一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

7割超の事業所で長時間労働や健康障害防止の未実施 厚労省調査

キーワード: 心筋梗塞/狭心症 脳梗塞/脳出血 「多休」休養をしっかりとる 健診・保健指導 厚生労働省の調査 女性の健康

 いわゆる「ブラック企業」の問題をうけ、厚生労働省が立ち入り調査を行った全国およそ5000の事業所のうち、7割で違法な長時間労働や健康障害の防止対策を行っていないなどの問題がみつかった。
長時間労働が「ワーク・ライフ・バランス」を妨げる要因に
 「ワーク・ライフ・バランス」は「仕事と生活の調和」と訳され、これを実現するための企業の取り組みが重要とされている。

 実現した社会は、「1人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」となる。

 実際には長時間の仕事に追われ、心身の疲労から健康を害しかねない、仕事と子育てや老親の介護との両立に悩むなど、仕事と生活の間で問題を抱える人が多くみられる。

 厚生労働省は、2015年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」に合わせて、長時間労働などが疑われる事業所を対象に行った重点的な立ち入り調査の結果を発表した。

 それによると、対象の5,031事業所のうち45.9%に当たる2,311の事業所で労使協定で決められた時間を超えるなどの違法な長時間労働がみつかり、73.9%に当たる3,718事業場で労働基準関係法令違反が確認された。

 主な違反内容をみると、2,311事業場(45.9%)で違法な時間外労働を確認。この中で、時間外労働の実績がもっとも長い労働者の時間数が「月100時間を超えるもの」は799事業所(同34.6%)で、うち「月150時間を超えるもの」は153事業所(同6.6%)、「月200時間を超えるもの」は38事業所(同1.6%)だった。
労働者の健康管理を適切に実施する必要がある
 また、「過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導した」事業場は2,977(59.2%)に上り、「労働時間の把握方法が不適正なため指導した」事業場は1,003(19.9%)に上った。

 主な事例として、ある建設業の事業場では、長時間労働などを原因とする労災請求(脳・心臓疾患を発症)があり、最長月200時間以上の違法な時間外労働を強要し、衛生委員会で長時間労働による健康障害の防止対策についての調査審議を行っていなかったという。
監督指導事例(厚生労働省)
 長時間労働は、疲労の蓄積をもたらすもっとも重要な要因と考えられ、脳・心臓疾患の発症との関連性が強いという医学的知見が得られている。

 「労働者が疲労を回復することができないような長時間にわたる過重労働を排除していき、労働者に疲労の蓄積を生じさせないために、労働者の健康管理に係る措置を適切に実施する必要がある」と厚労省では述べている。

 内閣府の男女共同参画会議は2007年に、「老若男女誰もが、仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、さまざまな活動について、自ら希望するバランスで展開できる状態」を目指すという報告書をまとめた。

 ワーク・ライフ・バランスが実現すれば、終業時間が過ぎても働き続けるという残業が少なくなり、仕事の後の時間は、例えば育児や介護、個人の趣味などにあてられるようになり、社会がより豊かになるとみられている。

2015年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表(厚生労働省 2016年2月23日)

(Terahata)

関連トピック

テーマ ▶ 健診・保健指導

2019年01月09日
大人のがん教育を始めよう がん患者の就労問題に取り組む企業を支援 がん対策推進企業アクション
2018年12月25日
【保健師対象イベント】参加募集中! 第8回 産業保健プロフェッショナルカンファレンス「健康経営の視点での産業保健活動」
2018年11月25日
【保健師対象イベント】第7回 産業保健プロフェッショナルカンファレンス テーマ「職場巡視〜ありのままの現場を見られる産業保健師になる〜」
2018年11月14日
"防ごう、備えよう!低血糖―低血糖時のアクションプラン"公開 糖をはかる日
2018年10月19日
【健やか21】平成30年度「麻薬・覚醒剤乱用防止運動東京大会」(参加申し込み受付中)

疾患 ▶ 脳梗塞/脳出血

2019年11月28日
「10月8日は、糖をはかる日2019」講演会レポート & 血糖値アップダウン写真コンテスト優秀作品公開
2019年11月12日
魚を中心とした日本食は健康食 魚油のサプリメントについては賛否あり
2019年11月06日
ワカメなどの海藻を食べると心疾患リスクが低下 日本食の新たなメリットを解明
2019年10月17日
体重を3%減らすだけで肥満症を改善 肥満解消のための実践的取組み 【日本肥満症予防協会セミナー・レポート】
2019年09月05日
糖尿病の最新全国ランキング ベストは神奈川県 ワーストは青森県

疾患 ▶ 心筋梗塞/狭心症

2019年11月28日
「10月8日は、糖をはかる日2019」講演会レポート & 血糖値アップダウン写真コンテスト優秀作品公開
2019年11月12日
魚を中心とした日本食は健康食 魚油のサプリメントについては賛否あり
2019年11月06日
ワカメなどの海藻を食べると心疾患リスクが低下 日本食の新たなメリットを解明
2019年10月17日
体重を3%減らすだけで肥満症を改善 肥満解消のための実践的取組み 【日本肥満症予防協会セミナー・レポート】
2019年09月05日
糖尿病の最新全国ランキング ベストは神奈川県 ワーストは青森県

テーマ ▶ 厚生労働省の調査

2018年09月18日
2017年国民健康・栄養調査(2) 食事エネルギー量は60歳代が最多 外出しない高齢男性が低栄養に
2018年09月18日
2017年国民健康・栄養調査(1) 糖尿病・高血圧・コレステロール 多くの項目で目標未達成
2018年08月24日
厚労省 長時間労働が疑われる事業場の監督指導結果を公表
2018年03月29日
高齢者が働く理由は「体に良い」「老化を防ぐ」 介護中の離職は深刻
2018年03月23日
「健康日本21」(第二次)の中間評価 日本人の平均寿命と健康寿命が延伸

一無・二少・三多 ▶ 「多休」休養をしっかりとる

2019年12月02日
インフルエンザシーズン到来にそなえて 感染前の最後の砦「のどバリア」を高める習慣とは
2019年12月02日
女性が妊娠中に味噌汁を飲むと子供の睡眠不足が減る 親の腸内細菌叢は子供に受け継がれる
2019年11月22日
妊娠中の長時間労働や夜勤が健康リスクに 全国の約10万人の女性を調査 エコチル調査
2019年04月09日
「骨粗鬆症」による骨折患者の介護 4人に1人が離職・転職 76%が復帰には悲観的
2019年04月02日
松本市が掲げる「健康寿命延伸都市・松本」 新たな官民連携のあり方を提案

テーマ ▶ 女性の健康

2019年10月07日
「低脂肪食」が女性の健康に大きく貢献 糖尿病リスクが減少
2019年09月19日
「低脂肪食」が女性の健康に大きく貢献 がんや糖尿病、心臓病のリスクが減少
2019年09月17日
毎日の家事が女性の寿命を延ばす 軽い身体活動を積み重ねると死亡リスクが低下
2019年09月05日
【健やか21】令和2年度「児童福祉週間」の標語を募集します
2019年08月29日
【健やか21】「医療機器が必要な子どものための災害対策マニュアル改訂版」
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
尿酸値PR

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

新着ニュース
Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート