一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
ニュース

サッカーは高齢者にも勧められる 週2回のサッカーで身体機能が改善

キーワード: 高血圧 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 脳梗塞/脳出血 「多動」身体を活発に動かす 認知症 身体活動・運動不足

 サッカーは若者向けのスポーツという印象が強いが、運動強度を適度にコントロールすれば、高齢者にとっても効果的な運動になることがデンマークの研究で明らかになった。
サッカーが高齢者の身体パフォーマンスを高める
 デンマークのコペンハーゲン大学スポーツ健康研究所の研究者らによる研究で、ふだんトレーニングをしていない高齢男性がサッカーをプレイすることで、身体能力が向上し、筋力や骨密度も改善し健康になることが明らかになった。

 高齢者がサッカーを取り入れたトレーニングを週に2回、1回1時間、4ヵ月間にわたり続けることで、最大酸素摂取量、筋機能、骨密度など、健康的な生活をおくるうえで重要となる指標が改善することが確かめられた。

 サッカーは欧州を中心に人気のあるスポーツで、ルールが単純なので参加しやすく、社会的な相互交流の要素も含んでいる。プロスポーツとしてのサッカーは常に走り続ける激しいスポーツという印象があるが、アマチュア選手のサッカーでは通常の歩行をする時間も多く、適度なインターバル運動になるという。

 研究は、ふだん運動をしていない63〜75歳の男性を対象に行われた。参加者を、▽週に2回1時間のサッカーを楽しむグループ、▽週に2回1時間の筋力トレーニングを行うグループ、▽何も運動をしないグループに分けた。

 研究開始から4ヵ月間後の時点で、サッカーを行ったグループでは、身体パフォーマンスは50%向上し、最大酸素摂取量は15%増加し、筋肉機能は30%向上したことが分かった。大腿骨の骨密度も2%改善していた。

運動習慣のない高齢者でもサッカーなら長続きする
 「高齢者は特に骨密度が低下しやすく、運動によって改善することができますが、骨折リスクを低下させるのは容易ではありません。サッカーであれば、運動や心臓の能力を向上させる効果や、転倒や骨折のリスクを最小限に抑える効果を期待できます」と、コペンハーゲン大学のピーター クルストラップ氏は説明する。

 また、運動を続ける上で障害になるのは、運動を安全に行うことに加えて、運動を続けられるよう動機付けを与えることだという。今回の研究では、運動経験のない高齢者に限定したため、体力差が大きくなく、参加者は均等にスポーツに参加することができた。

 「サッカーは人気があり、集団で行うスポーツなので、参加者に楽しみを与えることができます。研究の参加者の多くは、サッカーを続けることで満足度が高まることが示されました。運動をすること自体が動機になるのは強みです。楽しく運動をできる環境であれば、運動は長続きします」と、クルストラップ氏は述べている。

 研究者らの以前の研究では、70歳代の男性がサッカーに関わることにより、姿勢やバランス機能が保たれ、若い頃に比べた体力機能の低下は抑えられていたという。

 GPS測定やビデオを用いた分析により、サッカーにはダッシュや急停止、ターン、ドリブル、パス、シュートなど多様な運動の要素が含まれることが明らかになった。

 サッカーにより心肺機能と筋力が向上すると、階段を登る、買い物をする、自転車に乗る、ガーデニングなどの日常的な身体活動も容易にできるようになる。こうした身体能力の向上が生活の質を改善していくという。生活の質を改善することで、要介護のリスクが低下し、家族の健康リスクを低下させることも可能になる。

 「サッカーにはじめるのに、歳をとりすぎている、ということはありません。ただし、過度の運動はかえって身体的な障害を高めるおそれがあるので、無理をしないことが大切です。会話ができるくらいのペースで、社会的な交流を高めながらサッカーを行うと効果的です」とアドバイスしている。

Football for untrained 70-year-old men - beneficial effects on heart function, muscle strength and bone mineralization(コペンハーゲン大学 2014年6月6日)

[Terahata]

関連トピック

疾患 ▶ 糖尿病

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

疾患 ▶ 高血圧

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2021年01月28日
【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)
2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がある? 肥満やメタボの食事療法としては勧められる?
2021年01月15日
「肥満」の原因は自分だけのものではない 子供時代の虐待体験も成人後の肥満に影響 2万人を調査

疾患 ▶ 認知症

2021年01月14日
【セミナーレポート】今こそ“栄養のすすめ”−ウイルス、癌、認知症に打ち克つ力を!−Web配信中! 健康と長寿によって、活力ある未来社会の実現を目指す「世界健康フォーラム2020」
2020年12月14日
腸内フローラが「睡眠の質」に影響 腸内環境と脳は相互に作用 食事で睡眠を改善できる可能性
2020年12月14日
軽い運動を短時間しただけで記憶力を高められる 脳を標的とした運動プログラムの開発へ 筑波大
2020年10月26日
毎日の歩数が多いほど死亡リスクは低下 1日の歩数を1000歩増やすだけでも効果
2020年10月26日
肥満やメタボは認知症リスクを上昇 体重コントロールで脳機能を改善 食事と運動で対策

疾患 ▶ 脳梗塞/脳出血

2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年11月26日
納豆などの「発酵性大豆食品」が循環器疾患や脳卒中のリスクを低下 日本人8万人を調査
2020年11月26日
「循環器病対策推進基本計画」を決定 健康寿命の3年延伸と循環器病死亡率の減少を目指す
2020年10月26日
毎日の歩数が多いほど死亡リスクは低下 1日の歩数を1000歩増やすだけでも効果

生活習慣 ▶ 身体活動・運動不足

2021年01月15日
【新型コロナ】医療現場での感染リスクと予防効果を解明 医療者への感染を防ぐために 健診・保健指導にも応用
2020年12月24日
【新型コロナ】年末年始は「真剣勝負の3週間」 みんなで危機感を共有しコロナ収束の突破口に
2020年12月24日
【新型コロナ】医療機関の受診控えで健康リスクが上昇 日本医師会は安心マークを発行「感染防止を徹底しているから、安心して来て」
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】新型コロナとインフルの同時流行に備えて 発熱したら電話で「かかりつけ医」に相談 上手な医療のかかり方プロジェクト

一無・二少・三多 ▶ 「多動」身体を活発に動かす

2021年01月15日
【Withコロナ時代】運動・スポーツを通じて健康二次被害を防ぐポイントは? スポーツ庁がガイドラインを公表
2021年01月15日
女性の7割が月経前に身体不調を経験 4人に1人は仕事や家事に支障が 「妊娠前(プレコンセプション)ケア」が必要 女性ビッグデータ調査
2020年12月18日
【新型コロナ】日本のワクチン開発はここまで進んでいる 日常での感染防止をしっかり続ける必要が
2020年12月14日
【新型コロナ】がん検診の受診者が減少 このままだと死亡リスクが上昇 コロナ下でも「がん検診は必要」
2020年12月14日
軽い運動を短時間しただけで記憶力を高められる 脳を標的とした運動プログラムの開発へ 筑波大
全国生活習慣病予防月間
明治PA3
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート