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コーヒーが記憶力を高める 認知症予防にも役立つ可能性

キーワード: 二少(少食・少酒) 三多(多動・多休・多接) 認知症

 コーヒーを飲むことは健康に良いのか――コーヒーに含まれる成分とその作用の研究が進み、良い影響を及ぼす点が少しずつ明らかになってきた。コーヒーを飲むと記憶力が高まるという研究が発表された。

 カフェインは、コーヒーのもっとも特徴的な成分だ。効能として、「眠気が覚める」、「集中力を高め作業能力を向上させる」、「尿の排出を促す利尿作用」などが知られている。

 カフェインを摂取すると、記憶力も高まることが、米ジョンズホプキンス大学の研究で明らかになった。カフェインによる記憶増強の作用は24時間続くという。

カフェインが記憶力を高める
 カフェインに記憶を高める作用があることは経験的にはよく知られている。学生が試験勉強をするときにコーヒーを飲むのは、どの国にも見られる光景だ。

 だが試験勉強などは、本人のモチベーションが向上し集中している状態になっており、記憶力の増強がカフェインによるものなのかはっきりしていなかった。

 ジョンズホプキンス大学のマイケル ヤッサ氏(神経生物学)らは、記憶テストの後にカフェインを摂取してもらい、その効果を確かめた。

 ふだんはコーヒーなどをあまり飲まない被験者を73人集め、植物、かご、サックス、アヒルのオモチャなどの画像を見せた。5分後に、カフェイン200mgの錠剤かプラセボ(偽薬)のどちらかを飲んでもらった。

 翌日に両グループにもう一度、一連の画像を見せた。画像は、(1)前日と同じもの、(2)似ているが若干異なる画像(たとえば、アヒルのオモチャの向きが変わっているなど)、(3)まったく別の画像を見せて、どの程度区別できるか調べた。

 その結果、「よく似た」画像を特定し少しの違いに気付いた割合は、カフェインを摂取したグループで高かった。

コーヒーが認知症予防に役立つ可能性
 米国の食品医薬品庁によると、世界中で90%の人がコーヒーを日常的に飲んでいる。米国では成人の80%が毎日カフェインを摂取している。

 カフェインの摂取量の平均は約200mgだ。カフェイン200mgは、濃いめのコーヒー1杯、普通のコーヒーなら小さめのカップ2杯に相当する量。

 この試験は、カフェインが「海馬」に及ぼす効果を理解することを目的として行われた。海馬は、短期と長期の両方の記憶力が必要な「パターンの微妙な違いを判別する」能力をつかさどる脳の部位。

 「よく似た画像を見分けるために、『パターン分離』と呼ばれる小さな差異を区別する能力が要求されます。カフェインが脳のパターン分離を促しており、結果として記憶力を増進している可能性があります」と、ヤッサ氏は話す。

 カフェインには、健康な長寿を促すだけでなく、アルツハイマー病などの認知症に対する予防効果がある可能性もあるという。ヤッサ氏らは、脳の画像化技法を利用して、脳のメカニズムについて研究を進める予定だ。

 ただし、コーヒーでカフェインを大量に摂取すると、イライラしたり、頭痛が起こることがあるという。「カフェインは刺激物であり、コーヒーに大量の砂糖が入っている場合もあります。カフェインが良い影響を及ぼすからといって、コーヒーを飲む量を大きく増やすことは考えるべきではありません」と、ヤッサ氏は付け加えている。

It's All Coming Back to Me Now: JHU Researchers Find Caffeine Enhances Memory(ジョンズホプキンス大学 2014年1月12日)

(Terahata)

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