2014年12月05日
指先に光当て中性脂肪を測定 採血不要、メタボ対策に 産総研
キーワード: 脂質異常症(高脂血症) 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 脂肪肝/NAFLD/NASH
産業技術総合研究所(産総研)の研究チームが、指先に光を数秒間当てるだけで、血中の中性脂肪を測定できる装置を開発した。
開発した装置を使えば、通常の健康診断のように血液を採取する必要がなく、家庭で手軽に測定できる。生活習慣病を予防・改善するための食生活改善などに役立ちそうだ。
食後の中性脂肪の上昇を測定 日常の食事の質的管理に
血液中に含まれる中性脂肪はメタボリックシンドロームの診断の際に目安として用いられる。心筋梗塞や脳梗塞につながる糖尿病・動脈硬化・脂質異常症を予防するために、食事管理の指標を目に見えるかたちで提示できる技術が求められている。
ただ、食事で摂取した成分が体重や体脂肪の増減として反映されるまでには時間がかかるので、現在の体重計・体脂肪計だけでは日常の食事の質的管理は行えないという課題があった。
そこで産総研の古川祐光主任研究員らの研究グループは、可視光と赤外光との境界付近の波長の光である「近赤外光」に着目し、中性脂肪を測定できる機器を開発した。


(Terahata)