一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

カフェインの過剰摂取は危険 厚労省が注意「健康リスクを知って」

キーワード: 高血圧 骨粗鬆症/ロコモティブシンドローム/サルコペニア 女性の健康

 カフェインを多く含む清涼飲料や眠気防止薬による中毒が相次いでいるのを受け、厚生労働省は、カフェインの大量摂取による健康被害について注意を呼びかけている。
「エナジードリンク」など急性中毒で101人が救急搬送
 カフェインを多量に含む眠気防止薬や「エナジードリンク」などの清涼飲料水の急性中毒で、2011年度からの5年間に少なくとも101人が救急搬送され、7人が心停止となり、うち3人が死亡したことが、日本中毒学会の調査で分かった。

 心停止に至った7人はいずれもカフェインを6g以上取っており、中には53gを摂取したケースもあるという。深夜勤務の人が服用する例も多かった。

 調査は、全国の救急医療機関38施設を対象に、2011~2015年度に救急搬送されカフェイン中毒と判明した人を集計。患者は2013年度から急増しており、97人は眠気防止薬を服用、コーヒーやエナジードリンクをあわせて飲んだ人もいた。

 カフェインを多く含む食品の摂取が原因とみられる中毒情報については、消費者庁に26件の健康被害情報が寄せられている。
カフェインに健康被害のリスクがあることに注意
 清涼飲料水など食品に含まれるカフェインを過剰に摂取すると、健康上の問題が起こるおそれがある。

 カフェインは、コーヒー、紅茶、緑茶などの日常的に摂取する食品に含まれている。また、コーラなどの清涼飲料水にもカフェインが含まれている。いわゆるエナジードリンクには、これらよりも多くのカフェインを含む製品もある。

 食品を摂取するに当たっては、特定成分の過剰摂取は一般的に健康被害を起こす可能性があり、カフェインについても注意が必要だ。

 「カフェイン成分がカプセル、錠剤、清涼飲料などを通して凝縮されたものを摂取する際には、健康被害のリスクがあることに注意してほしい」と、消費者庁は注意を呼びかけている。
カフェインを過剰に摂取したときの症状
 食品中に使用されている食品添加物については、食品表示基準第3条にもとづいて、容器包装に表示する義務がある。カフェインを使用した場合は、カフェインが容器包装に表示される。いわゆるエナジードリンクなどにカフェインが使用された場合は、容器包装に添加物としてカフェインが表示されている。

 しかし、もともとカフェインが含まれている飲料、コーヒーやお茶については、添加をしていない場合は表示される義務はない。

 カフェインを過剰に摂取した場合には、中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気などの健康被害をもたらすことがある。

 また、長期的な影響としては、肝機能が低下している人がコーヒーを飲み過ぎると、高血圧のリスクが高くなる可能性がある。また、カルシウム摂取量が少ない人がカフェインを摂取した場合、カルシウムの体内からの排出率を増し、骨粗鬆症の発症の原因となる可能性がある。
エナジードリンクに過剰なカフェインが
 いわゆる「エナジードリンク」などは、缶や瓶1本当たりにすると、コーヒー2杯分に相当するカフェインを含むものもある。

 消費者庁は、製品に記載されている表記をよく読み、子供、妊婦、授乳中の方、カフェインに敏感な人などは飲用を控えることや、他のカフェインを含有する製品と併せて摂取しないこと、1日に何本も飲まないことを勧めている。

 また、カフェインを含有する医薬品を服用する場合は、多量のカフェインを一度に摂取することから、カフェインを含有する飲料との併用は避ける必要がある。

 医薬品の使用方法などを記載した「添付文書」では、コーヒーやお茶などのカフェインを含有する飲料と同時に服用しないよう注意喚起がされている場合が多い。
妊婦はコーヒーを1日3から4杯までに制限
 食品からのカフェインの摂取に関しては、世界保健機関(WHO)などが注意喚起をしている。WHOは、2001年にカフェインの胎児への影響はまだ確定していないとしながらも、お茶、ココア、コーラなどの飲料はほぼ同程度のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを1日3から4杯までにすることを呼びかけている。

 また、英国食品基準庁(FSA)は、2008年に妊婦がカフェインを取り過ぎることにより、出生時が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして、妊娠した女性に対して、1日当たりのカフェイン摂取量を、WHOよりも厳しい200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するよう求めている。

 なお、カフェインを多く含む清涼飲料水とお酒(アルコール)の同時摂取について、米国疾病予防管理センター(CDC)は、カフェインがアルコールによる機能低下を隠すことにより、アルコールを飲み過ぎてしまい、結果としてアルコールによる健康への悪影響を受けやすくなると指摘している。

 なお、カフェインを一生涯摂取し続けたとしても、健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの摂取許容量(ADI)については、個人差が大きいことなどから、日本を含め世界で設定されていない。

日本中毒学会
食品に含まれるカフェインの過剰摂取について(厚生労働省 2017年7月7日)

(Terahata)

関連トピック

疾患 ▶ 高血圧

2019年11月22日
ナッツが肥満や糖尿病のリスクを低下 ジャンクフードをナッツに置き換える食事法
2019年11月22日
保健指導で「食べる順番」に重点をおいた食事指導をすると減量効果が大きい
2019年11月22日
肥満・メタボの増加の原因は小児・若年期にある ユニセフ「世界子供白書2019」
2019年11月12日
魚を中心とした日本食は健康食 魚油のサプリメントについては賛否あり
2019年11月12日
日本高血圧学会が「台風19号により被害を受けられた皆さまへ」を公表

疾患 ▶ 骨粗鬆症/ロコモティブシンドローム/サルコペニア

2019年10月10日
運動が体の老化を抑制するメカニズムを解明 骨に加わる力が炎症を抑制
2019年08月14日
たった12週間のウォーキングで自分は変えられる 運動が糖尿病リスクを下げる
2019年07月04日
歯の喪失 糖尿病や骨粗鬆症があるとリスクが増加 口腔ケアが大切
2019年06月10日
寿命を縮める「転倒」を効果的に防ぐ 60歳超では4割近くが「転倒」 食事と運動で対策
2019年04月09日
「骨粗鬆症」による骨折患者の介護 4人に1人が離職・転職 76%が復帰には悲観的

テーマ ▶ 女性の健康

2019年10月07日
「低脂肪食」が女性の健康に大きく貢献 糖尿病リスクが減少
2019年09月19日
「低脂肪食」が女性の健康に大きく貢献 がんや糖尿病、心臓病のリスクが減少
2019年09月17日
毎日の家事が女性の寿命を延ばす 軽い身体活動を積み重ねると死亡リスクが低下
2019年09月05日
【健やか21】令和2年度「児童福祉週間」の標語を募集します
2019年08月29日
【健やか21】「医療機器が必要な子どものための災害対策マニュアル改訂版」
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
尿酸値PR
新着ニュース
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間
Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
大人の健康生活ガイド 30代以上の中高年者に関する健康情報を提供
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート
病気別BEST100サイト 知りたい病気の最新情報がすぐにわかる、病気サイトの百科事典