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愛のホルモン「オキシトシン」が食欲を抑制 肥満治療に効果的

キーワード: 肥満症/メタボリックシンドローム 脂肪肝/NAFLD/NASH 「少食」食事は腹7~8分目 食生活

 愛のホルモンと言われる「オキシトシン」に食欲を抑制する作用があることが、自治医科大学の研究で明らかになった。
愛のホルモン「オキシトシン」がストレスを抑える
 オキシトシンは視床下部から分泌されるホルモンで、生殖と成長に深く関わるホルモンとして注目され、脳の中での機能をさぐる研究が活発になっている。

 オキシトシンは、母性の目覚めや、愛情・友情・信頼などの感情に関与しているとされ、「愛のホルモン」とも言われている。

 オキシトシンは、抱き合う、手をつなぐ、親しく会話をするなどの行為により分泌される。ウィスコンシン大学の実験で、強いストレスにされさた後で母親に抱きしめられた女性では、オキシトシンの血中濃度が高まることが分かった。

 不安なときに出るストレスホルモン「コルチゾール」を抑え、信頼感を育んでいるという意識を強める効果があるという。

 自閉症など社会的な相互作用の不全を特徴とする疾患の治療でも、オキシトシンは注目されている。

 スタンフォード大学の研究によると、自閉症の子供で血中オキシトシンの濃度が高まると、社会的機能が改善し、他人とのコミュニケーションや社会的信頼、状況の解釈における理解能力が高まることが確認された。

 また、スウェーデンで誕生した「タクティール マッサージ」は、手で背部や手部、足部を柔らかく包み込むようにゆっくり触れるケア。オキシトシンの分泌を促して神経を静める効果があるという。

 認知症や、慢性の痛みをともなうがんの緩和ケア、糖尿病などの慢性疾患を抱える医療機関などで、看護に役立てられている。

「オキシトシン」のダイエット効果を検証
 「オキシトシン」には意外な作用もある。自治医科大学は、オキシトシンに食欲を抑制する作用があることを実験で突き止めた。オキシトシンが使うことが、摂食を抑制し、肥満や過食に対する効果的な治療となる可能性があるという。

 研究チームは、オキシトシンをマウスの腹腔内に投与する実験を行った。「迷走神経」は、延髄から出て内臓に延びている神経で、感覚や運動、分泌をコントロールしている。

 延髄の中を「孤束核」という細い細胞柱が通っている。オキシトシンは迷走神経が働きかける孤束核を活性化し、結果として摂食が抑制する。オキシトシンが迷走神経を活性化して脳へ情報を伝達し、食欲をおさえる経路があるという。

 また、「レプチン」は脂肪細胞が分泌するホルモンで、脳の視床下部に作用して満腹感を感じさせ摂食を抑えたり、エネルギー消費を高める作用がある。

 研究チームは、レプチンに対する感受性が異常でレプチンが効かなくなったdb/dbマウスを用いて実験を行った。オキシトシンは迷走神経を活性化し、過食を抑制し、肥満が改善されることが確認された。

 研究は、自治医科大学統合生理学部門の岩﨑有作助教、矢田俊彦教授らによるもの。科学誌「American Journal of Physiology - Regulatory, Integrative and Comparative Physiology」に発表された。

自治医科大学
'Love hormone' may play wider role in social interaction than previously thought, scientists say(スタンフォード大学 2013年9月11日)
UW-Madison Research Finds Mom's Comfort Lowers Stress Levels(ウィスコンシン大学 2010年5月12日)

(Terahata)

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