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生活を改善すれば細胞の老化を防げる 高カロリーの食品が害に

キーワード: 肥満症/メタボリックシンドローム 「少酒」お酒はほどほどに 「少食」食事は腹7~8分目 「多動」身体を活発に動かす 「多休」休養をしっかりとる 「多接」多様なつながり 食事

 高カロリーの炭酸飲料を飲み過ぎると、肥満や生活習慣病の発症が増えるだけでなく、細胞の寿命に関わる「テロメア」が短くなり、老化が進みやすいことが明らかになった。テロメアの長さを回復するために、生活スタイルの改善が効果的だ。
高カロリーの炭酸飲料が細胞の老化を促す
 高カロリーの炭酸飲料や塩分の多い食品を摂り過ぎると、肥満や2型糖尿病、脂質異常症の原因になるだけでなく、細胞の老化が促されるというカリフォルニア大学の研究が発表された。炭酸飲料を飲み過ぎると、喫煙に匹敵するダメージが細胞にもたらされるという。

 細胞には寿命があり、これには染色体の「テロメア」と呼ばれる塩基配列が関わっている。テロメアは染色体に備わった"靴ひもの先端"のようなもので、限度以下に短くなってしまうと、細胞はそれ以上分裂できない。

 テロメアの長さは寿命に関係する。その長さはさまざまな生活スタイルによって変化し、同じ年齢であってもテロメアの短い人は、加齢にともなう心臓病、2型糖尿病、がんなどの慢性疾患を発症しやすくなると考えられている。

 カリフォルニア大学の研究チームは、糖尿病や心臓病の病歴をもたない5,309人の20〜65歳の米国人を対象にした米国健康・栄養調査(NHANES)の1999年から2002年のデータを分析した。その結果、糖分を多く含む炭酸飲料を多く飲む人ほど、テロメアが短くなる傾向があることが判明した。

 調査によると、1日に227mL(8オンス)の炭酸飲料を飲んでいる人では、白血球の染色体のテロメアは短くなり、実際の年齢よりも1.9歳分も老化していることが分かった。炭酸飲料を飲む量が増えるとより短くなり、567mL(20オンス)を飲むと4.6歳分、老化が余分に進む計算になるという。

 「糖分の多い高カロリーの炭酸飲料を飲み過ぎると、体内のブドウ糖の代謝をコントロールする働きが悪くなるだけではなく、細胞の老化が促進されることが明らかになりました」と、研究を主導したエリッサ エペル教授は話す。

 「テロメアの短縮は細胞の老化だけでなく、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きが悪くなる"インスリン抵抗性"や、内臓脂肪細胞などから分泌され、体内のさまざまな炎症を引き起こす"炎症性サイトカイン"にも影響します」。

生活スタイルを改善すればテロメアを長くできる
 テロメアが長いほど病気になりにくく、寿命も長いことが示されている。カリフォルニア大学の研究では、健康的な食事と運動、ストレスの管理によって、テロメアを伸ばせることが示された。

 「"遺伝子によって寿命は決められてしまうので、どうすることもできない"と考える人が少なくありませんが、生まれもっている遺伝子とテロメアは必ずしも運命を決定しません。生活スタイルの改善によって、テロメアが長くなる可能性が示されています」と、カリフォルニア大学予防医学研究所のディーン オーニッシュ教授は言う。

 研究チームは、さまざまな生活スタイルがテロメアに及ぼす影響や、テロメアを長くする酵素の活性などを調査した。研究には35人の初期の前立腺がん患者が参加し、うち10人は5年間にわたって生活スタイルを改善する介入を受けた。

 その結果、生活スタイルを改善した介入群では、改善しなかった対照群に比べ、なんとテロメアの長さが平均約10%も伸びていたという。生活スタイルをより積極的に改善した人ほど、テロメアが劇的に長くなっていた。一方、何もしなかった対照群ではテロメアが3%ほど短くなっていた。

 テロメアを長くするのに効果的な生活スタイルは次の通り――

・ 食事
 全粒粉の穀類、野菜、果物、豆類などの植物性食品を積極的にとる。脂肪の多い動物性食品や精製された炭水化物を控えめにする。

・ 運動
 ウォーキングなどの適度な有酸素運動を、1日30分、週に6日行う。

・ ストレスの管理
 運動によってストレスを減らすことができる。1日60分のヨガをべースにした簡単なストレッチ、呼吸法、瞑想を取り入れると効果的。

・ 社会的サポート
 グループサポートに週に1回参加する。食事や運動、ストレス管理について指導を受ける。

食事のカロリー摂取量を減らすとテロメアが長くなる
 スペイン国立がん研究センターの研究では、食事のカロリー摂取量を減らすと、テロメアが長くなり、より健康になれることが示された。

 研究チームは、マウスにカロリー摂取量を40%減らした食事を与え、寿命が来るまで観察した。その結果、カロリーを制限したマウスは、正常な食事を与えられているマウスに比べ、より長いテロメアをもち、染色体の異常率も低かった。

 カロリーを制限したマウスの寿命は20%延び、加齢にともない増えるがんや骨粗鬆症の発症も減少し、インスリン抵抗性も改善してグルコースの取り込みが向上していた。

 「カロリー制限によりがんに対する予防効果がうまれたことも、寿命の延長に貢献しています。カロリー制限とテロメアの伸長が組み合わさったマウスは、がんの発症率が40%まで下がり、より長く健康に生きられました」と研究者は述べている。

 「カロリー制限は、加齢にともない増える生活習慣病を防ぐために効果的な方法となることがあらためて示されました」と結論付けている。

Sugared Soda Consumption, Cell Aging Associated in New Study(カリフォルニア大学 2014年10月16日)
Lifestyle Changes May Lengthen Telomeres, A Measure of Cell Aging(カリフォルニア大学 2013年9月16日)
Telomerase Reverse Transcriptase Synergizes with Calorie Restriction to Increase Health Span and Extend Mouse Longevity(PLOS ONE 2013年1月22日)

(Terahata)

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