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大人のADHD(注意欠陥・多動性障害) 治療できることを知らない人が多い

キーワード: 三多(多動・多休・多接)

 発達障害のひとつである「ADHD」は、子供特有のものとみなされてきたが、近年では成人にも患者がおり、日常生活での困難を抱える患者の治療の必要性に注目が集まっている。
大人のADHD(注意欠陥・多動性障害)の認知度調査
 日本イーライリリーは、大人の注意欠如・多動症(ADHD)について、20~60代の男女400人(発達障害と診断されたことがある人を除く)を対象に意識調査を行った。

 ADHDの特徴となる症状は不注意、多動性、衝動性など。失敗を繰り返し、職場や家族にも迷惑をかけるなどの経験を重ねるなど、自尊心の低下から2次障害(うつ病、不安障害など)に発展するケースも報告されている。

 小児期にADHDと診断された患者のうち、50~70%は成人期にまで症状が持続するとみらてれおり、成人ADHDの有病率は世界全体では平均3.4%と報告されている。日本国内の調査での有病率は1.65%と推定されている。

 こうした状況の中、障害の有無に関わらず、個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指した「障害者差別解消法」が2016年4月に施行される。

 これにより、日常生活に困難を感じている当事者への社会的サポートの更なる推進が期待されるものの、同調査ではADHDの認知度は5割強にとどまり、まずはADHD自体の認知を高めることの必要性が浮き彫りとなった。

大人のADHDは「外見上は障害があることがわかりにくい」
 今回の調査の結果、ADHDという言葉を知っている人は54.8%、言葉を知っていても大人になってからADHDであることに気づくこともあることを「知らない」と回答した人が32.4%おり、さらに約9割がADHDに対する適切な対応を知らないと回答した。

 大人のADHDの症状として認知されているのは、「落ち着きがない」(81.3%)、「順序立てて何かを行うのが苦手」(79.0%)、「忘れ物、なくし物が多い」(71.2%)が多かった。

 また、大人のADHDを抱える人が困っていると思うことは「外見上は障害があることがわかりにくい」(77.2%)、「周囲の方にADHDについての知識がないこと」(68.5%)という結果になった。

 また、外見ではわからない「目に見えない障害」への社会配慮は「不十分だと思う」「どちらかといえば不十分だと思う」という回答が全体で83.7%を占めた。周囲がサポートするために「疾患についての理解を深めること」が必要だと回答した人も73.8%に及んだ。

障害が理由の差別を解消する「障害者差別解消法」が施行
 さらに、2016年4月に施行される障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律「障害者差別解消法」に対しては、「自分の生活に関係があると思う」と回答した方は31.6%にとどまった。

 大人になってはじめて診断をうけて治療を開始する場合、環境調整などの心理社会的治療と、薬物療法がある。神経伝達物質であるノルアドレナリンやドパミンの不足を改善する治療が行われる。

 同調査を監修した東京都立小児総合医療センターの市川宏伸顧問は「ADHDを子どもの頃に見過ごされ、成人になって社会に出てから会社などでのミスが多発することで症状が顕在化するケースが少なくありません。ADHDに気付かないまま、仕事や人間関係に悩み続けている当事者がよりよく生きてゆくために、一般の方々もADHDに対する理解を深めていただくことを期待したい」と述べている。

 さらにNPO法人発達障害をもつ大人の会の広野ゆい代表も「ADHDは、外見からは分かりにくいため、仕事や日常生活に困難をきたしていることに気付かれにくく、本人は困っていても必要なサポートが得られないことがあります。周囲の方々の理解なくして、現状を変えることはできないと思っています」とコメントしている。

大人のためのADHD(注意欠陥・多動性障害)情報サイト(日本イーライリリー)

(Terahata)

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