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メンタルヘルスの不調が原因で1割超が休職 労働政策機構調べ

キーワード: ストレス関連疾患/適応障害 三多(多動・多休・多接)

 うつ病などメンタルヘルスの不調を感じている人の13.3%が会社を休職していることが、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の調査で明らかになった。メンタルヘルス不調になった人の42.3%は「業務内容や業務量への配慮」を、34.9%は「職場の同僚や上司との人間関係を考慮した配置」を望んでいる。

 調査は労働政策研究・研修機構が2014年1〜2月に実施したもの。就業率や就業形態、労働時間、職場・労使関係、満足度・生きがいなどの就業意識について尋ね、4,573人が回答した。
4分の1がメンタルヘルス不調を経験
 「こんなはずじゃなかったのに・・・」。いつの間にか抱えてしまった精神的な不調がきっかけとなり、勤め先を退職せざるを得ない人が後を絶たない。退職者の多さは企業経営にとっても大きな損失で、就業継続への取り組みが不可欠だ。

 調査結果によると、過去3年間で、落ち込んだり、やる気が起きないなどの精神的な不調(メンタルヘルス不調)を感じたことが「ある」人が、25.7%と4分の1を占めた。産業別にみると、「鉱業、採石業、砂利採取業」(40.0%)、「医療、福祉」(36.0%)、「金融業、保険業」(33.1%)、「情報通信業」(29.2%)などで割合が高かった。

 メンタルヘルス不調の発生に深くかかわっているとされているのが労働時間だ。そこで、1週間の総労働時間との関係をみると、「90時間以上」で不調を感じた割合が37.5%ともっとも高く、次いで「70〜79時間」で30.4%など、長時間労働をしている人で全体を上回っていることが判明した。

 メンタルヘルス不調を感じている人のうち、76.5%は「通院治療なしでも、日常生活を送れる状態」だが、「通院治療しながらなら、日常生活を送れる状態」(16.2%)、「通院治療しながらでも、日常生活を送るのが困難な状態」(3.3%)を合わせて、不調を感じた人の2割程度が通院治療を必要としていた。

 不調の期間については、「半年未満」が46.4%と半数近くを占め、次いで「3年以上」(19.5%)、「半年以上1年未満」(18.3%)、「1年以上2年未満」(8.7%)、「2年以上3年未満」(6.0%)の順。6割強が1年未満と比較的短期である一方、「3年以上」が約2割だった。短い不調期間で回復するケースが多いものの、悪化すると長期化してしまう傾向が示された。

 メンタルヘルス不調になった人が、その後、職場でどのような状態になっているかをみると、「休職も通院もせずに働いている」人の割合が72.0%ともっとも高く、「休職せず退職した」人が8.6%、「休職せずに、通院治療しながら働いている」人が8.3%だった。

 一方、「休職を経て退職した」人が3.2%、「休職を経て復職している」人が2.9%、「休職を経て復職後、退職した」人が1.5%、「休職、復職を繰り返している」人が1.1%となっており、結局退職した人が計13.3%と1割を超えた。

メンタルヘルス不調になった人が希望する支援策
 メンタルヘルス不調を発症した後でも、働き続けられるようにするためには、職場でどんな支援策が求められるのだろうか。雇用者として働いているときにメンタルヘルス不調になった人に、希望する支援策を聞いたところ、「業務内容や業務量への配慮」をあげる割合が42.3%ともっとも高かった。

 次いで「職場の同僚や上司との人間関係を考慮した配置」(34.9%)、「上司や同僚による日常的な声がけ」(29.6%)、「人事労務担当者や上司による定期的な面談・助言」(19.6%)、「業務遂行時における上司や同僚によるサポート」(19.6%)、「短時間勤務や残業・交代勤務の制限など就業上の配慮」(17.4%)、「病気休職制度」(11.5%)、「産業医や専門担当者による定期的な面談、助言」(11.2%)、「専門の外部相談機関(EPA)を活用したケア」(7.3%)、「休業期間中の不安を軽減するための情報提供」(6.9%)の順となった。

 退職した人の割合をみると、正規従業員、パートタイマーが1割なのに対して、派遣労働者、契約社員、アルバイトでは2割程度になっているのが目立つ。パートタイマーでは、「休職せずに、 通院治療しながら働いている」割合が他の就業形態と比べて高く、治療と職業生活を両立させる必要から、通院治療しながら働き続けられるパートタイマーを選択した人がいることがうかがえる。

 「正社員も退職せざるを得ない状況は、職業生活と通院治療の両立が難しさの一端を示している。メンタルヘルス対策は、経営課題としても重要視されており、休職復帰後の仕事のあり方や代替要員の確保、再発防止など、職場復帰にかかわる課題への支援が必要となっている」と、同機構は指摘している。

労働政策研究・研修機構
「第2回日本人の就業実態に関する総合調査」結果

(Terahata)

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