一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

テレビの視聴時間が長い子供は睡眠不足や肥満になりやすい

キーワード: 二少(少食・少酒) 肥満症/メタボリックシンドローム 「多動」身体を活発に動かす 「多休」休養をしっかりとる 疲労(休養不足)

 テレビの視聴時間が長い子供は睡眠不足におちいりやすく、肥満になる危険性も高まるという調査結果が発表された。子供の長時間のテレビ視聴には注意した方がよさそうだ。
テレビを見る時間の長い子供は睡眠不足になりやすい
 あなたの幼い子供は、テレビを見るのが好きだろうか? そうであれば、それが原因で子供は睡眠不足におちいっているかもしれない。

 子供のテレビ視聴と睡眠時間について、米国のハーバード公衆衛生大学院とマサチューセッツ総合子供病院が共同で調査を行った。その結果、テレビ視聴時間が増えると子供の睡眠時間は短くなることが明らかになった。特に子供の寝室にテレビがあると、睡眠時間は短くなりがちだという。

 研究チームは、生後6ヵ月から8歳の子供1,864人を対象に、平均7年間追跡して調査した。研究に参加した母親とその子供は、妊娠中や出産後の生活スタイルが健康に及ぼす影響を長期的に調べる大規模研究「プロジェクト ビバ」に登録していた。

 乳幼児がテレビのついている部屋で何時間過ごしたか、子供が成長してからテレビを毎日何時間見ているか、4〜7歳児ならばテレビのある寝室で寝ているか、子供の睡眠時間などを調査した。これは、テレビと子供の睡眠時間の関連を調べたはじめての研究だ。

 その結果、テレビ視聴時間が増えると睡眠時間が短くなる傾向がみられた。テレビを観る時間が1時間長くなるにつれ、睡眠は平均7分短くなることが判明した。この傾向は男の子で強かったという。

 たった7分と思う人もいるかもしれない。しかし、それが毎日積み重なれば、慢性的な睡眠不足におちいる。また、テレビの刺激により睡眠の質が低下し、夜中に目を覚ましやすくなるという。

 「子供がテレビを長時間視聴すると、睡眠時間は短くなります。睡眠不足は子供の体や心の発育に悪い影響をもたらし、成績不振などを引き起こすおそれがあります」と、研究を主導したハーバード公衆衛生大学院准教授のエルシー タベラス氏(栄養学)は指摘している。

テレビを見る時間の長い子供は肥満になりやすい
 タベラス氏は過去に行った研究で、テレビを視聴する時間の長い乳幼児は、成長してから肥満か太り過ぎになる危険性が高くなることも確かめている。

 研究チームは915人の乳幼児を対象に、生後6ヵ月から3歳になるまで追跡して調査した。

 その結果、2歳までの間に、1日の睡眠時間が12時間未満だった子供は、より長く眠った子供に比べ、3歳になって肥満や太り過ぎになるリスクが2倍に増加することが判明した。

 「これまで、大人や若者を対象とした調査では、睡眠不足が慢性化すると肥満になりやすいことが分かっていましたが、乳幼児でも同様であることが確かめられました」と、タベラス氏は言う。

 生後6ヵ月から2年までの乳幼児の平均睡眠時間調べたところ、1日あたり平均12.3時間だった。586人の幼児は12時間以上の睡眠をとっていたが、329人は12時間未満だった。

 3歳の時に肥満になった子供は83人だった。睡眠時間が長い子供では肥満の割合は7%だったが、睡眠時間が短い子供では12%上昇した。テレビ視聴と睡眠時間の関連を調べたところ、毎日2時間以上テレビを観て、睡眠時間が12時間未満だった子供では、肥満の割合が16%に増加した。

 「幼い子供は、長い睡眠時間を必要としています。テレビやインターネット、ビデオゲームなどを寝室に置いておくと、子供はそれで遊んでしまい、睡眠不足におちいったり、睡眠の質が低下しがちになります。寝室には刺激になるものをなるべく置かない方が良いでしょう」と、タベラス氏はアドバイスしている。

 子供の長時間のテレビ視聴によって、脳の高次認知機能に関わる領域が影響を受け、言語能力が低下するおそれがあるという研究も発表されている。子供の長時間のテレビ視聴には、気を付けた方がよさそうだ。

More TV watching may mean less sleep for children(ハーバード公衆衛生大学院 2014年4月16日)
Less Sleep, More TV Leads to Overweight Infants and Toddlers(ハーバード公衆衛生大学院 2008年4月7日)

[Terahata]

関連トピック

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」

生活習慣 ▶ 疲労(休養不足)

2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」

一無・二少・三多 ▶ 「多動」身体を活発に動かす

2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」
2020年12月14日
軽い運動を短時間しただけで記憶力を高められる 脳を標的とした運動プログラムの開発へ 筑波大

一無・二少・三多 ▶ 「多休」休養をしっかりとる

2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査
2021年01月15日
働く人がうつ病になると 「就労の継続への不安」「新型コロナは心身にストレス」 うつ病患者対象の全国調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】薬膳レシピで「コロナうつ」「コロナ疲れ」に克つ 食養生で心身の不調を解消 近畿大学
スローガン川柳審査中
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート