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4割に「不眠症の疑い」 睡眠の質を低下させる生活スタイルが定着

キーワード: ストレス関連疾患/適応障害 三多(多動・多休・多接) 「多休」休養をしっかりとる

 成人男女の約4割に不眠症の疑いがあることが、製薬企業のMSDが行った調査で明らかになった。就寝時に不安感や憂鬱な気持ちを感じている人は、飲酒やスマートフォンなどの操作で、気をまぎらわしている傾向がある。
睡眠の質を低下させている原因は「ストレス」
 同調査は全国の20〜79歳の男女7,827人を対象に実施。世界共通の不眠症判定法「アテネ不眠尺度」(AIS)を用いて、不眠症の疑いの有無を確認した。

 その結果、「不眠症治療層」(4.6%)、「不眠症の疑いあり層」(38.1%)、「不眠症の疑い少しあり層」(18.4%)、「不眠症の疑いなし層」(38.9%)の4層に分類され、約4割が「不眠症の疑いあり」と判定された。

 不眠症の疑いのある人に、日中のパフォーマンスを自己採点してもらったところ、「3割以上ダウンする」との回答が得られた。睡眠の質を低下させている原因は「ストレス」が多く、不眠症の重症度が高いほど「ストレス」がある人の割合も高かった。

 加えて、不眠症の疑いのある層は、不眠症の疑いのない層と比較し、特に「不安感」「憂鬱な気持ち」「緊張感」を感じる人の割合が約4倍に上った。

7割が「医師に相談したこと」がない
 さらに、就寝前の行動については、不眠症の疑いのある層の約9割が脳の覚醒を引き起こす行動があると回答。具体的には、20代・30代男女で「PC・タブレット・スマートフォン」、70代男女では「テレビ」、40代・50代男性では「飲酒」のスコアが高くなった。

 今回の調査結果を受け、睡眠障害が専門の久留米大学医学部の内村直尚教授は「不眠症の疑いがある人たちには、就寝前の行動として、高齢者はテレビ、中年男性は飲酒、若年者はパソコン、タブレット、スマホなどの操作やゲームなどが特徴的にみられた。さらに、就寝時には不安感や憂鬱な気持を感じている人の割合が4倍以上多かった」と指摘。

 「ネガティブな気分を紛らわせるためにテレビやスマホに手が伸びるのであれば、まさに悪循環。対人関係のストレス、カフェインの摂取などに加え、寝室まで携帯電話を持ち込むような生活スタイルの定着が日本人の脳をよりいっそう、覚醒状態に追いこんでいる」と述べている。

 加えて、全体の約4割を占める「不眠症の疑いあり層」のうち、不眠症の自覚がない人は約6割と過半数を占め、自覚がある人でも約7割が「医師に相談したことがない」と回答した。

 これに関し、内村氏は「不眠症は薬では治らないと思っている人が多数派であることも関係する。不眠の治療の選択肢は広がっているので、就寝時だけでなく日中にも不調を感じるようであれば、早めに専門医に相談してほしい」と呼びかけている。

日本睡眠学会 睡眠に関する基礎知識

(Terahata)

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