一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
最近の関連情報・ニュース

納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる

キーワード: 二少(少食・少酒) 一無・二少・三多 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 動脈硬化 心筋梗塞/狭心症 「少食」食事は腹7~8分目 食生活

 豆腐、納豆、枝豆、味噌、しょうゆ、厚揚げ、がんもどき、おから、豆乳など、日本食に欠かせない大豆食品。なかでも納豆・味噌などの「発酵性大豆食品」は健康に良いと注目されている。
 発酵性大豆食品の摂取量が多いほど総死亡リスクが低いという研究がこのほど発表された。とくに納豆については、その摂取量が多いほど心筋梗塞などの循環器疾患による死亡リスクが低下するという。
発酵性大豆食品は栄養成分の消失が少ない
 発酵性大豆食品をよく食べている人では、総死亡リスクが低いことが、国立がん研究センターなどが実施している多目的コホート「JPHC研究」で明らかになった。研究成果は医学誌「ブリティッシュ メディカル ジャーナル(BMJ)」に発表された。

 植物性食品の代表ともいえる大豆を食べる食事スタイルは健康的と注目されている。大豆にはタンパク質や食物繊維、ミネラル、イソフラボンなどのさまざまな栄養成分が含まれる。とくに納豆や味噌といった発酵性大豆食品は、加工中のこれらの成分の消失が少ない。

 大豆食品には血圧・体重・血中脂質などを下げる効果があるという報告がある。一方で、大豆食品と死亡リスクの関連について、これまでの研究でさまざまな結果が出ている。そこで研究チームは、多目的コホート研究で、大豆食品や発酵性大豆食品の摂取量と死亡リスクとの関連について調査した。
9万人超を15年追跡して調査
 「JPHC研究」は日本人を対象に、さまざまな生活習慣と、がん・2型糖尿病・脳卒中・心筋梗塞などとの関係を明らかにする目的で実施されている多目的コホート研究。

 研究チームは、1990年と1993年に岩手、秋田、長野、沖縄、東京、茨城、新潟、高知、長崎、大阪の11の保健所に在住していた40〜69歳の男女9万2,915人を対象に、2012年まで追跡して調査した。

 研究開始から5年後に行なったアンケート調査により、納豆、味噌、豆腐などの大豆食品や発酵性大豆食品・各大豆食品の摂取量を調べ、5つのグループに分け、平均15年間の死亡との関連を調べた。
納豆をよく食べている人は循環器疾患の死亡リスクが低い
 その結果、男女ともに発酵性大豆食品の摂取量が多いほど、死亡全体(総死亡)のリスクの低下していた。

 さらに、大豆食品のうち納豆、味噌、豆腐について死亡リスクとの関連をみたところ、女性では納豆や味噌の摂取量が多いほど死亡リスクが低下していた。豆腐については男女ともに低下の傾向はみられなかった。

 循環器疾患については、男女ともに納豆の摂取量が多いほど死亡リスクが低下した。がんについては、総大豆食品、発酵性大豆食品などの摂取量と死亡リスクの関連はみられなかった。
納⾖1パックを食べると死亡リスクは10%減少
 今回の研究で、総大豆食品摂取量と死亡リスクとの関連がみられなかったものの、発酵性大豆食品の摂取量が多いと死亡リスクが下がることが明らかになった。また、納豆の摂取量が多いほど循環器疾患による死亡リスクが低いことも分かった。

 納豆などの発酵性⼤⾖⾷品を1⽇におよそ50g食べている人では、ほとんど食べない人にに比べ、死亡リスクは約10%減少した。50gは納⾖1パック程度だ。

 「JPHC研究」の以前の調査では、エネルギーに対する植物性タンパク質の割合が多いほど、総死亡・循環器疾患死亡のリスクが低いことが明らかになっている。大豆は植物性タンパク質の主な摂取源であり、とくに納豆などの発酵性大豆食品は、加工中の栄養成分の消失が少なく、効果的である可能性がある。
納豆は食事療法にも活用したい食品
 日本食の特徴のひとつは大豆をよく食べること。日本的な食事スタイルが日本人の長寿の要因になっている可能性がある。

 とくに納豆は、糖尿病や高血圧、脂質異常症の食事療法にも活用したい食品だ。納豆は、煮大豆を納豆菌が発酵させることでできる食品で、この発酵過程で「ナットウキナーゼ」をはじめとするさまざまな栄養素が生成される。

 ナットウキナーゼは、納豆のネバネバ部分に含まれるタンパク質分解酵素で、血栓の主成分であるフィブリンに働きかけて分解する作用や、血栓を溶けにくくする物質を分解する作用などがある。

 納豆には良質な植物性タンパク質が含まれ、1パック(50g)のカロリーは100kcalと低カロリーだ。カルシウムは45mg、カリウムは330mg、食物繊維は3.3g、それぞれ含まれる。骨タンパク質の働きや骨形成を促進するビタミンKも含まれる。

 また、納豆などの大豆食品に含まれる「イソフラボン」についても、骨粗鬆症の予防や脂質代謝の改善などに有効であるという報告がある。

多目的コホート研究(JPHC Study) 国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究グループ
Association of soy and fermented soy product intake with total and cause specific mortality: prospective cohort study(BMJ 2020年1月29日)

(Terahata)

関連トピック

疾患 ▶ 糖尿病

2020年03月05日
生活習慣病予防のための「5つの生活スタイル」とは? 50歳までに実行すると寿命が延びる
2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
2020年03月05日
「東京栄養サミット2020」を12月に開催 栄養改善に向けて国際連携を深める 「栄養不良の二重負荷」も課題に
2020年03月05日
厚労省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表 脂質異常症と高齢者のフレイルに対策 よりきめ細かな食事指導が必要に
2020年03月05日
玄米や麦ごはんなど「全粒穀物」が肥満・糖尿病を改善 睡眠やうつ病を改善する効果も

疾患 ▶ 肥満症/メタボリックシンドローム

2020年03月05日
肥満やメタボが脳の老化を加速 代謝異常により脳機能が低下 食事や運動などの生活改善が決め手に
2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
2020年03月05日
「東京栄養サミット2020」を12月に開催 栄養改善に向けて国際連携を深める 「栄養不良の二重負荷」も課題に
2020年03月05日
厚労省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表 脂質異常症と高齢者のフレイルに対策 よりきめ細かな食事指導が必要に
2020年03月05日
玄米や麦ごはんなど「全粒穀物」が肥満・糖尿病を改善 睡眠やうつ病を改善する効果も

一無・二少・三多 ▶ 二少(少食・少酒)

2020年03月05日
生活習慣病予防のための「5つの生活スタイル」とは? 50歳までに実行すると寿命が延びる
2020年03月05日
肥満やメタボが脳の老化を加速 代謝異常により脳機能が低下 食事や運動などの生活改善が決め手に
2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
2020年03月05日
「東京栄養サミット2020」を12月に開催 栄養改善に向けて国際連携を深める 「栄養不良の二重負荷」も課題に
2020年03月05日
厚労省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表 脂質異常症と高齢者のフレイルに対策 よりきめ細かな食事指導が必要に

疾患 ▶ 心筋梗塞/狭心症

2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
2020年02月14日
緑茶をよく飲む人は長生き お茶が心血管疾患や認知症の予防に効く 中国の大規模調査で明らかに
2020年01月21日
特定健診で見逃したくない検査値「non-HDLコレステロール」 40歳を過ぎたら必ずチェック
2020年01月09日
7月12日は「人間ドックの日」 ロゴマークの募集を開始 日本人間ドック学会
2019年11月28日
「10月8日は、糖をはかる日2019」講演会レポート & 血糖値アップダウン写真コンテスト優秀作品公開

生活習慣 ▶ 食生活

2020年03月05日
生活習慣病予防のための「5つの生活スタイル」とは? 50歳までに実行すると寿命が延びる
2020年03月05日
肥満やメタボが脳の老化を加速 代謝異常により脳機能が低下 食事や運動などの生活改善が決め手に
2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
2020年03月05日
「東京栄養サミット2020」を12月に開催 栄養改善に向けて国際連携を深める 「栄養不良の二重負荷」も課題に
2020年03月05日
厚労省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表 脂質異常症と高齢者のフレイルに対策 よりきめ細かな食事指導が必要に

疾患 ▶ 動脈硬化

2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
2020年02月14日
緑茶をよく飲む人は長生き お茶が心血管疾患や認知症の予防に効く 中国の大規模調査で明らかに
2020年01月21日
健診結果から3年以内の糖尿病発症リスクを予測 国際医療研究センター「糖尿病リスク予測ツール」
2020年01月09日
7月12日は「人間ドックの日」 ロゴマークの募集を開始 日本人間ドック学会
2019年12月19日
睡眠中は照明を消すべき? 寝室が明るいと動脈硬化が進行しやすくなる 平城京スタディ

一無・二少・三多 ▶ 「少食」食事は腹7~8分目

2020年03月05日
生活習慣病予防のための「5つの生活スタイル」とは? 50歳までに実行すると寿命が延びる
2020年03月05日
肥満やメタボが脳の老化を加速 代謝異常により脳機能が低下 食事や運動などの生活改善が決め手に
2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
2020年03月05日
「東京栄養サミット2020」を12月に開催 栄養改善に向けて国際連携を深める 「栄養不良の二重負荷」も課題に
2020年03月05日
厚労省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を公表 脂質異常症と高齢者のフレイルに対策 よりきめ細かな食事指導が必要に

 ▶ 一無・二少・三多

2020年03月05日
生活習慣病予防のための「5つの生活スタイル」とは? 50歳までに実行すると寿命が延びる
2020年03月05日
肥満やメタボが脳の老化を加速 代謝異常により脳機能が低下 食事や運動などの生活改善が決め手に
2020年03月05日
ウォーキングの衝撃は骨と脳の健康に良い 1日10分は骨や体に衝撃が加わる運動を
2020年03月05日
ウォーキングなど運動習慣のある人はがんのリスクが低い 大腸がんは14%低下 乳がんは10%低下
2020年03月05日
納豆を食べると心筋梗塞などのリスクが低下 「発酵性大豆食品」が死亡リスクを下げる
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
尿酸値PR
新着ニュース

トピックス&オピニオン
新型コロナウイルス関連

Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート