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運動目標は「30分のウォーキングを週5回」 心臓病や脳卒中を予防

キーワード: 二少(少食・少酒) 心筋梗塞/狭心症 脳梗塞/脳出血 三多(多動・多休・多接) 「多動」身体を活発に動かす

 「健康のためにどれだけ歩けばよいのか」を知っている人はたった4人に1人――9月29日の「世界ハートの日」に、世界心臓連合が6ヵ国の意識調査を発表した。

 世界心臓連合(World Heart Federation)は、ウォーキングの習慣に関する意識調査を、米国、英国、ブラジル、中国、インド、スペインの6ヵ国で行った。その結果、健康のために、実際にどれだけ歩ければ良いかを理解している人は、4人に1人しかいないことが分かった。
「1日30分のウォーキングを週5回」が目標
 世界心臓連合は心臓病や脳卒中を予防するために「1日30分のウォーキングを週5回」行うことを推奨している。これでけの運動をしていれば、心臓病や脳卒中を発症する確率が低くなることが研究で確かめられている。体に不安のある人でも医師の適切なアドバイスを得られれば、これくらいの運動を安全に行うことができるという。

 「心臓病や脳卒中を予防するために運動が効果的ですが、世界的に身体活動のレベルが低下している傾向がみられます。ウォーキングは、もっとも基本的な身体活動です。調査では、実際にどれだけ歩けばよいのかを認知している人は14〜37%しかいないことが分かりました。多くの人は、食事にばかり気をとられがちで、運動に対する関心は薄いのです」と、世界心臓連合の科学部門の責任者であるキャスリン タウベルト氏は話す。

 ウォーキングの目標を知っていた成人の割合は、米国と英国では3人に1人、インドでは6人に1人しかいなかった。また、1日に30分以下の活発なウォーキングを続けている人の割合は、6ヵ国平均で55%だった。

 経済成長が著しい中国では、生活レベルの向上や便利な暮らしを支える科学技術が進歩した一方で、重労働や軽労働がともなう産業は減ってきている。仕事で体を使う機会が減り、また交通機関が発達した結果、身体活動は1991年から2006年の間に男性で46%、女性で35%減少したという。女性でも、料理や掃除、洗濯といった身体活動をともなう家事は減少しているという。

 「特に高齢化が進んでいる先進国では、健康に対する意識が高まっています。米国と英国では3分の2がウォーキングを習慣として行っていることが分かりました。ただし1日の運動時間は短く、健康的な体重を維持するためにウォーキングが効果的であることを理解している人も少なかったのです」と、タウベルト氏は言う。

 米国で行われた大規模研究「女性の生活習慣と健康に関する研究」(Nurses' Health Study)では、1万8,000人以上の女性を16年間追跡して調査した。体を動かし運動をする頻度がもっとも高い女性は、まったく運動をしない女性に比べ、平均で約10kg体重が少ないことが分かった。

 「ウォーキングも、ゆっくり歩いただけでは効果が少なく、活発にてきぱきと歩くことで効果を期待できます。ウォーキングはいつでもどこでも取り組め、費用もかかりません。多くの方にウォーキングが効果的であることを理解してもらう必要があります」(タウベルト氏)。

無料のスマートフォン向けアプリを発表
 世界心臓連合は「世界ハートの日」に合わせて、「グラウンド マイル(Ground Miles)」という無料のスマートフォン向けアプリを発表した。アプリを起動して、スマートフォンを持ち歩けば、1日の歩行数や歩行時間などを記録できるというものだ。ウォーキングの記録はインターネットを通じて、世界中の利用者と共有できる。このソフトは、世界心臓連合のサイト(http://whf.digital.linneydesign.com/)からダウンロードできる。

 「このアプリは、ウォーキングに取り組む人を増やす目的で作りました。世界中の人々が励まし合うことで、やる気が促されます。利用者の歩数を合計して、今年中に800万キロ(500万マイル)にまで延ばすことを目標にしています。これは地球を200周歩いたのと同じ距離です」と、世界心臓連合のCEOであるジョハナ ラルストン氏は話す。

 「心臓病や脳卒中の発症リスクを減らすために、"運動不足を解消する"、"健康的な食事をとる"、"肥満を予防する"、"タバコを吸わない"という意識をもつことが大切です。歩いていける距離であれば車を使わずに歩く、自転車を利用する、地域のスポーツ活動に参加するといった小さな工夫が、健康増進に役立ちます」(ラルストン氏)。

 健康的な体重を維持するために、健康的な食事と運動を組み合わせると効果的だという。ただ食事のカロリーを制限しても、運動をしなければ、体重はなかなか減らず、筋力などは低下していく。また、よく運動をする人でも食事を管理しなければ、肥満を予防できない。

 「たった15分であっても、活発なウォーキングを毎日続けていれば、寿命を最大で3年延ばすことができます。心臓血管病の発症も11%減らすことができます。消費するカロリーが同じくらいであれば、ウォーキングの方がランニングよりも、心臓病の危険性を大きく下げることができるという研究も発表されています。"1日30分のウォーキングを週5回"を目標に、ぜひ今日から取り組んでください」(ラルストン氏)。

世界ハートの日(世界心臓連合)
世界ハートの日(日本心臓財団)
Physical Activity(ハーバード大学公衆衛生大学院)

(Terahata)

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