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食べ過ぎを防ぐ秘訣はお皿にあり 皿を変えれば食べ過ぎを防げる

キーワード: 二少(少食・少酒) 肥満症/メタボリックシンドローム

 食事は人間にとって生きていくために必須の行為だ。食欲が満たされると、快感を感じ、幸福感を味わうことができる。しかし、食事療法を続けている人の多くは「食事の量が少ないので満足できない」と感じている。そんな人のために満足感を得やすくなる簡単な方法がある。その方法とは「お皿を変えてみること」だ。
1 なるべく小さいお皿に料理を盛りつける
 大きめのお皿を使い食事をしていると、気づかないうちに食べ過ぎてしまったという経験はないだろうか。お皿のサイズは、なるべく小さめに揃えた方が、満腹感を得やすいという研究が報告された。

 コーネル大学のブライアン ウォンシンク教授(摂食行動学)らは、225人の被験者を対象に実験を行った。お皿のサイズを変えることで、食事の摂取量がどれだけ変わるかを調べた。

 その結果、皿の直径を30センチから25センチに変えただけで、カロリー摂取量が平均で22%も低下することが判明した。

 「お皿をサイズを小さくしただけで、食事の量が増えるように感じられ、満足感を得られやすくなります。夕食で800キロカロリーをとっている人が、カロリーを20%減らすと、1年間で体重を5キロ減らせる計算になります」と、ウォンシンク教授は話す。

 食事の量が同じでも、大きさお皿と小さなお皿に盛りつけると、量が変わって見える。
 これは「デルブフ錯視」と呼ばれる現象を利用したものだ。2つの同じ大きさの円を描き、片方には外に大きな同心円、もう片方には外に小さな同心円を描くと、もとの円の大きさが異なって見える。円以外に三角形や四角形でも同じ現象が起こる。
2 皿の色を変えてコントラストをはっきりさせる
 食事の満足感に影響するのは、お皿のサイズだけではない。皿の色も大きく影響するという。

 ウォンシンク教授らは、ホワイトソースをかけたパスタ、赤いトマトソースをかけたパスタ、野菜、チキンといった食品を使い実験を行った。

 皿の色が白いものと赤褐色のものを用意し、被験者に好きなだけ料理を皿に盛りつけてもらい、その量を記録した。

 すると、白い皿に白いのパスタを盛りつけた人と、赤褐色の皿に赤いパスタを盛りつけた人では、食品の量が増えることが判明した。皿に盛りつけた食品のカロリーは、最大で30%増えていた。

 これは、食品と食器の色が似ていると、量を把握しにくいため、つい余分に盛りつけてしまうからだという。

 「食品と食器の色が同じであると、自分がどけだけ料理を皿に盛ったか分かりにくくなります。逆に言うと、食器と料理の色のコントラストをはっきりさせれば、盛りつける量が分かりやすくなります」と、ウォンシンク教授は説明する。

 お皿の色を変えることで、食品の色のコントラストがはっきりし、自然に量を把握しやすくなる。
 例えば、米、チキンとブロッコリーといった食事をとるときに、白いお皿ではなく、赤褐色の皿に変えてみたとする。色の対比がはっきりするので、食品の量を把握しやすくなる。食べ過ぎない方が良い食品に対しては、自然に量を調整しやすくなるという。
3 テレビを見ながら食事をすると食べ過ぎにつながる
 減量を望んでいる人にとって、まずやめたほうが良いのは「ながら食べ」だ。「考え事をしながら」、「テレビを見ながら」など、何かをしながら食べていると、自分がどれだけ食べているのか分からなくなる。人は食べることに集中していないと、気が散ってしまい、さらに多くを食べてしまう傾向がある。

 研究チームは、18〜53歳の被験者53人を対象に3日間のテストを行った。アニメ映画を見ながらスープによる食事をとってもらい、一口を5グラムに制限した場合と、15グラムに制限した場合とで比較した。3日目には、制限をしないで好きなように食べてもらった。

 その結果、被験者はアニメ映画を見ながら食事をしているときは、スープの味に集中できなくなり、映画を見ていない場合よりも多くのスープを飲んだ。

 さらには、一口を15グラムに制限した場合は、5グラムに制限した場合に比べ、飲んだスープの量は約30%も多かった。一口の量が多いほど、食事全体の摂取量は増えることも判明した。

 「食事の量をコントロールするためには、自分が何をどれくらい食べているのか認識することが大切です。そのために、食事に集中し、少しずつ食べる習慣が有用です。一口ひとくちを楽しみながら食べられる食事が勧められます。同じ食品を大量に摂取するファストフードなどは、ダイエットにはあまり向いていません」と、研究者は述べている。

Small Plate Movement(コーネル大学食品ブランド研究所)

[Terahata]

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