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身近にいる人の認知症をチェック 認知症を判定できる無料アプリ

キーワード: 二少(少食・少酒) ストレス関連疾患/適応障害 「無煙」喫煙は万病の元 三多(多動・多休・多接)

 「身近にいる人が認知症かもしれない」――認知症が疑われる人の周囲にいる家族やケアマネージャーなどの第三者が、行動や受け答えに関する簡単な質問に答えるだけで、認知症の判定を行えるスマートフォン向けアプリ「認知症に備えるアプリ」を、NPO法人のオレンジアクトが開発し無料で配信をはじめた。
簡単な質問に答えて第三者が認知症の疑いをチェック
 厚生労働省研究班の発表によると、65歳以上の高齢者の4人に1人が認知症あるいは予備群と推計されている。

 NPO法人オレンジアクトは「軽度認知障害」(MCI)の段階での早期対応を推進し、その後の認知症発症の抑制・予防のための情報を提供しているボランティア団体。

 「日本では認知症患者は加速度的に増えていく。これをネガティブにとらえるのではなく、生活者一人ひとりが意識を変えて受け入れていける社会をつくる必要がある」と、オレンジアクトの理事長で蒲田医師会の理事を務める高瀬義昌・たかせクリニック理事長はアプリ開発の意義を強調する。

 「認知症に備えるアプリ」は、グーグルのアンドロイド用とアップルのiOS用があり、いずれも無料で利用できるようになっている。

 ▽複数の仕事・作業を並行して行えるか、▽お金の計算ができるか、▽季節や状況に合った服装を選べるか、▽同じものを何度も買っていないか――の4つの項目について計7つのシチュエーションで質問される。それぞれの質問に対して、▽いつもある、▽ある、▽たまにある、▽ない――から選択していくと、判定結果がでる仕組みだ。

 同アプリでは、大田区の蒲田医師会など3医師会が公表している認知症チェックの方法「大田区3医師会方式」を採用しており、感度は93.9%、特異度は82.1%に上るという。

 アプリによる判定は医師による認知症の診断の代わりになるものではないが、「認知症の疑いがある」という結果が出た場合は、早期の診断につなげることが可能になる。

 「疑いがある」と判定された場合は、近隣の対応可能な医療機関や地域包括支援センターの連絡先が表示されるほか、自治体への判定結果の提供に同意すると、地域の支援機関の案内を受け取ることもできる。早期受診の支援を提供する自治体は増えている。

 「疑いがない」という判定の場合は、近くの「任意後見人」の無料相談窓口が表示される。オレンジアクトは「一般社団法人あなたの後見人」と連携し、後見人への正確な意思の伝達をはかる意思保存サービスを提供する任意後見人の普及にも取り組んでいる。

認知症の早期発見・治療につながる効果的なツール
 「認知症に備えるアプリ」に利用されている認知症のチェック方式は、高瀬氏と東京大学大学院薬学系研究科・医療政策学の五十嵐中特任助教が中心となり、研究を企画、実施したもので、詳しくは日本プライマリ・ケア連合学会が発行する学術誌「General Medicine」に発表される予定。

 同アプリは、高齢者本人ではなく、周囲にいる第三者が質問に答えて認知症を判定できる仕組みになっている。医師、ケアマネージャー、看護師、介護士、自治体職員などが活用できるが、「家族に高齢者がいる若い世代の人にも使って欲しい」と、高瀬氏は言う。

 現在、認知症と診断されることに抵抗を感じ、なかなか受診に踏み切れず、発見が遅れる高齢者が多いことが課題になっている。患者自らが認知症を疑って受診するのは難しいが、家族らが患者の自尊心を傷つけずに見守ることでできれば、「早期発見・治療につながる効果的なツールになる」としている。

 アプリから集まった情報はオレンジアクトが一括管理。提携する自治体の地域包括支援センターや医師会など、認知症対策の拠点に情報が提供され、早期診断を促す研究にも活用されるという。

 同アプリは、大田区の3医師会の事業の成果であり、現時点で登録されているのは、大田区内の医療機関に限られているが、今後は地域医師会や自治体にも展開をはかり、「10年以内に100ヵ所以上の自治体に活用してもらう」ことを目指している。

認知症に備えるアプリ(NPO法人オレンジアクト)

[Terahata]

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