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高血圧治療ガイドライン2014 糖尿病の降圧目標は130/80mmHg

キーワード: 高血圧 二少(少食・少酒) 「無煙」喫煙は万病の元 三多(多動・多休・多接)

 日本高血圧学会は「高血圧治療ガイドライン2014」(JSH2014)を公表した。日本高血圧学会GL作成委員会(委員長:島本和明氏)が都内で開催した記者発表会では、学会のGL作成委員と査読委員、内部評価委員、関連14学会ならびに日本医師会や日本薬剤師会などからも協力を得て、計151人の委員が策定にあたり、「最新のエビデンスにコンセンサスも取り入れたアップデイトな内容」にしたことを強調した。

 今回の改訂では、高血圧の診断基準(降圧薬治療開始基準)は従来の「収縮期140mmHg以上、拡張期90mmHg以上」を維持した。一方、血圧を下げる努力目標である降圧目標を「若年・中年者高血圧」の場合、「130/85mmHg」から「140/90mmHg」に改訂し、診断基準と統一した(診察室血圧)。後期高齢者(75歳以上)は「140/90mmHg」から「150/90mmHg」に変更した(診察室血圧)。

 JSH2014の要点は以下の通り――

(1)序章でディオバン関連文献の扱い、ジェネリック医薬品の扱いなど、次回改訂への課題を含めて、作成過程を詳しく紹介した。
(2)主な変更点を46項目で前付けして、変更を理解しやすくした。
(3)後付けの降圧薬一覧に副作用の表を付け、1冊で診療に必要なほとんどの知識を網羅できるようした。

 特に重要な変更点は次の通り――

1. 「家庭血圧」は、朝夕2回測定し、1機会で2回測定の平均を原則として、「診察室血圧」と評価が異なる場合は、家庭血圧の評価を優先する。

2. リスクの階層化で「正常高値血圧」を除外し、初診時の高血圧管理の図と整合性をとり分かりやすくした。

3. 第1選択薬は、β遮断薬を除き、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、ACE阻害薬、Ca拮抗薬、利尿薬(サイアザイド系利尿薬、サイアザイド類似薬)の4剤にした。併用もこの4剤で行う。ただし、β遮断薬は、心不全、頻脈、狭心症、心筋梗塞後では第1選択薬として推奨する。

 降圧目標では、中年者で診察室血圧140/90mmHgとするなど事実上の緩和とみられる改訂も行われたが、島本氏は「高血圧の診断基準値と降圧目標値を統一し、治療開始値との"ギャップ"という矛盾を解消する措置をした。ただし、130/85mmHgを目指した方がいいのは変わらず、降圧目標の緩和を意図したわけではない」と説明した。

糖尿病合併高血圧の降圧目標は130/80mmHg
 糖尿病合併高血圧の降圧目標は、130/80mmHg未満(家庭血圧では125/75mmHg未満)に据え置かれた。血圧が140/90mmHg以上ではただちに降圧薬を開始するとした。

 欧米では収縮期血圧を140mmHgに緩和する動きが広がっており、米国糖尿病学会(ADA)は昨年、降圧目標を140/80mmHg未満に緩和し、ESH-ESC2013ガイドラインでも140/85mmHg未満となった。

 「日本は、心筋梗塞よりも脳卒中の発生が多い。心筋梗塞の多い欧米とは疾病構造が異なり、エビデンスの解釈も脳卒中予防に重点をおく。糖尿病合併高血圧患者では厳格な血圧管理が求められ、脳卒中を主体とした心血管病を予防するにはやはり130/80mmHg未満を目指すべき」と島本氏は説明した。

 また、糖尿病合併高血圧患者における降圧薬として、ARB、ACE阻害薬を第一選択薬として推奨した。

 JSH2014は、日本高血圧学会公式サイトで公開されるほか、より簡便にしたダイジェスト版や文献集、患者向けGLの発行も予定されている。

日本高血圧学会
高血圧治療ガイドライン2014

(Terahata)

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