が良いのか?
2020年11月26日
乳がんサバイバーの体験・悩み・知恵をAIで共有するエピソードバンクを開発 大学と患者グループが共同で運営

疾患 ▶ 糖尿病

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

疾患 ▶ 高血圧

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

一無・二少・三多 ▶ 「無煙」喫煙は万病の元

2021年01月15日
喫煙が「排尿症状」の悪化の要因に とくに若年男性でタバコの悪影響は深刻 世界初の大規模研究を実施
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」
2020年11月06日
【2019年国民健康・栄養調査2】男性の38%、女性の41%が「睡眠時間が6時間未満」 喫煙率は10年間で最低を更新

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」

一無・二少・三多 ▶ 三多(多動・多休・多接)

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査

疾患 ▶ 脳梗塞/脳出血

2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年11月26日
納豆などの「発酵性大豆食品」が循環器疾患や脳卒中のリスクを低下 日本人8万人を調査
2020年11月26日
「循環器病対策推進基本計画」を決定 健康寿命の3年延伸と循環器病死亡率の減少を目指す
2020年10月26日
毎日の歩数が多いほど死亡リスクは低下 1日の歩数を1000歩増やすだけでも効果

テーマ ▶ 抗加齢(アンチエイジング)

2018年08月24日
簡単な体力テストで糖尿病リスクが判明 握力やバランス感覚が重要
2018年08月06日
2016年度の特定健診の実施率は51.4% 特定保健指導は18.8%で伸び悩み
2018年08月06日
「社会的な孤立」「閉じこもり」は危険 高齢者の死亡リスクが2倍超に
2018年06月22日
「老年医学推進5ヵ年計画」を学会が発表 人生100年時代の高齢者医療
2018年06月13日
水虫に対策するための8つの方法 高齢者の「白癬菌」は要介護のリスクに
スローガン川柳審査中
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート