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仕事中に血圧が上昇する「職場高血圧」 家庭用血圧計を活用

キーワード: 高血圧 二少(少食・少酒) 「無煙」喫煙は万病の元 三多(多動・多休・多接)

 「職場高血圧」は、職場などでのストレスによって、血管が収縮し血圧が上昇するタイプの高血圧だ。職場以外ではストレスから解放され正常な血圧に戻るが、職場では血圧が上昇してしまう。

 血圧が高めで、食事などに気を使っている人でも、ストレスについては無関心ということが少なくない。ストレスによる血圧の上昇でもっとも注意したいのは、脳卒中や心筋梗塞などの引き金になることだ。高血圧の影響を少なくするためにも、自分のストレスについて知っておくことが大切となる。
ストレスでなぜ血圧が上がるのか
 ストレスと血圧の上昇には深い関連がある。緊張すると、血圧が上がることはよく知られている。その典型は「白衣高血圧」だ。白衣高血圧とは、医療機関で血圧測定をするとき、医師や看護師の白衣を見ただけで緊張し、それがストレスとなって血圧が上昇する現象だ。

 ストレスを受けると、交感神経が活性化され、興奮したときなどに多く分泌されるアドレナリンが大量に放出され、心拍数を高める。同時に交感神経を刺激するノルアドレナリンが放出され、血管を収縮させる。すると心拍数が増え、心臓が1回の鼓動で送り出す血液の量、心拍出量も増える。

50歳を過ぎたらストレスに注意
 50歳以上の人で、家族や職場での対人関係がもたらすストレスが、高血圧にどれだけ影響をもたらすのかという研究を、米カーネギーメロン大学が発表した。

 研究チームは、50歳以上の1,502名を対象に、職場での対人関係がもたらすストレスと高血圧の関連について調べた。仕事や家庭での信頼関係の喪失、過剰な要求、批判や失望などがどれくらいあったかを調査した。

 その結果、対人関係が消極的だったり否定的だと、4年後に高血圧を発症するリスクが38%上昇することが判明した。この傾向は、51〜64歳の人でより高かった。

 その原因は仕事上のストレスと考えられている。このことから、仕事の合間に血圧を測定することで、ストレスによる高血圧の予防につながる可能性も指摘されている。

家庭用血圧計を活用し"隠れ高血圧"を発見
 仕事中は、誰でもある程度は血圧が上昇するが、上昇度が大きい「職場高血圧」には、注意が必要だ。

 ベルギーのルーベン大学高血圧研究所の研究者は、高血圧と診断されたことのない5,008人の中高年(平均年齢57歳)を対象に調査を行った。対象者は全員、医療機関で血圧を測ってもらったことがあり、加えて家庭用の血圧測定計を使い自分で血圧を測っていた。

 自分で血圧を測ったときに、血圧が「正常」と判定されたのは23%に過ぎず、職場で血圧が高くなっていた人が30%もいることが判明した。

 家庭用血圧計を使えば、血圧はどこでも測定できる。家庭での血圧の測定値は、病院よりも低めになる。そのため基準値も少し低く設定されている。家庭での測定では、「収縮期血圧が135mmHg以上、かつ拡張期血圧が85mmHg以上」が高血圧の目安となる。

適度な運動はストレス解消の最良の手段
 ストレスによる血圧への影響を抑えるには、まずストレス解消を心がけることが大切だ。しかしストレスによっては、簡単に解消できないものもある。そのためストレスに対する抵抗力を高めることも、血圧をコントロールするための大切な要素となる。

 なかでも特に注目したいのが「運動不足」の解消だ。適度な運動は、体の緊張をとり、気分転換になることで、ストレスを解消する効果がある。まずは運動習慣の改善を目指そう。

 運動を始めたばかりのときは、交感神経が活性化して血圧、心拍数、心拍出量などが増加するが、適度な運動を続けていれば、交感神経は興奮しなくなり、血圧や心拍数が上昇しなくなる。

 これは、運動の習慣が交感神経よりも副交感神経が優位の体質をつくったり、腎臓から塩分を排出しやすくする効果があるためと考えられている。この働きは、ストレスに対する抵抗力を高めるために必要だ。

運動を無理せず続けることが大切
 運動にはさらにコレステロール値や血糖値を下げ、動脈硬化を防ぐ効果もあるので、急激なストレスによる脳卒中や心筋梗塞などの予防にもつながる。

 効果があると知ると、つい一生懸命になりがちだが、運動のやりすぎは反対に血圧を上げることになりかねない。あくまでもストレスを解消し、血圧をコントロールするための運動なので、無理をせずに続けることが大切だ。

 自分なりの無理のない運動の目標をつくり、焦らずに少しずつ達成するようにすると、ストレス解消効果も高まる。

 重度の高血圧の人や、心臓などのに病気を持つ人など、運動によるリスクの高い人は、医師に相談して運動の強度や頻度を決める必要がある。高血圧の治療を受けている人は、主治医によく相談しよう。

Negative Social Interactions Increase Hypertension Risk In Older Adults, Carnegie Mellon Researchers Find(カーネギーメロン大学 2014年5月28日)
Risk Stratification by Self-Measured Home Blood Pressure across Categories of Conventional Blood Pressure: A Participant-Level Meta-Analysis(プロスメディスン 2014年1月21日)

[Terahata]

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