2014年11月21日
アルコールを飲み過ぎると男性は高血圧に 精子も少なくなる?

「酒は百薬の長」という言葉があるように、適量のアルコールには血行を促進し、善玉コレステロールを増加させ、リラックス効果をもたらし、コミュニケーションを円滑にする効果がある。しかし、アルコールの良い面が出るのは、適量を守っているときに限られる。飲み過ぎると、確実に悪影響があらわれるのでご注意を。
飲酒後に顔面が紅潮する人はご注意 飲み過ぎで高血圧に
飲酒後に「ホットフラッシュ」(顔面紅潮)が起こりやすい人は、アルコールによる高血圧リスクが高いことが、韓国の忠南大学の研究で明らかになった。
お酒を飲むと顔面紅潮が起こる人は、アルコール感受性が高いか、アルコール不耐性をもっている可能性が高い。アルコールの代謝物質であるアセトアルデヒドを、遺伝的に分解できないと、顔面が紅潮しやすい。そうした体質の人は日本を含む東アジアに多いという。
「アルコールを飲み過ぎると、血圧が上昇しなすくなります。飲み過ぎが数週間から数ヵ月続くと、その時期に比例して血圧も上昇しやすいことが、大規模な調査で明らかになっています。アルコールをやめれば血圧も低下しやすくなります。飲み過ぎている人は注意してください」と、研究者はアドバイスしている。
研究チームは、1,763人の男性を対象に飲酒と血圧の関連を調査した。うち527人は顔面紅潮する体質で、1週間当たりお酒を4杯以上飲んでいる人では高血圧リスクが上昇することが判明した。一方、顔面紅潮のない人では1週間当たり8杯以上飲酒していると、高血圧のリスクが上昇した。
「もしあなたが顔面紅潮するのであれば、顔面紅潮しない人よりも少ない量の飲酒で、高血圧のリスクは上昇します。高血圧の発症を予防するためには、飲酒量を制限した方が良いのです」と、研究者はアドバイスしている。
アルコールの飲み過ぎで脳卒中などのリスクが上昇

ビールを週に5杯以上飲むと精子が劣化

アルコールの「Jカーブ現象」


厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」
Habitual alcohol consumption associated with reduced semen quality and changes in reproductive hormones; a cross-sectional study among 1221 young Danish men(British Medical Journal 2014年10月2日)
[Terahata]