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「ペットにキス」は危険? 過剰なスキンシップが感染症をまねく

キーワード: 二少(少食・少酒) 三多(多動・多休・多接)

 ペットとのスキンシップには注意が必要だ。「抗生物質が効きにくい耐性菌に感染する危険性があります」と、専門家はアドバイスしている。

 ペットを飼うことで、不安感が解消されたり、散歩に連れて行き運動する機会が増えるといった間接的な健康効果を得られる。さらにペットとのスキンシップは血圧やコレステロールを下げる効果があるという調査結果もあり、高齢者などに対するペットの医療的な価値に関する研究が行われている。

 しかし、ペットが飼い主の健康を害する場合もあるので注意が必要だ。ペットとのスキンシップにより飼い主が人と動物の共通感染症に感染することもある。特に、ペットとの添い寝やキス、顔や体をペロリとなめられることで感染する可能性があり、「飼い主はペットとキスしない方が良い」と専門家は警告している。

抗生物質が効かない耐性菌が拡大
 飼い主の間では「ペットは家族の一員」という考えが多くみられる。米国で行われた調査によると、犬の飼い主の92%は犬を「家族の一員」と考えていて、そのうち57%は犬と添い寝をすることがあるという。

 ペットといっしょのベッドで寝る習慣やキスをする飼い主も増えていて、これは飼い主の健康にとって深刻なリスクとなることもある。

 人獣共通感染症を専門とするニュージーランド大学獣医学部のニジェール フレンチ教授らは、「抗生物質が効かない強力な耐性菌が世界で拡大しています。頻繁に起きることではありませんが、その一部は動物を介在して感染している可能性があるのです。ペットとのスキンシップはごく一般的にみられますが、それが飼い主にリスクをもたらすことがあります」と述べている。

 ペットが病気になると、飼い主の多くは動物病院に連れて行き、結果として過剰な薬物投与が行われている可能性がある。薬の誤使用や過剰な服用が、細菌が抗生物質に耐性を持つよう変化する原因になるという。

 過去に行われた調査では、犬や猫に顔をなめられたり、キスすることで、ペットの口を経由して細菌感染したケースがみられた。そのなかの一例が歯根膜炎だ。この場合、適切な治療を行わないと、歯ぐきの病気を発症するおそれがある。

 歯根膜炎は歯周組織を構成している歯根膜に炎症が生じる病気だ。感染が進むと、炎症は歯の周囲の組織やあごの骨にまでひろがる。抗生物質が効きにくく、治療が困難になった患者もいるという。

ペットとスキンシップするときに注意したい5ヵ条
 ペットと添い寝をしたいりキスすることは、飼い主に精神的な安らぎをもたらす反面、感染症のリスクも伴う。しかし、ペットから人間に感染する病気のほとんどは、獣医師による定期的な検診により発見し除去することができるという。

 ペットを健康に保つことは、飼い主の健康を守ることにもつながる。フレンチ教授は、ペットから飼い主への感染を防ぐためにできることとして、以下のような対策を挙げている。

・ 飼い主、特に幼い子どもは、ペットと一緒に寝たり習慣的にキスをすることは控えるべきです。

・ ペットになめられた部位は水と石けんで洗うようにしましょう。傷口がある場合は特にすぐに洗うべきです。

・ ペットによる引っ掻き傷や咬み傷から侵入した病原体が感染を引き起こすことがあります。そうした場合は流水を使い石けんでよく洗い、消毒薬を塗布し、必要に応じて医師の診察を受けるべきです。

・ ペットの排泄物にさわった後は手洗いを励行し、排泄物を処理するときは手袋を着用しましょう。また、動物の飼育環境を清掃し、清潔に保つこと等が効果的です。

・ 定期的に、獣医師の検診を受けて駆虫し、ペットに寄生虫がいない状態を保ちましょう。特にノミには注意を払うべきです。

Can your pet give you an antibiotic-resistant disease?(ニュージーランド大学 2014年6月9日)
動物由来感染症(厚生労働省)

(Terahata)

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