一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

座っている時間が長いと健康リスクに 高齢者で身体障害が増加

キーワード: 高血圧 二少(少食・少酒) 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 心筋梗塞/狭心症 脳梗塞/脳出血 三多(多動・多休・多接)

 座って過ごす時間が長いことは、60歳以上の人にとりわけ危険だ。「座っている時間が長い高齢者では、身体障害のリスクが増加する」という調査結果が発表された。「座ったまま過ごす時間を少しでも減らす工夫が必要です」と、研究者は指摘している。
座ったまま過ごす時間を減らす工夫が必要
 もしもあなたが60歳以上であれば、座っている時間が長いことが、障害リスクに結びつくことを知っておいた方がよい。1日の中で座ったままの時間が1時間増えただけで、障害リスクは2倍に上昇するという。「立ち上がって体を動かす時間を少しでも増やす工夫をするべきです」と、研究者はアドバイスしている。

 この研究は、米ノースウェスタン大学の研究者によるもので、米全国健康・栄養調査(NHANES)に参加した60歳以上の男女2,286人から集めたデータに基づいている。調査の参加者に2002〜2005年に、活動量計を身に付けてもらい、1日の身体活動を記録した。

 その結果、平均して1日に9時間を座ったまま過ごしており、3.6%が身体障害をもっていることが分かった。座ったまま過ごす時間が長いと、身体障害が増えることが判明した。

 ここに65歳の女性が2人いたとする。統計的には、座ったままの時間が1日13時間の女性は、12時間の女性に比べ、身体障害のリスクが50%高くなる計算になるという。

 現代生活は、座ったまま過ごす時間が長く、立ったまま過ごす時間が短い。「高齢者の生活では座りがちになりますが、テレビを見る時間や、コンピュータを使うなど、座ったままの時間を少しでも減らす工夫が必要です」と、ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部のドロシー ダンロップ教授(公衆衛生学)は話す。

 座ったまま過ごす時間を減らすために、ダンロップ教授は以下のことを提案している。

1. 電話や仕事のミーティングなどで人と話すときは、立ったまま行う。

2. スーパーマーケットに買い物に行くときや、歩いて行ける一番遠い場所に駐車する。

3. 朝起きたときや仕事中に休憩して水を飲むときに、ついでに歩く。家やオフィスの周りを歩くことを習慣にする。

4. ちょっとした用事があるときは、車でなく徒歩で行く。

5. エレベーターやエスカレータを使わず、階段を使う(ただし、無理しすぎない)。

6. スマートフォンのアプリや歩数計などを活用して身体活動量を測定すると、立位時間を増やすための動機付けになる。インターネットを利用し仲間を作り、互いに励まし合うと効果的だ。

運動習慣があっても座位時間が長いと障害リスクは上昇
 高齢化が進む米国では、食事や入浴、就寝といった日常の基本的な活動に支障が出る「ADL障害」をもつ人が増えている。こうした障害は医療コストを4倍に高め、5,600万人の生活に影響していると推定されている。

 たとえ運動をする習慣をもっていたとしても、座位時間が長いと障害リスクは上昇するという。

 「日常で体を動かす時間が少ないことと、運動不足は、同じことではありません。たとえ運動を習慣として続けていても、座ったまま過ごす時間が長いと、障害リスクは上昇するのです」と、ダンロップ教授は話す。

 もちろん今回の研究は一時点でのデータを調べたものであり、運動不足や座位時間が長いことが直接的に身体障害につながるわけではない。

 しかし、テレビを見る時間が1日6時間の人は、まったく見ない人に比べ、健康寿命が5年短くなるという調査結果も発表されている。「座ったまま過ごす時間が長いことが潜在的に障害につながることに注意するべきです」と、ダンロップ教授は強調している。

New Sitting Risk: Disability After 60(ノースウェスタン大学 2014年2月19日)

[Terahata]

関連トピック

疾患 ▶ 糖尿病

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

疾患 ▶ 高血圧

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」

一無・二少・三多 ▶ 三多(多動・多休・多接)

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査

疾患 ▶ 脳梗塞/脳出血

2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年11月26日
納豆などの「発酵性大豆食品」が循環器疾患や脳卒中のリスクを低下 日本人8万人を調査
2020年11月26日
「循環器病対策推進基本計画」を決定 健康寿命の3年延伸と循環器病死亡率の減少を目指す
2020年10月26日
毎日の歩数が多いほど死亡リスクは低下 1日の歩数を1000歩増やすだけでも効果

疾患 ▶ 心筋梗塞/狭心症

2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト
2020年12月14日
【新型コロナ】ワクチンがついに実用化 海外では有効性の高いワクチンが利用可能に ワクチン接種には課題も
2020年11月26日
納豆などの「発酵性大豆食品」が循環器疾患や脳卒中のリスクを低下 日本人8万人を調査
全国生活習慣病予防月間
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート