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生活を朝型にする乳がんリスクを減少できる 睡眠障害はホルモン分泌に影響

キーワード: 一無・二少・三多 がん 三多(多動・多休・多接) 「多休」休養をしっかりとる 疲労(休養不足)

 朝型生活をおくる女性は、夜型生活の女性に比べ、乳がんリスクが低い傾向があるという研究が発表された。
 「体内時計(24時間周期の概日リズム)」のずれが影響しており、体内時計に加わるストレスを軽減する方法を開発する必要があるという。
朝型の女性は乳がん発症リスクが低い
 米国では生涯で乳がんを発症する女性の割合が7人に1人とされている。過去の研究では、概日リズムを乱す交替勤務と乳がんリスクとの関連が示されている。これは体内時計が乱れるためと考えられてる。

 英国のブリストル大学が、英国人女性37万人超のデータを解析した結果、概日リズムが朝型の女性は夜型の女性に比べて、乳がん発症リスクが低いことが確かめられた。

 研究チームは、英国バイオバンクに登録された約15万人の女性、乳がん協会コンソーシアム(BCAC)に登録された約22万人の女性のデータを対象に、メンデルランダム化解析を行った。

 「クロノタイプ」は、個々の人で異なる、睡眠をとる時間的なタイミングの傾向をさす。一般に「朝型・夜型」と呼ばれるもので、体内時計によって強く影響されると考えられている。
クロノタイプに関連する一塩基多型(SNP)を解析
 研究チームは、対象者のクロノタイプ(概日リズムが朝型・夜型か)、睡眠時間、不眠症状と乳がんリスクの関連を調べた。

 その結果、概日リズムが朝型の女性では、夜型の女性に比べ、乳がんリスクが低下していた(ハザード比0.95、95%CI 0.93〜0.98)。

 さらに、バイオバンクの調査では、クロノタイプに関連する341個の一塩基多型(SNP)、睡眠時間に関連する91個のSNP、不眠症状に関連する57個のSNPを解析した。

 その結果、SNPの解析でも、概日リズムが朝型の女性では乳がんリスクが低下することが明らかになった(ハザード比0.85、95%CI 0.70〜1.03)。BCACのデータでも同様の結果になった。
体内時計に加わるストレスを軽減する必要が
 「クロノタイプと乳がんリスクの関係を示す強いエビデンスが得られました」と、ブリストル大学のレベッカ リッチモンド氏は結論している。

 付随論評を担当したオーストリアのウィーン医科大学のエヴァ ションハマー氏は、考えられる理由のひとつとして、「体内時計(24時間周期の概日リズム)」のずれを指摘する。

 「体内時計に加わるストレスを軽減する方法を開発する必要があります。それにより、睡眠障害を個別化して治療できるようになり、概日リズムが関連する慢性疾患のリスクを減らすことができます」と、ションハマー氏は言う。

 睡眠リズムが狂うと、傷んだ細胞を修復する働きなどをする成長ホルモンの分泌が乱れ、睡眠の質を高めるメラトニンの分泌も悪くなる。

 メラトニンの分泌は一般的に、深夜1時〜2時にピークになるが、その時間に光を浴びるとメラトニンが十分に分泌されなくなるおそれがある。

 メラトニンの影響は身体機能全体に及ぶが、女性ホルモンのエストロゲンを調節する働きもあると考えられている。メラトニンが十分に分泌されないと、エストロゲンが増え、乳がんの危険性が増す可能性がある。
眠れない時は医師や医療スタッフに相談
 乳がんは40〜50歳代の女性が多く発症し、この世代の女性は家事や子育て、仕事などで忙しく、睡眠不足に陥りがちだ。乳がんは、夜間勤務や夜間に光を浴びる生活で1〜2割高くなるという報告もある。

 更年期女性も、のぼせ・発汗・動悸などがきっかけに不眠になりやすい。

 さらに、乳がんの治療を受けている女性は、ホルモン療法により、頭痛、気分が落ち込む、イライラする、眠れないなどの症状があらわれることがある。

 不眠の症状に対処するため、睡眠薬や気分を安定させる薬が処方されることがある。カウンセリングも効果が期待できる。

 「眠れない時は、医師や看護師、緩和ケアチームのスタッフなどに相談することが勧められます」と、研究者は述べている。

Women who are 'larks' have a lower risk of developing breast cancer: analyses of genetic variants show the effect of sleep on breast cancer risk(英国立がん研究所 2018年11月6日)

(Terahata)

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