一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

ゆっくり噛んで食べるとエネルギー消費量が増加 咀嚼で肥満に対策

キーワード: 肥満症/メタボリックシンドローム 「少食」食事は腹7~8分目 「多動」身体を活発に動かす セルフケア 食事

 急いで食べるのに比べ、よく噛んで食べる方がエネルギー消費量が増え、肥満を防ぎやすくなることを、東京工業大学の研究チームが明らかにした。食後にガムを噛んでもエネルギー消費量の差は埋められないという。
よく噛んで食べるとエネルギー消費量が増加する
 食事をとると体に吸収された栄養素の一部が体熱となって消費される。そのため食事をした後は、安静にしていても代謝量が増える。この代謝の増加を「食事誘発性熱産生」という。

 栄養素の中で食事誘発性熱産生が多いのはタンパク質だ。食事はタンパク質をバランス良く含んだものの方が良いことは、エネルギー消費の点でも明らかだ。

 研究チームは、平均年齢23歳の12人の成人に参加してもらい、パスタ、ヨーグルト、オレンジジュースという合計621kcalの食事をとってもらった。早く食べた場合と、ゆっくり食べた場合の、食後3時間の食事誘発性熱産生を比較した。

 その結果、ゆっくりと良く噛んで食べた時にはエネルギー消費量は30kcalだったが、早く食べた場合は15kcalだった。咀嚼の回数を増やすことでエネルギー消費量に2倍の差が出ることが明らかになった。

 また食後に15分間ガムを噛むと、エネルギー消費量は6~8kcal増加し、この増加はガム咀嚼後40分程度続いたが、食事をよく噛んで食べた場合のエネルギー消費量に匹敵するほどの影響は出なかった。

 研究は、東京工業大学大学院社会理工学研究科の林直亨教授らによるもので、医学誌「Obesity」に発表された。
「早食い」と「遅食い」ではエネルギー消費量に差が出る
「早食い」の人は肥満リスクが上昇
 「ガムでエネルギー消費量の増加が見られたことから、噛むこと自体が食後のエネルギー消費量を増やす要因になります。ゆっくりよく噛んで食べることをベースにしたダイエット法の開発にもつながる成果です」と林教授は説明する。

 2013年度国民健康・栄養調査によると、肥満者(BMI25以上)の割合は、男性28.6%、女性20.3%だった。肥満の割合は男性では40歳代でもっとも多く、女性では年齢が上がるにつれてが高くなる。

 日本肥満学会の「肥満治療ガイドライン」では、「咀嚼法」が肥満治療における行動療法のひとつとして明記されており、1回20~30回以上かむことが推奨されている。

 よく噛んで食べることのメリットは、食事誘発性熱産生の増加に加えて、▽満腹感が得られやすくなり、食べ過ぎを防げる、▽よく噛むことで視床下部からヒスタミンが分泌され、食欲を抑制する、▽よく味わって食べることで、薄味や少量でも満足感を得やすくなる――などがある。

 岡山大学の研究チームが2014年に発表した1,314人の若者を対象に行った研究でも、「早食い」の人は、「ゆっくり食べる」人に比べ、肥満リスクが4.4倍に上昇することが確かめられている。

 「日本人では年齢が上がると共に肥満が増える傾向がある。若いうちから、咀嚼の回数を増やす習慣を身に付けることが、将来の生活習慣病を予防するうえで重要です」と、林教授は述べている。

東京工業大学大学院社会理工学研究科
Effect of postprandial gum chewing on diet-induced thermogenesis(Obesity 2016年2月17日)

(Terahata)

関連トピック

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2017年11月01日
「糖質50%オフおせち」 お正月も食事には気を抜けない
2017年11月01日
40歳代の独身男性のメタボ該当率は23% 既婚者の2倍
2017年10月19日
【追加募集決定!】「糖をはかる日」クッキングセミナー
2017年10月19日
結婚生活が安定すると男性の肥満や健康状態は改善 夫婦仲が健康に影響
2017年10月06日
「血糖値スパイク」を食事と運動で改善 「糖をはかる日」講演会(1)

テーマ ▶ セルフケア

2017年09月22日
座り続ける生活で死亡リスクは上昇 「30分ごとに体を動かそう」
2017年07月20日
熱中症を防ぐための5ヵ条 熱中症は軽症のうちに対処すれば怖くない
2017年06月15日
食育推進計画を策定した市町村は78%に上昇 「平成28年度食育白書」
2017年05月19日
バーベキューなどで食中毒を防ぐ方法 食中毒はこうして防ぐ
2017年05月02日
連休(GW)こそ健康管理に気をつけよう 8つの対策で連休を乗り切る

テーマ ▶ 食事

2017年11月01日
「糖質50%オフおせち」 お正月も食事には気を抜けない
2017年10月19日
賞金5万円「全国生活習慣病予防月間2018」川柳とイラストを募集
2017年10月19日
【追加募集決定!】「糖をはかる日」クッキングセミナー
2017年10月17日
【生活習慣病予防月間2018】インスタグラムキャンペーン 「少食ごはん」 募集中!
2017年10月05日
「低カロリー食」で老化を防げて寿命も延びる 腹八分目で若返ろう

一無・二少・三多 ▶ 「少食」食事は腹7~8分目

2017年11月01日
「糖質50%オフおせち」 お正月も食事には気を抜けない
2017年11月01日
40歳代の独身男性のメタボ該当率は23% 既婚者の2倍
2017年10月19日
賞金5万円「全国生活習慣病予防月間2018」川柳とイラストを募集
2017年10月17日
【生活習慣病予防月間2018】インスタグラムキャンペーン 「少食ごはん」 募集中!
2017年10月06日
「血糖値スパイク」を食事と運動で改善 「糖をはかる日」講演会(1)

一無・二少・三多 ▶ 「多動」身体を活発に動かす

2017年11月01日
40歳代の独身男性のメタボ該当率は23% 既婚者の2倍
2017年10月27日
うつ病の予防に週1時間の運動 ウォーキングは気分を明るくする
2017年10月06日
「血糖値スパイク」を食事と運動で改善 「糖をはかる日」講演会(1)
2017年10月06日
「血糖値スパイク」を薬物療法で改善 「糖をはかる日」講演会(2)
2017年07月05日
1日20分の運動でも効果がある 「クロスフィット」が糖尿病の改善に有用
全国生活習慣病予防月間2018川柳・イラスト募集
糖とカロリーのお役立ちTips
新着ニュース
健診・予防3分間ラーニング
乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間
医療動画データベース「medoga(メドーガ)」
保健指導リソースガイド 求人情報
保健指導リソースガイド
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
大人の健康生活ガイド 30代以上の中高年者に関する健康情報を提供
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート
病気別BEST100サイト 知りたい病気の最新情報がすぐにわかる、病気サイトの百科事典
※一般社団法人 日本生活習慣病予防協会と名称の類似した団体がありますが、当協会との関わりは一切ありませんので、ご留意願います。