一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

入浴事故を防ぐための5ヵ条 「お湯の温度は41度以下、時間は10分まで」

キーワード: セルフケア 健診・保健指導

 風呂場での入浴事故が増えており、冬に多発していると消費者庁が注意を呼びかけている。温度の急激な変化などによって失神したり、意識障害を起こしたりすることがあり、事故防止には入浴前に浴室を暖めるといった配慮が大切だ。
入浴中の事故の5割は冬に集中 入浴事故を防ぐための5ヵ条

 厚生労働省の研究班の調査によると、入浴中の事故死の数は年間約1万9,000人に上る。入浴中の事故死は冬場に多く、全体の5割が12月から2月にかけて集中している。入浴中の事故は、ほとんどが浴槽内で起きており、熱い湯に肩までつかるという入浴スタイルが影響しているとみられている。

 消費者庁が55歳以上を対象に行った調査によると、1割が入浴中にのぼせたり、意識を失ったりしてヒヤリとした経験をもっている。また、ふだん元気な人でも入浴事故を起こすことがあると知っているのは34%にとどまった。

 安全な入浴方法の目安である「41度以下で10分未満に上がる」を守っている人は42%で、浴室などを暖める対策を実施していない人も36%に上るなど、十分な安全対策が行われていない現状が明らかになった。

 入浴中の事故を防ぐため、消費者庁は以下のことに気を付けるよう注意を呼びかけている。

(1)入浴前に脱衣所や浴室を暖める

 入浴により温度が急激に変化すると、血圧が上下に大きく変動し、失神したり浴槽内で溺れやすくなるので、入浴前に浴室や脱衣所を暖めることが必要だ。

 湯を浴槽に入れる時にシャワーから給湯すると、シャワーの蒸気で浴室の温度が上がる。沸かし湯の場合は、浴槽の湯が沸いたところで、十分にかき混ぜて蒸気を立て、蓋を外しておくと気温が上昇する。

(2)湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安に

 のぼせてぼうっとするなどの意識障害が起こると、やがて体温は湯の温度まで上昇し、熱中症になるおそれがある。10分までを目安に上がるように心がけよう。

 浴槽につかる時のお湯の温度は41度以下が目安となる。半身浴であれば体温上昇は遅く、全身浴より心臓への負荷が少ないが、長時間入浴すると体温が上昇するおそれがあるので注意が必要だ。

(3)浴槽から急に立ち上がらない

 入浴中には体に水圧がかかっており、急に立ち上がると水圧がなくなり圧迫されていた血管は一気に拡張する。脳に行く血液が減り貧血状態になり、一過性の意識障害を起こしやすい状態だ。浴槽から出るときは、手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がるようにしよう。

 入浴中にヒヤリと感じたことのある人の多くは、浴槽から立ち上がった時にもっとも危険だと答えている。浴槽内に倒れて溺れる危険があるので、立ち上がるときには注意しよう。

(4)アルコールが抜けるまで、また、食後すぐの入浴は控える

 アルコールを飲んだ直後に入浴すると、脱水症状を引き起こしたり、血圧が急に高まり、心臓に負担がかかりやすい。酔った状態で入浴すると、注意力も低下しているため事故のもとになる。飲酒後はアルコールが抜けるまでは入浴しないようにしよう。

 また高齢者では、食後に血圧が下がる食後低血圧により失神しやすくなる場合があるので、食後すぐの入浴も避けた方が良い。体調の悪い時や睡眠薬などの服用後、気温が低下する深夜や早朝の入浴にも注意しよう。

(5)入浴する前に同居者に一声掛けて、見回ってもらう

 入浴中に体調の悪化などの異変があった場合は、早期に対応することが重要だが、同居者に一声かけてから入浴するという人は少ない。同居者がいる場合は入浴前に一声かけ、いつもより入浴時間が長い場合は様子を見に行ってもらうと安心できる。

 入浴事故で心肺停止に陥ると予後は厳しくなる。入浴事故が起きた場合は、できるだけ早く対応することが重要だ。発見が早くただちに救急車を要請し、死亡を免れたというケースは多い。 公衆浴場などでは体調が悪くなった時の発見が早いため、家庭より入浴時の心肺停止が少ないという報告もある。1人での入浴を避けるため、公衆浴場を利用するのも効果的だ。

入浴者の異常を発見した場合の対処法

 意識を失って溺れるなど、浴槽でぐったりしている人を発見した場合の対処法として、消費者庁は以下の6点を挙げている。

1. 浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める。
2. 入浴者を出せるようであれば浴槽内から救出する。ただちに救急車を要請する(出せないようであれば、蓋に上半身を乗せるなど沈まないようにする)。
3. 浴槽から出せた場合は、肩を叩きながら声をかけ、反応があるか確認する。
4. 反応がない場合は呼吸を確認する。
5. 呼吸が無い場合には胸骨圧迫を開始する。
6. 人工呼吸ができるようであれば、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す。できなければ胸骨圧迫のみ続ける。

消費者庁

(Terahata)

関連トピック

テーマ ▶ 健診・保健指導

2019年01月09日
大人のがん教育を始めよう がん患者の就労問題に取り組む企業を支援 がん対策推進企業アクション
2018年12月25日
【保健師対象イベント】参加募集中! 第8回 産業保健プロフェッショナルカンファレンス「健康経営の視点での産業保健活動」
2018年11月25日
【保健師対象イベント】第7回 産業保健プロフェッショナルカンファレンス テーマ「職場巡視〜ありのままの現場を見られる産業保健師になる〜」
2018年11月14日
"防ごう、備えよう!低血糖―低血糖時のアクションプラン"公開 糖をはかる日
2018年10月19日
【健やか21】平成30年度「麻薬・覚醒剤乱用防止運動東京大会」(参加申し込み受付中)

テーマ ▶ セルフケア

2019年01月08日
糖尿病の「冷え」を6つの改善策で克服 動脈硬化が隠れていることも
2018年12月27日
連休の夜更かし朝寝坊が体調不良の原因? 糖尿病リスクを朝型生活で低下
2018年12月20日
「糖尿病リスク予測ツール」を公開 3年後の糖尿病発症リスクを予測
2018年12月13日
手軽な運動で糖尿病を改善 「ウォーキング+筋力トレーニング」がもっとも効果的
2018年11月29日
仕事と運動を両立できるデスクを開発 運動不足を一気に解決
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
新着ニュース
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間
Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
大人の健康生活ガイド 30代以上の中高年者に関する健康情報を提供
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート
病気別BEST100サイト 知りたい病気の最新情報がすぐにわかる、病気サイトの百科事典